第12話「文法2号館編2 軍団長アメリア&アオサギの襲撃」
1
東王大学第一購買部で、チャラはオリーブに話しかけた。
「お、オリーブちゃん。久しぶりっすね」
慌てて「俺っす。チャラっす。前回の戦争の時にいた」
「嘘? チャラ! チャラなの!」
オリーブは目をきらめかせた。
「そうっす。10年前、一緒に遊んだ」
自分と勉ちゃん、オリーブは10年前、友達だったんす。
ここ新政アイスバーグは、昔シャーウッドって国で。
ウッドガルド城に行った時、オリーブちゃんと遊んだんすよ。
あの頃から、可愛かったなぁ。
「って、て事は。この勉学って、勉学?」
オリーブは動揺しながら言った。
「そうっすよ~」とチャラは嬉しそうに頷いた。
「何を貴様ら、話している」
勉学はオリーブを睨みつけた。
「嘘でしょ。あの優しい勉学が。どうしてこうなったの?」
「ハハッ。鉄心さんが亡くなってから。じいちゃんが、エリートになれって。厳しく育てたみたいっす」
「ハァ。随分仲が良いみたいだな。貴様ら」
勉学は溜息をつく。
「勉ちゃん、俺達3人、10年前友達だったんすよ」とチャラ。
「何なんだ。その前回とか。10年前とか」
「10年前にも、東大は召喚されたの。負けちゃったけど」
オリーブは悲しそうに述べた。「アンタ達も死んだと思ってた」
「勉ちゃんのネックレスが光って、2人だけ元の世界に戻れたんすよ」
チャラも寂しそうに言った。「勉ちゃんは、何も覚えてないみたいっす」
「元の世界に戻る時、記憶は消えるからね」
オリーブは続ける。「チャラは記人? 記憶あるタイプ?」
「そうみたいっす」
「おいおい、お前ら、盛り上がり過ぎだぜ」
とアネゴが口を挟んできた。「アタシ、ハブんじゃないだぜ」と笑う。
ドゴンッ。
その時、上で大きな音が鳴り響いた。
騎士の一人が、第一購買部に入ってくる。
「敵が侵入してきました。皆さん、逃げる準備を!」
いぃぃぃ。また、敵っすかぁぁ。勉ちゃん、アネゴ、頑張れっすぅぅ。
2
「逃げる? フン。フルボッコだろ」
勉学は立ち上がった。カレーライスのおかげが、体力が回復した感が凄い。
ここから5分位の安岡講堂までだったら、これで余裕だろう。
「いえ、ぐ、軍団長が2人います。ここから、逃げるの……難しい」
な、何? 軍団長? また、何か強い奴がいるのか。
副軍団長倒したし、いけそう感もあるが。
「安心して、私達が軍団長を倒すから」
とオリーブが自信満々《まんまん》に言う。
お前は絶対何も出来ないだろぉぉぉぉ。
「フン。カス共! この東大神が、雑魚と軍団長は片づけてやる」
勉学は学生達に言った。「その間に安岡講堂に逃げろ。神の慈悲だ」
まぁ、日本に戻った時、恩返ししてくれるかもしれんしな。
「む、無理だ」
「もう、戦いたくないよ」
学生達が身震い《みぶるい》しながら、言ってきた。
腰抜け《こしぬけ》が。誰だって怖い。それでもエリートか。
ガルル!
トラのモンスター達が第一購買部に侵入してきた。
「助けて!」
「殺される」
と室内は阿鼻叫喚となった。
「パニックハウス。ムーボ、ムーボ、ハツバク」
勉学は呪文を詠唱し、爆殺黒閃破を放つ。
トラのモンスター達は大爆発に巻き込まれ、爆散した。
「す、凄ぇ」
学生達は目を丸くする。
「まぁ、倒しておくから、後は好きにしろ」
勉学は続けて「行くぞ、オリーブ、アネゴ、チャラ」と述べた。
「お、俺もっすかぁ」とチャラが慌てた。
「勿論だ。戦ってもらう。兄貴と日本へ帰りたいんだろう?」
「……。兄ちゃんは、助けてぇっすけど」
「あ、アタシも」
アネゴがよろよろと立ち上がった。
「まだダメージが凄いわよ、アネゴ」
オリーブが彼女を支えた。
アネゴの戦線復帰はまだ厳しいか……。
近くの棚にあったメモ帳とボールペンを手に取る。
それに今考えている事をサラサラと書いていった。
メモが終わるとローブのポケットにしまった。
日本に帰ったら、金は払うからな!
「俺に策がある」
と勉学は3人に語った。「軍団長を安岡講堂前に連れていく。で、アイツらの攻撃で、雑魚達を一掃する」
口に手を当てて「その間にオリーブ。お前はアネゴを講堂の中へ連れていけ」
更に「軍団長は俺とチャラで倒す」と続けた。
「わ、分かった」とオリーブは告げる。
「済まねぇぜ。勉学」
アネゴは小声で言った。「だけど、あのアシュラって奴! 私が倒してやるぜ。格闘技最強は私なんだぜ」
彼女は意を決した様に叫んだ。
「べ、勉ちゃん、俺もアネゴを連れてく係で」
チャラが懇願する。
「オリーブ様、お逃げ下さい」
「ノーラン!」
ヒゲをたっぷりと生やした騎士団のおっさんが、部屋に入ってきた。
「アメの紋章発動! 篠突く《しのつく》アメ」
その背後にいるネコの魔人が呟くと
大量のドリル状になった、ピンク色のアメ? が部屋中に飛ぶ。
勉学は「召喚獣ゴブリンキング」と叫ぶ。
ゴブちゃんが盾となり、アネゴ達含め助かった。
しかし、ノーランの背中にはドリルが突き刺さっていた。
「お、お逃げ……」と言い残し、絶命した。
他の学生達数人にも、ドリルが突き刺さり、クリスタル化している。
ネコとアオサギの魔人が入ってきた。かなり強そうだ。
「アタシは、獣魔軍軍団長、アメリア」
「同じく、アオサギ」
二人はドヤ顔で言った。
「甘~く、皆殺しにしてやるアメ」
とアメリアは続けた。
「コイツら、倒したら、モテるかもしれんぞ」
と勉学はチャラに囁く。「強い男に女は憧れるからな」
「勉ちゃん、早く、戦おうっす」
とチャラはグッドポーズをする。
二人は軍団長に突っ込んだ。
「雷神の紋章発動! 固有スキル・発電鬼」
チャラは大声で叫んだ。更に「ダサン、ダサン、メイライ。電死閃光破」と雷を軍団長に発した。
アイツは黒魔法使い、雷系の能力らしい。
二人は避け、後ろにいた牛のモンスター達が丸焦げ《まるこげ》になった。
普通に強いじゃねぇかぁぁぁぁ、チャラぁぁぁ。
勉学は、賢者の杖をムチモードにし、アメリアの顔に叩きつけた。
「あ? 何だ、お前? 苦いんだよ、アメ」
アメリアは、勉学に向かってきた。
「チャラ、外に出るぞ」
勉学はチャラに指示を出す。「皆も早く脱出しろよ」と言い残してから第一購買部を出た。
「うっす、勉ちゃん」とチャラも部屋を後にする。
「アオサギ! あの2人殺すよ!」
「サギギ。殺したら、また付き合えるサギ?」
「付き合わねぇよ、アメ」
「そんなお前も好きサギ」
アメリアとアオサギも二人を追ってきた。
階段にもモンスターが沢山いた。
「ひぇ、勉ちゃん! 頑張れっす」
チャラが悲鳴を上げる。
「俺の呪文だと、この校舎が丸焼けになる。貴様がやれ」
勉学は杖を槍モードにし、サルのモンスターを切り捨てながら、言った。
「わ、分かったっす。俺が、呪文唱えたら、飛んでくれっす、勉ちゃん」
「分かった」
チャラは天雷の杖よ、と呟く。
すると奴の右手に黄色の杖が顕現した。
その杖を階段に刺すと「電死地雷陣」と述べた。
勉学はジャンプする。
階段の床を雷がウェイブする。モンスター達は一斉に感電し、倒れた。
これぇぇぇ。オリーブにやって欲しいのこれぇぇぇ。
そのまま、二人は文法2号館から外に飛び出した。
辺りにはやはり大量のモンスター。二人に向かって来る。
「ロエモ、ロエモ、ムホララ。炎火大爆殺球《大ファイアボール》」
と勉学は火の球を魔物達に放る。
大爆発が起き、奴等を一掃する事に成功した。
「クソガキぃぃ共、アメ」
「アイツ等多分死んだサギ」
「え? 本当」
「嘘サギ」
「アオサギィィィ」
アメリアとアオサギも銀杏並木通りに現れた。
「チャラ、安岡講堂前に行くぞ」
勉学は命令を下した。
「うっす。俺の事、ちゃんと守るっすよ、勉ちゃん」
チャラは頷き、走り出す。
「篠突く《しのつく》アメ」
アメリアが囁くと、チャラの左腕にドリル状のアメが突き刺さった。
チャラ! 死ぬな! チャラぁぁ!
読んで下さり、本当にありがとうございました!!
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