第2話
シュウトは住職から高さ一メートルほどの石柱が六本立つその真ん中へと立つように言われる。
「では始めます」と言うとなにかを唱え始めた。
程なくして石柱から光の線が伸び、やがて六芒の形をなし円が描かれるとその六芒円が少しずつ小さくなっていきシュウトの体を包み込むように光が上へと伸びてゆく。
光が天井まで伸びると再び光が広がっていき石柱のあるあたりまでくると、六芒の中央から白き鳥獣型の召喚獣が現れた。
そして召喚獣はシュウトの中へと消えていきシュウトの右手に鳥の紋が発現する。
「今のは鷹のようだったが?」
「そうですね、私の目にも鷹のように見えました。しかし鳥獣型の召喚獣で白きものとは珍しいですな」
「白き召喚獣自体がそんなに多いものではないですからな。それにしても鷹か・・・」
コウセイと住職がそんな会話をしている頃、当のシュウトは鷹の迫力に心を奪われていた。
姿を見れたのはほんのわずかではあったが実に美しく見えたのである。
「父上、やりました。鷹ですよ鷹」
と年甲斐もなく幼い子供のようにはしゃいでしまったのだった。
「よかったな。さぁ母上と兄上にも報告に行こう」
「はい」
と隣の部屋へと移動してきた。
「おかえりなさい。どうだったの?」と母に聞かれ
「はい。鷹と契約しました」と答える。すると
「たか?たかと言うとあの鳥の鷹かい?」とナツキが言うので
「はい。その鳥の鷹です」と答える。
「へぇ、それはすごいね」とナツキ。
「うむ。ただその鷹が白き姿をしていたのでな。それが気になるところではある」
この父の言葉を聞いて母とナツキが顔を見合わせる。その様子を見て
「あの私にはわからないのですが、白だと良くないのですか?」と聞いてみた。
「いや、そうではない。よくない召喚獣というもの自体がいないとされているからな。ただ特筆してここが強いといった話を聞いた事がないだけだ」と教えてくれた。
「なるほど。強きものとされる鷹だけど、その恩恵が少ないのではないかと心配してくださっているのですね」
「そのとおりなんだが、よくわかったな」
「いえ、なんとなくそう思っただけです。けど僕はあの鷹が現れたときその美しさに思わずみとれてしまいました。たとえ特筆したものがないとしても僕はこの鷹を信じます」
と言うとこれまで黙って家族の会話を聞いていた住職が
「それはよき心構えでございます。召喚獣の変更は出来ませんからな。現れた召喚獣を見てご自身やご家族様の希望に添えられないのではと残念に思う方もいらっしゃるというのに」と言った。
そして一行は住職に礼を言って家に帰るのだった。




