第79話 たまにはゆっくり
すみません!m(_ _)m
投稿するのを忘れていました…
「そういえばこれか会う予定の人達ってどんな人なの?」
未だ走り続ける馬車の中で真琴達は会話している。
ちなみに年少3人は夜に出発した反動で現在は真琴に寄りかかってぐっすり眠っている。
会話が途切れたタイミングで真琴は疑問を上げる。
「そういえば会いにいく人って一人はジョゼフさんで、あとの二人は誰?」
「えーと、マランのじいさんと、げぇ…ミラ姉さんか…」
リオンの言葉におおよそ女性が出して良いような声ではない何かを発しながらルーンが答えた。
「姉さん…」
「ん?どうしたリオン?」
「いや…その口調が」
「は?……!?!?!?」
リオンの呆れたような口調にようやく気付いたルーンが口を抑えて顔を真っ赤にする。
「えーと…」
「んー」
「あはは…」
愛想笑いで顔を逸らす女性陣。
「ま、まあえーと、それでその…マランさん?とミラさん?って」
「……」
「え、えーとマランさんはなんて言うかな、田舎のおじいちゃんって感じ。僕らも小さい頃によく面倒見てもらってたんだ」
取りなすように真琴が聞くがルーンは顔を手でおおって固まっているのでリオンが横から答えた。
「ああ、それでじいさん…」
「マコト!もうそれはいい!」
「えっと、ごめん」
「そ、それでミラ姉さんは、その…頼れる人だよ、うん」
謎の間と遠い目をしながら語るリオン
「どこがだ!あれはただいじめが好きなだけのドSだ!」
「いやだから姉さん…」
「あ…」
そして再び訪れる謎の沈黙。
「こ、このまま行くとジョゼフさん、ミラ姉さん、マラン爺さんの順番になるかな?みんな街を治めてるから多分まだ領地に居るだろうし」
「そ、そうなんだ。楽しみだね」
「う、うん。そうそう」
なんとも言えない空気が漂う中で必死に場を戻そうとする真琴とリオン。そこに横から悠一が入る。
「にしても聞いてるとけっこうお前らと親交のある人達みたいだな。これは楽そうだ」
「そうだね。たぶん父上も社会勉強ついでとか考えてるんだろ。特にこの3人には昔から良くしてもらってたから近況報告的な意味合いの方が強いと思う」
「じゃあ久しぶりの里帰りみたいな感じ?」
ここでようやく優衣も話に加わる。
「どうだろ?マラン爺さんの所はそんな感じかな。ジョゼフさんは…稽古に行く気分だよ」
またも遠い目をするリオン。
「あ、でもミラ姉さんの街はけっこう大きいよ。交易も盛んだからお店も沢山あるしね」
「「「!!」」」
今までで一番の反応をする女性三人
「マコトーお腹減ったー」
「ん?ああ、そろそろお昼だね」
いつの間にか起きていたアルンが空腹を訴える。見れば外はかなり日が登っていた。
「なら少し行った所に木陰があるのでそこでお昼にしましょうか」
「おー!」
とたん元気になるアルンの声にルナとクロも起きてくる。
「どうしたの兄さん」
「おはようルナ、お昼だって。あと髪の毛はねてるよ」
「っ!?」
「もうそんな時間」
「クロもおはよう。起きれる?」
「んー…」
「着きましたよ」
起こしたり寝癖を直したりしている内に着いたようで馬車が止まった。
「先降りてるぞ」
「あ、私も行くわ」
一応安全確認の為に悠一と優衣が先に降りる。
「よーし、いいぞ」
「わーい」「あ、ちょっと待ちなさい」
「あらあら」
「ほら、姉さんも行くよ」
「うー…」
悠一の合図に真っ先にアルンが飛び出すとクロが慌てて追いかける。それを微笑ましそうに見ながらティターニャが降りるとルーンを促しながらリオンも続いた。
「じゃあ行こっか」
「いつも悪いね、優樹菜」
「ううん、全然大丈夫だよ」
「ごめ…ありがとう」
「うん」
そんな話をしながら優樹菜の肩を借りて立ち上がる真琴。
「で、荷物が」
「兄さんの荷物は私が持ちますよ」
そんな二人を若干不機嫌そうに見ながらルナも真琴の荷物を持って立ち上がった。
「ありがとね、ルナ」
「にゃ、にゃんですか急に!は、早く行きますよ!」
感謝の気持ちを込めて頭を撫でたら顔を真っ赤にして逃げられた…
(どうしよう…そんなに嫌だったか?)
そこでそう考えるあたり真琴もまだまだだろう。
「ま、真琴君早く行こ」
「…そうだね」
落ち込む真琴に苦笑しつつもあえて触れずに優樹菜は歩き出す。
(こ、これは…そう、真琴君が気付くべき事だから、うん。べ、別に撫でられて羨ましいとかそんなんじゃないし、うん、そうだ)
恋する乙女は何とも複雑な生き物の様だ。
「それにしても改めて思うけど俺らって全然異世界らしい事してねぇよな」
時間は少し進んで皆で木陰で昼食を食べている時に悠一がため息混じりに零した。
「まぁ…色々忙しかったからね」
「にしてもイベント盛りすぎでしょ」
それに対して苦笑気味に真琴が答えると優衣はうんざりしたように言った。
「えーと、なんだっけ?まず召喚されて?魔力測定?」
「ルーンが真琴の部屋に行ったのって初日だろ?」
「う…」「あー…」
「姉さん何やったんだよ…」
悠一の言葉に気まずそうにするルーンとそっぽを向く真琴。それを見たリオンが呆れたようにため息をつく。
「その後に精霊の大樹林でティターニャとアルンと出会ったよね」
「そういえばそれぐらいでしたね」
「あの時はびっくりしたよ。起きたらティターニャが横に寝てるんだから」
「だ、旦那様、それは…」
「「へー…」」
狼狽えるティターニャの後ろからルーンと優樹菜が冷たい声を出していた。
「その後にクロとも和解出来たしね」
「あ、あれはその…」
「あ、そっか。私達がアルンちゃんとクロちゃんに出会ったのって帰ってからだもんね」
「そういえばそれぐらいだったわね。真琴がボロボロにされたの」
「あー…」
何となく嫌な事も思い出してしまい気まずそうに顔を逸らす真琴。
「そ、そういえばその後ぐらいにパーティーに出てくれたな。後はカインやクラリッサの授業も始まっただろ」
「あ、そっか。真琴が無双し始めたのあの頃か」
「いや別に無双とかして無いし。カインさんに負けたし」
ルーンの話題転換に乗っかるように話を進める。
「じゃあ次にダンジョン攻略か」
「うん、真琴無双してるわ」
「いやいや。そんな事」
「霊装出したのあの時だろ?」
「あとペインと会ったよね」
「「「あー、そういえば」」」
会ったと言うより襲われたのだが。どっちにしてもあまりいい思い出では無い。
「そういえば結局ペインって何なんだ?」
「ずっと敵だと思ってたけど何かおじさんと仲良いっぽいしね」
「え?そうなの?」
「真琴が暴走した時におじさんとペインが協力して抑えてたんだよ」
初めて知る事実になんとも言えない顔になる真琴。
(一体奴は何なんだ?)
「にしても改めて真琴って良く生きてるよな」
「何ですかその言い方は!」
「まぁまぁ」
悠一の言葉に噛み付くようにルナが耳を立てる。
「うーん、でも考えてみると大体アルンとクロの身体強化で何とかなってるよな」
「そういえばカインさんに勝てたのも知らないうちに身体強化使ってたからだもんな」
真琴の言葉にアルンは得意気に胸を張っている。そんな中で優衣がからかうように言った。
「案外今回も身体強化したら何とかなったりしてね」
「ダメだよ優衣ちゃん。クラリッサ先生から禁止されてるし」
「え?あれって外に放つのが禁止されてるだけだろ?」
「もう…真琴君も何か」
「やってみる価値はある、か」
「え?ちょっと真琴君?」
優樹菜をスルーして自分の体内に意識を向ける。
(イメージは血液…ゆっくり、指先まで。頭から足元まで、伸ばすように、巡らせるように)
実は目が覚めてからクラリッサに魔法の使用禁止を言われておりこうして魔力を巡らせるのは久しぶりだったりする。
(…なんだこれ?量が、増えてる?)
どこか違和感を覚えながらも身体強化を発動させる。
「…お父さん?」
「ちょっとごめんね」
「え?…うわっ!?」
膝の上のアルンに断りを入れてから両脇を抱え一気に立ち上がった。
「お?」「え?」「あ」「おお」
「でき、た?」
「わ、わぁ!お父さんすごい!」
結果、普通に立ててしまった。
(な、なんだろう、このなんとも言えない気持ちは)
色々言いたい事はあるがとりあえず
「魔法って、すごいな」
それしか出てこない真琴だった。
それから色々試した結果、身体強化を発動すれば以前と同様に動ける事が分かった。
「すげぇな真琴!これで前みたいに動けるじゃねぇか!」
「…なんか未だに実感が湧かない」
「でも真琴君大丈夫?異常とかない?」
「大丈夫だよ優樹菜。普通に動けるから」
「なら、いいけど」
「あんたも心配性だね」
「もうっ、優衣ちゃん茶化さないで」
未だにクラリッサの魔法禁止令を気にする優樹菜を優衣が茶化す。
「でも本当にすごいですね。先程までは全く動かなかったのに」
「ティターニャ原因分かったりする?」
「いえ、これは私も」
「兄さん本当に大丈夫?」
ここにも心配性が一人。
「とりあえず頭の上の物を降ろした方がいいと思う」
「ふっ」
「くっ、この」
「そうよアルン。早く降りて私と変わりなさい」
「えー…」
訂正、ルナは流れで肩車してしまったアルンの事を言っているだけだったようだ。
「なんかよく分からないけど、何とかなったな」
「そうだね。理由は分からないけど」
「「うーん…」」
そして謎に考え込む姉弟が一組。
「まぁ考えても仕方がないか」
「そうですね。さ、そろそろ行きましょうか」
みるとかなり時間が経ったようなのでティターニャの号令の下全員で片付けをして馬車に乗り込む。
「何はともあれ動いて良かったな」
「そうだね。じゃあ行こうか」
「はい」
真琴の言葉にティターニャが馬車を走らせる。
そして一行は再び進み出した。
いかがでしたか?
遅れて本当にすみません…
二度と繰り返さないように頑張るので今後ともよろしくお願いしますm(_ _)m




