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第12話:王様の依頼
神父は続ける。
「全ての人には必ず神の御加護があるはずなのに……ありえない」
周りの礼拝者もざわつき始める。
俺は逃げるように教会を後にした。
「……ポーテット!」
「ジョー!怪我だらけじゃない!今魔法で治すわ」
ポーテットがやっても結果は同じ。焼かれる痛みで叫ぶ。
「ど、どうなってるの?」
「……わからない」
結局、傷口を縫う事にした。
縫う時の痛みは感じる。――生きている。
可笑しいことに、この痛みが生の実感を確かに感じさせた。
「ところで、君から貰った物の代金。これで足りる?」
俺は先程貰った報酬全て渡した。
「え?!こんなに?こんな要らないよ。これだけ貰うから後は自分で使って」
「いや、世話になりっ放しだから受け取ってよ」
「こんな貰ったんじゃあの時の恩返しにならないじゃない!」
「じゃあしばらく厄介になるよ。この世界の事何も分からないからね」
渋々ポーテットは了承した。
◇
後日、再びギルドに行くとチップが話しかけてきた。
「ジョー!魔物討伐お願いしていい?!」
「う、うん。いいよ」
勢いに押され驚いたが快く受ける。
「よかったぁ、王様の依頼でみんなビビっちゃって受けないのよ」
「どんな魔物?」
「ドラゴンだよ」




