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33.どれくらいかといえば空も飛べそうなくらい

「1口交換しよ〜。」

「いいよ。」

「しよ〜!!」

「俺の黒炒飯は渡さんぞ!!」

「ダメです〜!」

「Let's GO!」

「俺の炒飯が!!!!」


 俺の黒炒飯は3人に1口づつ盗られた。


「無理やりかよ!!」

「うっま!」

「おいし〜!」

「これも美味しいね。」

「くっそ!お前らも1口よこせ!」

「いいよ〜。誰かさんと違ってケチじゃないからね。」

「ぐぐぐ……。」


 くそ、敗北感が凄い。なんというか人間的に負けた感じだ。


「はい、青椒肉絲。」

「はい、レバニラ。」

「はい、天津飯。」

「「「完成!青椒肉絲レバニラ天津飯黒炒飯!!」」」

「天津飯乗っかってんのが1番わけわかんねえな。」

「いいじゃん、累こないだ寿司で米食べてたんだから。」

「別にいいだろ!気を抜いてただけだ!!」

「さすがの飛跳さんもあれにはびっくりだったよ。」

「違うやん……違うやん……。」


 味がするものを食べたら無意識に米を食べてただけで……。寿司と米が別にあったのが悪いよ。


「じゃあ私達も交換しようか。」

「しよしよ。」

「交換しまくり!」

「そんなにはしない。」

「はい、ゆいち。あーん。」

「あーん。ん、美味しい。」

「うわ、見せつけてくれちゃってぇ〜。」

「やばい、天津飯のタレ?が広がっていく。とっとと食おう。」

「へへへ。このスプーン持ち帰っちゃおっかな〜。」

「備品窃盗犯。」

「私も対抗しなきゃ!」

「……天津飯も結構美味いな。」

「こいつ孤〇のグルメぐらい喋るね。」

「累って食べるの大好きだから。」

「累!」


 なんか飛跳が呼んでる。でも今は食べることに集中したいからしばらくほっとこう。



「続いて青椒肉絲を……うっま。」

「累!累!」


 ……なんなの?味に集中したいんだが。


「レバニラもうまそうだな。」

「累!あーん!!」

「あ゛ぁん?」


 口の中にレバニラを突っ込まれた。


「よし、成功。」

「……。」

「わあお。」

「……お前マジかよ。あとレバニラ美味いな。」

「やはりレバニラは正義!」

「他にもうちょっと触れるところがあるんじゃないかな〜……。」

「……。」

「?」

「お前すげえよ。何したかよくわかってねえんだから。」



「……あっ。」


「あ、気づいた。」

「……。」

「勢いすぎたね〜。」

「……ちょっと、待って。うぁ。」

「お前そんな恥ずかしがるのによく出来たな。」


 顔赤くなりすぎだろ。生き様が刹那すぎる。


「ほら、ア〇パンマン、新しい箸よ。」

「……いや、ぅぅ、いい。これ使う。」

「割と俺自身が複雑な気持ちになるからこれ使って欲しいんだけど。」

「いや、洗い物……増えちゃうから。」

「……お前がいいならいいけど。」

「なんか私たちが見せつけられてない?」

「……そうだね。じゃあ私も、はいみっきー。あーん。」

「え!?う゛ぇ!?へ?あ、あーん。」

「ふふふ、お返しだよ。」

「へ、へ、へへへ。美味しい。」


 俺も原因だとは思うけど、何この空気。帰りたい。


「あれ?累だけ仲間はずれだよ?」

「……。」

「累はあーんしないの?」

「……正気?」

「……累、レバニラ今ので2口になっちゃったからひと口返して。」

「俺の炒飯の上に乗ってるやつ?」

「……うん。」

「……ちょうど今使ってない箸持ってるからできるか……?」

「ちょうだい。」

「……お前恥ずかしさ多分さっきの比じゃねえぞ?」

「……。」

「やれやれ〜!」

「やっちゃえ筆算。」

「それは勝手にしろ。自動車会社のブランドメッセージみたいに言いやがって。」

「さっさとあーんして楽になるんだよ。」

「もう拷問みたいになってんじゃん。……わかったわかった。やる、やるから。」

「かかってきなさい!!」

「お前そう言う割に目つぶってんじゃねえか。」

「カモン!!」

「……あーん。」

「……あーん。」

「おい結局恥ずかしいんじゃねえか!!!!」

「……んぐんぐ。……おいしい。」

「……。」

「やっぱレバニラは正義だね〜。」

「おい、今の今で記憶消えたのか?」

「ナイナイ。キオクナイナイ。」


 そう言う癖に飛跳は全くこっちを見ないようにしていた。


「……ほら、今使った箸。これ使え。」

「……うん。」

「それとそこ2人。」

「なに?」

「はにゃ?」

「かわいこぶんな。」

「は?」

「いや、言いたかったのそれじゃねえ。ひそひそ話すな、それを言いたかった。どうせろくでもねえこと言ってんだろ。」

「いやいやそんなことないよ。」

「うん、そうそう、なんなら6でもないし7でもないよ。」

「は?」

「冗談ですやん。」

「なんだこいつ。」

「まあまあ、食べよ食べよ。」

「うん、食べよう。こんなに美味しそうな青椒肉絲があるんだから。」

「お前らが原因なんだが。」

「……。」

「飛跳が無言で食べ始めた。」

「ほら、飛跳も食べてるよ。」

「ととぴー、レバニラ美味しい?」

「……うまうま。」

「良かったね〜。あ、私たちとも交換しよ!」

「うん、交換しよう。」

「……交換する。」

「俺も炒飯食うか……。」

「天津飯おいしい〜!!」

「美味しいでしょ?」

「オイシーマサヨシだ!!!!」

「絶妙に誰だそいつ。」

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