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第89話 プロト②

昨日ぶりです!

今回は途中でペインの1人語り?の様な描写があります。



「そうだな…」


そんな一言と共にペインはゆっくり話し出した。


○○○○

あれは丁度地球を見つけた辺りの事だった。俺たちの研究グループはある議題について真っ二つに割れていた。

まぁ議題は言うまでもなくその見つけた地球についてなんだがな。


一方は試験的に地球に移住しようとする奴ら。ダッドとリカがこれだな。

もう一方は先に魔物を送りどうなるかを観察しようとする奴ら。


お互い譲れない状態で三日三晩話し合ったな。んで最終的に移住を主張した奴らを地球に送りそれを観察しようって事になった。

…だが、そこで問題が出て来た。誰が行くか、だ。元々移住を主張してた奴らが行く予定だったんだがここで急に観察を主張した奴らが自分達も行くと言い出してな。どう頑張ってもその時地球に飛ばせるのは10人が限界だった。


それからが本当に大変だった。買収何て当たり前で観察を主張した奴らはあらゆる手段を使って何としても自分達も行こうとしたんだ。流石におかしいと思った俺は秘密裏にそいつらを調べた。そこで初めて教団の存在を知ったんだ。目的は分からなかったが奴らは何としても地球に行こうとしていた。

流石にヤバいと思ったからリーダーの権限で教団と繋がってる奴らを追い出して改めて移住メンバーを話し合った。まぁそこからは割とスムーズに進んでいよいよ地球に送り出す時になった。その頃に魔族の移住計画も裏で進めてた俺はダッドに…まぁちょっと色々して独自に調査出来るようにして送り出した。


一応あっちにゲートを設置したからダメだった場合すぐに帰れる…はずだった。ここからは俺も完全に予想外だったよ。まさかまだ教団の奴らがいるだなんてな。ダッドとリカ以外の奴らが急に戻って来たと思ったらゲートを破壊して逃走しやがった。しかもこっちで観察してた奴らも一緒にな。つまり始めから俺とダッド、リカ以外は教団の奴らだったんだよ。

まんまとしてやられたね。俺は魔族の事もあるから何とかゲートを直そうとした。幸いだったのはダッドも同じ事を考えていたようで向こう側からも繋ごうとしてたから比較的早く繋げれたことだ。


が、ここでまた教団だ。あいつらリカとダッドの正体に気付くとすぐに片方だけでも地球から連れ戻そうと動き出した。その関係で俺も狙われたから一旦どこかに隠れる必要があったがもう誰を信じていいのか分からなかった俺はとりあえずダッドを乗っ取り地球に逃げる事にした。魔族移住計画の関係で一度は行かないといけなかったから丁度良かったしな。


ダッドに施した細工のおかげで乗っ取りは割と楽にだったよ。あ?そんな怒んなって。命は取らないやり方だったし、その頃の俺は本当に誰も信用出来なかったからこれしか無かったんだよ…もういいか?続けるぞ。


まぁ乗っ取ったつってもダッドにはちゃんと事情説明したんだがな、俺は。しかし驚く事に教団も全く同じ方法で別のルートからダッドを乗っ取りやがった。しかもこいつが強いの何の、邪魔したおかげで完璧に乗っ取られる事は無かったがそれも時間の問題だって俺もダッドも分かっていた。だから完全に主導権を取られる前にリカとマコトを残して戻ろうって事になったんだ。リカもやむ無く同意してくれたよ。その頃にはミサキも居たから一人にはなら無かったしな。


でもここでイレギュラーが発生した。マコト、お前の魔力が目覚めたんだよ。まだ少なかったが地球の環境のおかげかその純度は凄まじいものだった。始めは教団もダッドかリカが目的だったから戻る事に抵抗はしなかったんだがここで急に奴がマコトを攫おうとしやがった。何とかそいつを倒そうとしたが奴が最期の力を暴走させてダッドの身体が暴れてしまいやむ無く俺たちはそのままゲートに飛び込みこの世界に帰還した。


本当ならそこで教団にダッドとリカが攫われて終わりだったはずなんだ。でも教団はそれ以上の器であるマコトを見つけてしまった。いずれ教団が何らかの方法でこの世界にマコトを呼ぶ事は分かってたからその時の為に俺はとりあえずダッドとリカを乗っ取って逃げる事にした。


あ?何で乗っ取ったか?それはあれだ。そうする事で魔力を誤魔化す事が出来たからだ。この世界では基本的に生物を魔力で判別する。それを誤魔化せた俺は来るべき時に備えて自分の城に立てこもった。そこで教団も手掛かりが無くなったから一旦引っ込んだんだ。


そしてお前がこの世界に呼ばれた。そこからはお前が体験した通りだよ。


○○○○


「…と、まぁざっとこんな感じか。少し省いた所はあったが大体はこの流れだ」


(そう、か。それで…)

長いペインの語りが終わる頃には夜も大分更けてきた。徐々に明るくなる室内ではゆっくり息を吐いたペインと今までの話を整理するように目を閉じる真琴の二人が居る。

(急な話だったけど…確かにこれで大体の話には納得が出来る)


「あれ?でも何で三咲先生までこの世界に?」

「ああ、あれは俺の独断だよ。あのままにしとくよりこっちの世界に来て貰った方が色々と都合が良かったからな」

「…」


(なんか、ドンマイ、三咲先生…)

思わずここには居ない担任に手を合わせる真琴だった。


「…ペインが僕に気付いたのは三咲先生が居たから?」

「まぁそうだな」

「じゃあ教団はどうやって…?」

「あぁそれか。答えは傷だよ、傷。お前が幼少期に付けられた怪我はほとんどが教団がダッドを乗っ取った時に付けたやつだ。奴はそこに魔力を乗せる事で一種のマーキング代わりにしたんだ。だからあの傷はどんな方法でも治らなかったんだ」

「ああ、なるほど…」


そして真琴がこの世界に来た時に分かるようにしたらしい。


「じゃあ何で急に消えたんだ?」

「俺が消した。あいつらそれで真琴を追跡しようとしてたからな。俺が消したから一時的とはいえ教団はお前を見失った。そのおかけで大分動きやすかったな」

「そういう事だったのか」


意外な所で過去の傷の真相も判明した。


「なら何で僕を堕天させようと…?」

「そうする事でお前にイデアが降りてくると思ってたんだよ。で、それを奪って残った力の塊を使って魔族を地球に移住させる計画だった。…もっとも、今じゃほとんどが失敗だがな」


(これで一応は繋がった…か?)


「あれ?じゃあ母さん達のあの態度は…?」

「態度?」

「えっと、敵視って言うかなんというか…」

「ああ、あれは多分俺がろくに説明せずに色々やり過ぎたせいだろうな。実際魔族移住計画については一切他言しなかったしな」

「…」

「それにあの時教団の事を知ってたのは俺とダッドだけだ。まだ規模も正確に把握出来てない状況で曖昧な事を伝えるのも気が引けてな。とりあえず俺が主犯って事でリカには話したからダッドもあんな態度だったんだろ」


(それなら母さん達のあの態度も納得出来るな。それにしても…こいつ秘密裏に色々やり過ぎだろ…)

相変わらず目の前で飄々としている男を見て思わずため息をつく真琴だった。



「んで、質問タイムはそろそろおわりか?」

「…そうだな。ありがとう、助かった」

「礼なんていい。さっきも言ったがこれはあくまで謝罪だからな」


情報量が多過ぎて未だ混乱しているがとりあえずの質問は終わった。デュークや教団について分かったのは大きいが一番の収穫としては自分の過去の真相を聞けた事だろう。ずっと心の奥にあった疑問が解決して少し気分が軽くなる真琴だった。


「さて、こっちの話は終わったからもう入っていいぞ」

「え?」


唐突なペインの言葉に訳が分からず首を傾げる真琴の後ろ、障子の向こう側でガタガタと複数の人が動く音が聞こえた。


「マコトー!」

「え?アル…ン!?」


勢い良く障子が開いたと思ったら見覚えのある薄桃色の頭が飛び込んで来た。そのまま飛び込まれて耐えきれず布団に二人共倒れる。入口を見ればその後に優樹菜とティターニャ、クロ、ルナが気まずそうに入ってくる。そんな五人を見てペインが呆れたように話しかける。


「はぁ…お前ら俺に任せるって言ったよな?」

「い、いやでも」

「言ったよな?」

「…はい、言いました」

「お前らも分かったって言ったよな?」

「…はい」

「なのにこれか…」

「い、いやその真琴君が心配で…」

「あ?」

「すみませんでした…」

「はぁ…まぁいい、話は終わったしな。俺はダッド達の所に行く。落ち着いたら全員で来い」


そう言ってペインは立ち上がると障子の方に歩き出す。


「あ、ペイン」

「あ?」

「その、本当にありがとう」

「…」


何も言わずにそのままペインは去って行った。

いかがでしたか?

作者自身もまさか2話続けて登場人物が男二人でほとんど進むとは思いませんでした…。とりあえずこれで説明回は終わりです。一応この話の今までの疑問点は解決出来たつもりです。

…もしまだ謎な部分があれば教えて頂けると嬉しいです。

次回からは女性陣も入ってわちゃわちゃする予定です!よろしくお願いしますm(_ _)m


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