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暗闇での死闘  作者: アリス
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第一夜

私は今日もこの戦場へ帰って来た。

敵は神出鬼没の悪魔。暗闇の中で私を狙っている。


この戦いもかれこれどのぐらいになるだろうか。

永遠とも思える期間を戦い続けている。


1固体の戦力差は圧倒的ではあるが、物量の差を埋める事が出来ない。

一体殺してもすぐに一体出てくる。


いつまで続くのだろうか。

兵器開発部からは近々大量殲滅兵器が完成すると言われた。

これがどのほどの効果があるかわからないが、ひとまずはそれまで持ちこたえるしかない。



今日もセキュリティドアを開け、戦場へ足を踏み入れる。

そこは静かな場所だった。どこからとも無く機械音がかすかに聞こえるだけ。

いつもと変らない景色がそこに広がっていた。



しかしやつらは必ずいる。


この暗闇に乗じて私の首に鎌をかけて楽しんでいやがる。。。。。


武器は二つ。

広角範囲に広がる火炎放射器『HKWJ』

一点集中だが、効果抜群のエネルギー銃『GJP』

しかし、GJPを確認してみるとEが点滅している。エネルギーが僅かしかない。

上層部からは高価なGJPの支給は当面難しいと言われている。


命を賭して戦っているのは私たちなのに上の者達はわかっていない。

(まぁ効果がいいからと言って使いすぎたのも認めるが・・・・)



当分はHKWJ一本だろう。

もしそれでもやばくなれば石でも木でも何でもぶつけて駆逐してやる。

一匹残らず駆逐してやる!!!!



そんな事を考えていると目の前を何かが通りすぎたような気がした。

ヤツか?


一気に緊張感が高まる。

全身の毛が逆立ち身構える。

手にHKWJを持つ。それにより手に汗をかいていることに気が付く。


固体の戦力はそれほどないが、

隙を見せれば逆にやられる可能性もある。。


慎重に距離をつめていく。


・・・・・・

・・・


いた!!!


やはり見間違いなどではなく、そこにヤツはいた。

私はHKWJを構える。

ヤツの目はどこを見ているのかわからない。でも視線を感じる。

第6感なのか、それとも超常現象的な何かなのか・・・・

だが、お互いに見つめ、身構えていることがわかる。


ゆっくりだが確実にHKWJの有効射程範囲に近づく。

遠くからでも効果はあるが近いに越したことはない。

もちろん近すぎると反撃を食らう諸刃の剣

素人にはオススメ出来ない




今までの経験則から導き出された最適な距離になった瞬間

私はHKWJの引き金を引いた。


勢い良く火炎が吹き出される。

あたりに独特なにおいが立ち込める。

HKWJもGJPも特殊な薬品から作られている。単純な焦げた匂いではなく独特な匂い。

この匂いから発せられる熱がヤツらには特に効くらしい。

この前開発部行ったらそんな事を力説された。

普通の火でも変らないような気がするが、そいつに聞いたら匂いなんてタダの飾りだと怒られた。

偉い人はそれをわかっていないらしい。何のことだか・・・・・


そんな事を考えていると目前の煙が落ち着き視界がはっきりしてくる。



しかし、そこにヤツの屍骸はなかった。

逃げられたのだ


やはりこのHKWJでは決め手にかける。

何度も攻撃し、徐々に弱らせていく波状攻撃をしなければ仕留める事は出来ない。

それにヤツらはその体格に似合わず恐ろしく素早い

瞬間移動でも覚えているのではないだろうか。ヤードラット星人は実在するらしい。



その後そいつを探しさまよってはみたが、結局見つからなかった

そして他の敵も見つからなかった。

今日の侵略はこれで終わりのようだ・・・・・


また明日ここに戻ってくる時までの僅かな平穏を噛締めよう

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