唐揚げと洋服
「ゆうちゃん何食べるー?」
「うーん、どうしよう。」
「私はもう決めた!」
「えっ何にするの?」
「唐揚げ定食!」
なるは目の前のお店を指差す。目の前にあったからではないよね?
「唐揚げ好きなの?」
「うーん...普通かな。親子丼の方が好き。」
右に親子丼があるのはツッコミ待ちかな?
「でも今日は唐揚げの気分なので唐揚げを食べます。」
「じゃあ私は親子丼にしようかな。」
「えっ...一口もらってもいい?」
「いいよ。」
なんだかんだ親子丼も食べたかったんだね。
「ごちそうさまでした!」
「ご馳走様でした。」
おいしかった。なるが欲しそうにこちらを見つめるあまりほぼ半々になったのはご愛嬌ってことで。かわいすぎるのが悪い。
「このあとどうする?」
「服を買いたいかなぁ。」
朝、あまりの服の無さに絶望したのだ。
「いいね!そうと決まれば即行動!行こう!」
相変わらず気が早いなぁ。
「食器下げてからね。」
なんだか少し、妹みたいだ。
「うーん...。」
服屋に来たは良いんだが似合う服がわからない!なるに似合いそうな服はいっぱいあるのに...。
「お悩み中?」
「うん。自分に似合う服がわかんなくて...」
「これとかは?」
わかんないけどなるが選んだものは間違いないでしょう。
「着てみる!」
着たからといって選んでくれた服を買わない選択肢はないが、即決するほど富豪ではないのよ。
「かわいいー!」
ハイウエストのパンツに白いシンプルなTシャツ、そこに黒いゆったりとしたカーディガンを合わせている。我ながら大分似合っているのではないか?
「ゆうちゃんスタイルいいからこういうの似合うよねぇ!」
言われてみれば今日のなるの服は体型を隠しているようにも見える。いつもは制服だからたまたまかもしれないけど。
「なるの審美眼はすごいね。」
「いやぁ褒めてもなにも出ませんよぉ。」
「いやいや、本心だよ。」
それにしてもちゃんと服を買うのは初めてなのでなんだか面映いですなぁ。
「なるに私服で会う時は毎回これ着るね。」
「んじゃあもうちょっと増やさないとね。」
「お金が厳しいのでまた今度の機会でも...?」
「それはもちろん!」
これを着る日を楽しみに私たちは帰路に着いた。
お読みいただきありがとうございます。
ゆうちゃんは大人っぽい服が似合う。
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次回もお楽しみに。




