表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
黒子ちゃん  作者: 双葉紫明
確変スーパー
8/16

 翌日、パトロンの一人が何人か連れて夜にアトリエに飲みに来てくれると言う。

 風呂に入っておこうと村の温泉へ。サウナで面白い話を聞いた。アルミは90何%までリサイクル品で、アルミ缶集めは結構金になるという事。僕は損益ばかり出すこのアトリエを畳む決断をしていた。

 夜にみんなを迎え、バイトあるからと少しだけ酒に口を付ける。みんな10年も良く助けてくれた。元カノや黒子ちゃんも。サウナのあの話を思い出していた。

 まず僕は、資源ゴミに出していたアルミ缶をため込んだ。それから根気強くあちこち声を掛け、アルミ缶の回収を請け負った。目方勝負だから、一度に運べる様に足で潰した。もうストンピンガー、いや、ストンピンゲストだった。僕は角度や踏む強さとともにポジショニングや投げ入れかた、潰すbefore/afterの配置を研究し尽くして、秒速3個潰せる様になっていた。

 ゴミ。

 リサイクル。

 性分に合っていた。

 熱中できた。

 それで、けっこう稼げる様になった。ときたま潰れてる缶もあって、有り難かった。



 僕はその時気付いてなかった。夜の闇に紛れて僕が10個潰す間に一つ、ガンガンガン、3回くらい踏まれてようやく潰され差し出される缶があった事に。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ