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白銀少女戦記 〜Free-for-all〜  作者: 結城斎太郎
†フェアリー・ディファレント†
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『12』 練習 ~スキル~

「ふぅぅぅぅ……………!!」


「おーい、アヤテト。あまり力込めると漏れるぞ?」


「それはお前だよ。てか、何もしてねぇのに漏らしただろ」


「はぁぁぁぁぁ!!!!」



 ___バチッ………バチッ………ブォン!!____



「ありゃ………?怒らせた………?」


「てりゃぉぁぁぁ!!!!」



 力を込め続けた結果、さっきまでのように両手に灰色の何かと火を出すことに成功した。

 だけど、出来て安心して少し気を抜いてしまったため、それはすぐに消えた。むぅ、せっかく出来たのに消えちゃうなんて酷いよ。またオナラしちゃったし。


 しかも、すかしっ屁だったからなのか、結構臭かった。多分、オナラの臭いのせいもあったかもしれない。踏ん張っているときにずっと出てたし、ずっと臭かったんだもん。


 これは、先が長くなりそうだね。

 まず、ちゃんと発動できるようにならないと、練習自体が始まらない。私はまた、全身に力を込めて発動してみようと頑張ってみる。



「ふぅぅぅ……………!!うぅぅぅん…………!!」


「可愛いな。普通に可愛いよな」


「ペロペロしたい………」


(そしたら本気で吹っ飛ばす…………)


「うぅぅぅ…………!!」



 

 ___バチッ……!!ゴォォォ………!!___




(よしっ、来てるよ来てるよ!!このまま消えないようにしなきゃね)



 もう一度出すことが出来た。何とか勝手に消えないように、力をコントロールしようとする。


 コントロールしようとする時は変に力を入れない方が良いのかな?あの2人、変なことしか言わないで、コツとか何も教えてくれないんだもん。

 小学生に可愛いとか言っていないで、その小学生を手伝ってよ。手取り足取りじゃなくていいから、とにかくコツ的なものを教えてほしい。


 1人で頑張っていると、後ろから静かにラークさんが近付いてきた。そして、私の左肩と右腕をソフトタッチしてきた。な、何をする気なの?


 変な不安感から、思わずスキルが消えそうになった。何とか持ち直して消えないようにした。せめて、何か一言声かけてほしかったよ。静かに来て、何も言わずに触られるって凄い嫌なんだからね?



(えっ、マジで何するのかな?スキル使うのに関係するのかな?)


「アヤヒ、その状態から俺のことを思い切り殴ってくれ」


(これまた変なことをおっしゃりますね………)



 殴ってくれって……………そんなに殴ってほしいなら殴ってあげますけどってつもりだけどね。私は、炎に包まれている右手で拳を作って、ラークさんのお腹を思い切り殴ってあげた。

 

 私の放った炎の拳は、ラークさんのお腹に当たるか当たらないかのところで包まれていた炎が無くなってしまった。自分でも消えちゃった理由が分からない。

 ラークさんは笑っている。お腹殴られて痛そうにはしているけど。これじゃ普通に殴ったのと大して変わらないね。まさか、自分に当たる直前に炎は消えるって分かっていたのかな?



「やっぱりな………スキルを発動したまま、そのまま物理的な攻撃をするっていうのは無理みたいだな………これじゃ普通に殴っているのと変わらねぇな。………普通に殴っても、これだけ重いとは思わなかったけどな……」


「しかも、右手と左手に別々のスキルが発動している時点で駄目だな。意識してやっているなら良いんだけど、無意識でやっているってことは、ただ単に使えてないってことだから」


(急な真面目な指導で、ちょっと困っているんだけど)


「うん。でも、出せるようになっただけでも良かったな。まだ初めてだし、これからもずっと色々とやっていけば、自分の手足のように使えるようになるはずだぜ」


「は、はぁ…………」


「もぉ~、シャキッとしなさいよ。シャキッと」


「は、はい」



 初めてのスキルを使う練習。これから先、どうなっていくのか、見当が付かないですね。

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