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満月の夜道
満月の夜道
いつも、二人で帰る道
僕は、家と反対方向
彼女を送るのが、一日の終わり
お空を見ると綺麗なまんまるなお月様
並んで歩くとき、いつも手を繋ぎたい。
もっと近くになりたい。
けど嫌われないかな?
汗でベトベトになったら
そんな事を考えると、とても繋げない。
「でねーって、ちゃんと聞いてるの?」
「すまん、ぼーとしてた。」
「あんた、いつもぼーとしてるなぁ」
また言われた。
「ほらほら、あんましぼーとするとこけるでぇ」
唐突に彼女の手が僕の手を握る!
すごくびっくりした。
彼女の顔を見ると、あのイヤらしい笑顔が…
「どないしたん、変な顔をして」
「なんでもなーい、なんでもなーいよ」
彼女には、勝てないなぁ
お月様は相変わらず優しい光で僕たちを照らしてくれる。