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第52話 帝国襲撃

一気に加速します


早朝

まだ日が昇り始めた頃に起きた真琴はいつも通りに準備をして、出ようとした。


「…これは?」

『マコト!』『マコトヤバイ!』


ふと違和感を感じ取ると同時にいつもならまだ寝ているアルンとクロが慌てて呼びかけて来た。


(…魔族か?)

『恐らくね。それもかなりの数よ』

(距離は?)

『まだかなり離れてる。たぶん来るには半日ぐらいかかるわね』

(半日か…アルン、行けるか?)

『まかせて!』


違和感の正体、それははるか遠くから進行して来る魔族のようだ。

どうやらクロの黒い魔力があるおかげで真琴も感知出来るようになったようだ。(精度はクロに到底及ばないけど)


更に具体的な情報を探る為、真琴は霊装を翼の部分だけ出して飛び立った。


「これは…流石に…」

『うぅ…気持ち悪い』

『アルンそんな事言わない。でもこの数はちょっと…』

「戻るよ」


眼下に広がる大地を埋め尽くさんばかりの黒い集団。それを確認すると真琴はすぐさま準備を整える為、帝国に戻った。




「皆起きろ!!今すぐ!」


しかし部屋では既に優衣が起きていた。しかも状況もある程度把握しているようだ。お互い無言で頷くとすぐさま他の人を起こして戦闘準備を整える。




「…で、何で俺達はこんな早くに起こされてフル装備でご飯たべてんの?」

「腹が減っては戦は出来ぬ。昔からよく言うでしょ、悠一」

「いやそうじゃなくて…優衣は何か…」

「悠一、ご飯食べないとお腹空くわよ?」

「あぁ!ちくしょう!分かったよ!」


今日も悠一は元気でした、まる


とにかく焦っても仕方ないだろうと腹ごしらえ。それも終え、丁度ちょっと様子見を頼んだルーンも戻ったのでいよいよ状況説明を始める。


「さて、それでルーン。会議室はどうだった?」

「マコト殿の言った通り。ずっと喧嘩してたので何も言わず出てきた」

「ま、懸命な判断だね。じゃあ説明しよう。とは言っても魔族が来てるだけだけどね」

「だけ…でいいのか?」

「まぁ数は10万超えてから面倒で数えてないけどね」

「大体20万ぐらいよ、マコト」

「あ、そうなの?ありがとうクロ」


クロの補足入りで状況説明を行う。その言葉に悠一、優樹菜、ルーンは唖然としてた。


「ま、ぐらいだと思ったわよ」

「あれ?優衣はもう知ってたの?」

「私の情報網舐めないでね」

「トム・クルー…」

「私は!服部優衣です!」


思わずアメリカのビルの壁を走る彼を思い出したらどうやら優衣も気にしてるようで大声で訂正された。と、ここでようやくほか3名が復活した。


「えーと…来るまでどれぐらなの?」

「うーん…予想は半日。とりあえず昼過ぎぐらいだろうな」

「…構成は?」

「動物みたいなのがめっちゃ。人型もかなりいたね。でも一番厄介そうなのは空飛んでる奴がいた事かな」

「空か…」


上から優樹菜、悠一の順に質問してきた。流石二人だ。聞いて欲しい事を真っ先に聞いてくれた。


「随分詳しいな…まるで、いやまさか見てきたのか!?」

「はい」


ふとその可能性に至ったルーンが尋ねるが勿論答えはイエスだ。そう答えるとルーンは頭を抱えた。


「何て危険な事を…」

「何も知らない方がもっと危険ですよ」

「いやそうだが…はぁ、まぁとりあえずその情報は凄くありがたい。礼を言う」

「いえいえ」


やっぱりルーンは心配性のようだ。いや、優樹菜もかな?


「…優樹菜、分かったからその非難の目で見ないで」

「なら今度からはそんな危ない事しないって約束して」

「え?いや、それは時と場合に…」

「約束して」

「…はい」


やはり女性は強かった。


「で、これからどーすんの?」

「余計に混乱するから国の発表待ってから、って思ってたけど」

「多分まだ喧嘩してるだろうな」

「え?どういう事?」

「発表するかしないかで喧嘩してるそうだよ」

「ねぇ真琴君、まさかその相手って」

「教会」


ある意味予想通りな答えに今度は皆でため息をついた。

要は余計に騒ぎになるから発表しない…これ教会。

早く発表して民を避難させよう…これ王様。

どっちも一応スジは通っている。しかし今、教会には良太達勇者(笑)が100名ちょっといる。もしも本当に来たら勇者の力で追い払って教会の威信を上げるつもりなのだろう。実際良太達にはそれが出来るから余計に質が悪い。


「とりあえずルーン。今すぐ会議に戻って今までの情報を公開して来て。多分この情報で教会も発表せざるを得なくなる」

「どういう事だ、マコト殿?」

「数が多すぎる。20万は流石に国の外で迎え撃って数を減らさないと城壁持たないと思うよ。その為に出兵しなければいけない。だから発表しなければいけないんだ。まぁ実際魔物退治だから良いんだけどね」


そこまで説明するとルーンも分かったようでもう一度情報を整理してから会議へ戻った。


「それで、俺達はどうすればいい?」

「一度部屋に戻ろう。多分朝食の時に発表させるから。恐らく今日の朝食は僕も呼ばれるだろうね」

「え、でもそれって…」

「まぁ大丈夫でしょ。だからそんな顔しないで優樹菜」


何となく悪い可能性に気付いたのだろう。ちょっと青い顔の優樹菜を慰める。

(うーん…でも多分そうなるよね)

真琴自身も思い付いた最悪のパターンにならない事を無意味と知りながら回避を願う。



皆はその後各々の部屋へ戻ると少しして兵士さんが呼びに来た。


「勇者マコト。本日付けで退院を許可、至急食堂まで来るように。以上」


訂正、何か凄く上から目線で言って去っていった。それに対して真琴は

(…そういえば僕って病人で今療養の為入院中だったな)

妙な所で驚いていた。




食堂

(え?どうしよう。めっちゃ久しぶりなんだけど。てかこれどうしよう?)


約一ヶ月?二ヶ月?振りに友人と再開、それからちょっと馬鹿話に盛り上がり…とは行かなかったようだ。既に他の人は集まっていて真琴が最後だったようだ。また、丁度司祭さんが説明しようとしてたようで皆話したくても話せないといった感じだ。


というか、ちょっと見ない間に大分地球組の人も変わったな。奥の方で男子達がたむろってる。

うわ、むさい…

てか良太達が格好の獲物を見つけたと言わんばかりにこっちみて笑ってる。


そしてそこから反対側の出来る限り離れた場所に女子生徒が固まっていた。まぁこの状況では最善の判断だと思うよ。

優樹菜達は真ん中より少し女子寄りの場所に居て、席を確保してくれていたのでそこに大人しく座る。


「ごほん。さて、皆さん揃いましたので緊急の連絡を行います」


その言葉に大半の生徒は疑問顔。変わらないのは僕達と良太ぐらいか?事前に知ってたか?あいつかなり教会に気に入られてるな。


それから魔族進行について簡単に説明された。勿論場は騒然として、様々な質問が飛び交う。それを司祭は一度止め、今後の行動などについて一通り説明を始めた。それで一応は皆納得したようだ。…僕以外はね

(おいおいおい、これは流石に僕死んだでしょ)


原因は発表された陣形

帝国の外側で迎撃、これは当たり前だ。僕達と兵士を3ヶ所に分けて各場所で撃破、まぁ地形も平坦だから不利にはならない。扇状に展開するらしいから中央が危険だけどそれは配慮するそうだ。左右に勇者を半々で配置。中央が徐々に後退して最後は挟撃する、悪くないな。

以上が司祭が説明した作戦だ。ここまでは問題無い。


ただし配置人員に悪意がある。

左側…斉藤悠一、近藤達也率いる工業を主に纏めたチーム。

右側…服部優衣、加藤真理率いる新中央を主に纏めたチーム。

中央…工藤真琴を先陣、後方に精鋭の帝国兵士100名を入れた混合チーム。

更にその奥で遠藤優樹菜率いる治癒系統の魔法が使える者で固めた回復チーム。


(あーこれあれだ。僕突っ込んで注目を集めさせてる内に外側から叩くやつだ)

どう考えても後ろの兵士は仲間ではなく僕が逃げないように追い立てる役だ。


ちなみにこの布陣について司祭曰く、

「マコト殿は勇者のリーダーであるので、当然戦闘力、指揮能力共に最高レベルである。なので今回の作戦で先陣を切って他の人の士気を上げてもらう」

だそうです。


「いやいや、私なんて。それよりも兵士の皆さんに前に出ていただけると嬉しいです。なんせこちらは戦闘に関しては全くの素人ですよ?」


無意味と知りつつも試みてしまう抵抗


「何をおっしゃいますか。勇者のリーダーなのでしょう?心配せずとも全体的の指揮権はお預けしますよ」


(あれ?指揮権くれるの?…てっきり無いと思ってたけど何故?…ああ、失敗させて責任取って追い出す気だな。となると指揮権の移譲の準備はもう整っているな)

でもこれは嬉しい誤算だった。例え一時でも指揮権がある方が色々やりやすい。


「それでは至らぬ所だらけではありますが指揮権を頂きます」

「おお、ありがとうございます。期待しておりますぞ」

「ええ、お任せ下さい」

「これは頼もしい」

「「ははははははは」」


お互い思っても無い事を言って笑う。この場はとりあえず解散だそうだ。準備を含め1時間後に再集合、そして出発と言われた。


さっきから色々言いたそうな優樹菜達を連れてその場はとりあえず退場。もう退院しているそうなので堂々と皆で真琴の部屋に入る。


「なによあいつら!上から目線で腹立つわね」

「本当よね。また真琴君に色々言ってるし」

「真琴、何でお前断らなかった?」


扉を閉めると同時に3人から色々言われた。一応はあの布陣の意味に気付いているようでめっちゃ怒ってる。そんな幼なじみをなだめながらとりあえず座る。


「まあまあ。でもみんなも良く混乱しなかったよね」

「いやだって私達は」

「ああいや。そうじゃなくって他の人達がさ」


普通こんな状況になったら多少混乱してもおかしく無いんだが…


「ああそれね。何か今までの訓練で魔物沢山倒させてるから自信がついたんじゃない?」

「へー、そんな事してたんだ」

「魔物つっても死にかけを5人がかりで、だけどな」

「うわぁ…よく自信とか言えるね。まぁ混乱するよりはましか」

「あぁ、そうだな。それで?真琴は何で断らなかった?」

「あ、やっぱり聞く?」


皆気になってる様なので説明する事にした。


「いや、そもそも断ったらどうなってたか分からないし。それに左右と後方は優樹菜達が指揮するんだよ?だったら僕が全体の指揮権持ってた方が色々安全だ。まぁ教会は僕が序盤で失敗して早々に指揮権を取り上げ、僕は無能で追放とか考えてるだろうけどね」


しかし甘い。僕はこういう軍団指揮はけっこう好きでそれ系の本もかなり読んでいたからそう簡単にはやられない。


「いやでも先陣切って突撃だろ?やっぱり危険じゃないか」

「そう心配するなよ悠一。いざとなったら霊装あるし」

「いやだがな」


未だ不満があるようだがもう決まった物は仕方が無い。


「てか心配しなくても1人で特攻とかしないから。何の為に指揮権貰ったとおもってるの」

「…まぁそれもそうか」

「そうそう。だから戦闘時はけっこう頼りにするからよろしくね」

「おう、任せろ」


そろそろ時間だったので大まかな作戦だけ説明して集合場所へ向かう。




さて、行くか

ごめんなさい

戦闘までいけませんでした。


次話は明日の24時に投稿する予定なのでよろしくお願いします

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