表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
50/100

第45話 協力者


「えーと…ただいま、ティターニャ。とりあえず離してくれるかな?」


背後からの冷たい空気を感じつつ挨拶を返す。


「あ、あらそうだったわね。初めましてティターニャよ」


そう言って優樹菜達に手を振る。

(にしてもやっぱり親子だな…)

何時かのアルンの挨拶と似た何かを感じて思わずほっこりする。


「お母さんただいま!」

「おかえりアルン。クロもおかえりなさい。こっちにいらっしゃい」

「た、ただいまお…お母さん」


そしてアルン達が抱き合った。勿論、クロは実際には家族ではない。と言うより真琴の魔力が元なので親が不明だ。しかしそれを聞いたティターニャは真琴(の魔力)から生まれたのなら私達夫婦の娘ね。と言いクロは家族になった。初め告げられた時のクロは戸惑って否定していたが今では恥ずかしがりつつもしっかりとお母さんと言えるようになった。やはりいくら大人びて見えても心はどこかアルンと似ているのだろう。

(ちなみに一時期アルンと2人でどちらが姉かを争っていたらしい)

安心しきった顔で再会を喜び抱き合う3人はまさに理想の家族その物だ。


と、ティターニャが立ち上がって手を広げる。


「ほら、あなたも」

「え?あー…」

「何時もの事でしょ?」

「うんまぁそうなんだけどね」


こ、この場でアレを…

何時もやっている事とは言え、流石に幼なじみの前では恥ずかしい…

(いや、でももう説明したし…ええい)

決意?を固め手を広げ、お互い抱き合う。


「ただいまティターニャ」

「おかえりなさいマコト」


まぁ何て事は無い普通の挨拶なのだが。しかし相手は絶世の美女とでも言うべきティターニャだ。しかも人前でのこれだ。もう凄く恥ずかしい。(いや普通に女性とこんな事したら恥ずかしい…)

以外に免疫の無い真琴であった…


「さて、そろそろ入っても良いかな?」

「ええそうね。お客様を待たせるのも忍び無いわね」


挨拶も一段落。本来の目的を果たすべく動き出す。ふと今まで反応の無かった優樹菜達に疑問を感じて振り替える。


「…皆どうしたの?」


そこにはフリーズした悠一と優衣。不機嫌そうな優樹菜とルーン。…そして何故か崩れ落ちたリオンがいた。


「…はっ!い、いや何でも無いわ。うん、何でもない」

「お、おうそうだな。何でもない」

「「……」」

「そ、そんな…ティターニャさんが結婚…しかも子持ち…相手はマコト君…う、嘘だ…ティターニャさんが…」


上からフリーズから戻った優衣と悠一、黙って僕を見る優樹菜とルーン。……地面に伏せてブツブツ呟くリオン。何だろう?どんどんリオンが分からなくなっていく…君ってこんなキャラだったっけ?


「えーと…そうか?ティターニャ、彼らは入って良いかな?」


もう突っ込むのが面倒なのでそのまま進める。


「…まぁあなたがそう言うなら」

「ありがとうティターニャ。じゃあ行こうか」


そう告げるとティターニャを先頭に一行は中央の大きな建物へ歩き出す。今更だがこの村は木々の間の開けた場所に中央の大きな建物を中心に方方に家が広がっている。(獣人の種族によって住む形が違うのであまり整えられないのだ)

端の方には大きな湖などがある。今は周囲は閑散としていて時々家の隅からこちらを伺う視線を感じる。その中で、今回は中央の建物…と言うよりティターニャの家に向かう。


未だ固まっている優樹菜達を促してゆっくり進む。すると、護衛の獣人達が囲うように周りに立った。


「皆、悪いけど周囲は警戒しておいてね。大丈夫だとは思うけど一応」


事前に説明した通り獣人と人族は仲が悪い。なのでもしかすると攻撃されるかも知れないのだ。

(周りの護衛もどちらかと言うと監視の意味合いが強い)

皆それは分かっているのか警戒心は解いてない。


「お久しぶりですな、マコトさん」

「ええ、ご無沙汰してますエクさん」


その時、真琴に1人のオオカミの獣人が来て話しかける。彼の名はエク。壮年のオオカミの獣人でティターニャの警護長を担当している。刀(驚く事に日本刀)を抜けば勝てる者はいないと言われる程の強者。また、人に教えるのも上手い為人気があり真琴もちょくちょくお世話になっている。


「聞きましたぞ?魔族相手に勝ち、生還したそうですな」

「え?あぁもう情報が。まぁ勝てたのは皆のおかげですよ。私はただ足を引っ張ってこのザマですけどね」


そう言い左腕を振る。そんな真琴を悠一達は悲しそうに見ている。


「ははっ何をまた。後ろの方々を見ればおおよそは分かりますよ。それと我々の情報網もあまり見くびらないで欲しいですな」

「いや、ですからあれは…」

「まぁ何にせよ命あっての物種ですぞ、死んでしまってはそれまでです」


そう言うとエクさんはどこか遠い目をした。一体エクさんがどんな経験をして今に至るのかは知らないが、それでもその言葉の重みはしっかりと感じとれた。


「さて、そろそろ着きます。詳しくはまたその場にでも…」


見れば目の前に目的の建物が見える。


「エクとの話は済みましたか?」

「ああ、そうだね」

「私も色々聞きたいのですがどうやら時間のようです。

それでは参りましょうか。皆さんもどうぞ中へ」


この建物は一応ティターニャの家であるので許可なく立ち入る事は家族以外は厳禁だ。なのでここからは真琴達とティターニャのみで向かう。


ティターニャの先導の下、宮殿のような建物に入ってゆく。内部は一見無骨に見えるが所々に施されたデザインが気品を出していた。そんな中真琴達は会議室のような円卓の部屋に入り、各々着席する。


「それでは改めて、精霊族の王女を務めているティターニャです。今回はこの人数なのでこの部屋に通させて頂きました。どうかご容赦を」


そんなティターニャを言葉を受け、改めて全員自己紹介をする。


「それで本題に入る前に旦那様の腕の原因を聞かせてもらえるかしら?そのボロボロの身体を含めてね」

「あ、あぁそうだな。実は――」


それから真琴は途中優衣の助言を入れつつこれまでの経緯を説明した。


「――と言う感じかな」

「なるほど、悪は教会ね」

「うぇ!?え?ちょ、ちょっとタイム!タイム!」


事情を聞いたティターニャが急に魔力を練りながら立ち上がり、歩き出す。セリフから嫌な予感がし、必死に止める。

(あ、あれ?前も似た事あったような…)

そして当然の如くアルン達も立ち上がる。


「そうだよお母さん!」「アルン、私達もお母さんと一緒に行くわよ!」「よし!」「悠一、装備は?」「ばっちりだ、行くぞ!」


(ちょいちょいちょいちょい!)

もう辞めて!ツッコミが追いつかない!


「と、とりあえず一回座って!ね?」


数十分後

何とか説得し、全員を座らせる事が出来た真琴だった。

(…僕何の為に来たんだっけ?)

いかがでしたか?

ちょっとでも良いなと思って頂けからブックマークに登録お願いします

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ