プロローグ
ここは倭之国。貴族の屋敷が並ぶ地域のとある屋敷にて
貴族の男性と執事の会話
「おめでとうございます。三人目の男子の誕生でございますね」
「うむ。元気な声で泣いておるな。で、妻の様子はどうだ?」
「はい。かなり衰弱しておられるようですが、命に別状はないとの事でございます」
「そうか。早く息子の顔を見たいところではあるが、かなり衰弱しているというのであれば明日にするか」
「さようでございますな。夜も更けておりますし、その方がよろしいかと」
半年後〜メイド長とメイドの会話
「メイド長、よろしいでしょうか」
「どうしました。」
「少し前から気になっていたのですが、シュウト様は左手を多用される傾向があるように思えるのですが、騎士のお家柄なのでこのままでよいのかと思いまして」
「なるほど。あなたは若いですし、メイドとしてもまだ日が浅いんでしたね。赤子というのは皆、最初は左手を多用しているものなのですよ。大丈夫です、成長されればちゃんと右を多用されるようになりますよ」
「そうなのですね。わかりました」
三年後〜貴族の男性とその妻の会話
「シュウトは相変わらず左手を多用していますね。まさか私達の子にそのような子が生まれるとは・・
もちろん、かわいい事に変わりはありませんが」
「そうだな。私達の願いとしては子供達には皆、騎士になってほしいのだが、シュウトは今のままでは難しいだろうな」
「どうします?私としては健康に育ってくれれば、今のままでもかまわないんですけど」
「君の気持ちもわからないでもないが、左利きである事で苦労する事があるやもしれん。もう少し右利きにする教育を続けよう」
「わかりました。貴方に従いますわ」




