⑭チャンスは一度?
「おおおおーー ホントに蟻んこの行列みたいに配達員がきてますね」
「そうだな、ウーバ〇イーツの配達員は乱暴だからもう見張りも何人かひき殺されて混乱になってるな」
「いつ、行くんすか?」
「ああ、配達員が2~3割くらい侵入してからかな」
作戦はうまく行っている、ということか?
「で、どっから侵入するんすか?」
「あのいちばんはずれの搭みたいな所の裏手に非常用通路の階段があるらしい」
クーミンはあれクサの時刻表示に自分のタイマーを合わせて。
「よし、麻生快、ほんじゃ1分30秒後にあの搭まで走るぞ」
走る?
「案外アナログなんっすね」
「仕方ねえだろ、この空域ではいろんな力が封じられてるんだ」
結界、みたいなもんかな。
「3,2,1 そーれっ! とお!」
なるべく目立たないように、柵などに沿って走った。
「麻生快、運動不足か?」
「はあ、こんなアスリートっぽいのは久しぶりで……」
なんとか塔にたどり着いて、階段を降りダンジョンに入ってゆく。
「ダンジョンに入る、男女」
「麻生快、くだらないことは、言うな」
その時
カチャッ
と何かを足で踏んだ。
「えっ?」
「ヤバ……」
(# ゜Д゜)すどぅぅぅぅぅーーーン!!
大轟音と共に、二人は塔もろともにすっ飛ばされた。
ξ ξ ξ
「よし、麻生快、ほんじゃ1分30秒後にあの搭まで走るぞ」
えっ、なに?
「3,2,1 そーれっ! とお!」
また柵に沿って走りだす。
「麻生快、運動不足か?」
「いやいやいや、クーミン、スルーはないでしょう。さっき吹き飛ばされましたよね」
「ああ、だからセーブしといたとこからやり直しな」
ゲームかよ!!
また塔にたどり着いて、階段を降りダンジョンに入ってゆく。
「麻生快、今度はさっきの地雷トラップには気を付けろよ」
「あ、ああ。そうっすね」
なんとか階段を降りると、鉄の扉があった。
「ど、どうします?」
「まあわかんねえから、とりあえずノブ回してみて」
「オレがやるんすか!」
ノブをゆっくり回す。
(# ゜Д゜)すどぅぅぅぅぅーーーン!!
ξ ξ ξ
「よし、麻生快、ほんじゃ1分30秒後にあの搭まで走るぞ」
またかよっ!!!