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第8話:ギルドの依頼

「確認が取れた。騒ぎを起こすなよ。それと、仮面を取るな」


 村に入るとなかなかの賑わいだった。


子供の笑い声と、金属が触れ合う音が混じっていた。


 商売してる声が交差し、雑談しながら人々は歩いている。


 行き交う人々は俺を見るなりヒソヒソと何か言っている。


「私は商売があるから」とポーテットと別れた。


 俺は村を回って歩き、散策が終わったあとにギルドに入った。


ギルドは酒場も兼ねているらしく、笑い声と怒号が入り混じっていた。



「いらっしゃーい!あら?あなたね?アンデッドを無償で倒してくれたの。名前は?」


「丈だよ。もうそんな情報出回ってたんだ。」


「あなたは目立つからね。火傷の跡隠してるんでしょ?ジョー、私はチップよ。今日は仕事?」


「あ、うん、一文無しでね。いい仕事ある?」


「たくさんあるけど、急ぎなのは村外れに出るリザードマンの討伐よ。はぐれの一匹でね。剣の扱いが上手いらしいわ」


「わかった。早速今から行ってくるよ」


「いってらしゃい!」


 元気に送り出されて気分が良かった。初めてちゃんと人として扱われたみたい。仮面のおかげかな?



 

 村外れに着くと異様な光景だった。


 リザードマンにやられた冒険者だろうか、そこら中に鎧を着た者たちの亡骸が転がっている。


 俺は転がってる亡骸を一箇所に集め、胸の前で手を組ませた。


 せめて、安らかに眠ってくれ。


 この人達もあの冒涜的な神に会うのだろうか。


 そんな事を考えいた時、ヒタヒタと何かが近づく足音がした。


 草むらが揺れた。


 ぬるりと姿を現した。


 それは、リザードマンだった。


 リザードマンは、俺の仮面ではなく――その奥を見ていた。


 リザードマンは、俺を見て、わずかに首を傾げた。


 その目には、感情がなかった。


 リザードマンは剣を構える。


 俺も腰から剣を抜き構えた。


 リザードマンは一瞬で距離を詰めてきた。俺は辛うじて防ぐ――だが、物凄い筋力で俺は後方へ弾き飛ばされた。


手が震える。

怖いわけじゃない。

剣撃を受けた衝撃が、まだ骨の奥に残っているだけだ。


――勝てるのかな。


 いや、勝たなきゃ死ぬだけだ。


 トカゲのバケモノは、間合いを測るように、一歩ずつ距離を詰めてきた。

 慎重なバケモノだな――手強い。

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