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迷子とプリント

 黒板の内容をノートにまとめていく。ふと隣を見る。いつもはそこにはつまらなそうに黒板を眺めるなるがいるはずなのだが、今日はお休みだった。別に変なことでもないのだが、なんだか寂しく感じる。思えばなるが転校してきてから学校を休むのは初めてだった。

「今日はここまで。ちゃんと復習しとくんだぞ。」

チャイムを聞いた先生が授業を切り上げる。ガタガタとみんな立ち上がり、帰る準備を始める。

「朝比奈ちょっといいか?」

先生に呼ばれる。軽く荷物をまとめて、先生のとこに行く。

「朝比奈、篠宮と仲良かっただろ?プリント届けてやってくれ。」

「わかりました。」

先生からプリントを受け取り、カバンに入れる。あまり覚えてないけど、なるの家までたどりつけるのだろうか。



 案の定、私は住宅街の真ん中で迷子になっていた。

「困った...。」

帰るわけにも行かないし、なんなら帰り道すらわからない。私は方向音痴なのだ。

「あ、朝比奈さんではないですか。」

「士郎さん!」

ちょうどいいとこに現れた。

「こんなとこでなにを?家が近いのですか?」

「いえ、なるのプリントを届けに来たんですけど迷子になってしまって...」

「ああ、少しわかりにくいですかね。すぐそこなので案内しますね。」

「ありがとうございます。」

危うく暗くなるまでここを彷徨うとこだった。

「士郎さんは何か用事があったんですか?」

「ええ、大したことではないですし、もう終わったのですが。」

「そうなんですね。」

士郎さんは私の歩幅に合わせてゆっくりと歩いてくれる。

「あっここさっき通りすぎました!曲がればよかったんですね!」

「...もうみえてるんですけどね。」

前を見ると、相変わらず大きい家が見えた。

「...。」

方向音痴とかいうレベルではなかったのかもしれない。

お読みいただきありがとうございます。


ゆうちゃん実は地図も読めない。


誤字脱字等教えていただけるとありがたいです。

ブックマーク、評価、感想などしていただけると幸いです。

初心者なのでわからないことだらけですが暖かい目でみていただけると嬉しいです。

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