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会社モード さくら
「はい、ただいま担当のものにお繋ぎ致します。」
HR社 営業部。
そこでてきぱきと作業をこなす女性が一人居た。
名前は 春木 さくら
長い髪を後ろで束ね、ワイシャツに紺色のカーディガン・黒のスカートでシックにまとめた格好をしている。
「あ、あの…」
話し掛けてきたのは同じ営業部の 山崎 将也である。
「なんでしょうか。」
「今日定時であがる?よければみんなで飲みに行かない?」
「……申し訳ありませんが、本日は予定がありますので。」
「そ、そう…じゃあまた今度」
「あーあー フラれちゃったねマサ。」
そう言って茶化すのは山崎の上司である 伊達 航だ。
「伊達さん!変なこと…!」
「まあまあ、俺と飲みに行こうや!な!」
「伊達さんと…はぁ…」
「お前今ため息ついたな!おい!」
そんな二人のやりとりを見ながら、数名の社員は笑っていた。
しかしさくらは目もくれず、ただひたすら仕事をこなしていた。