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はじまりの物語 第十章 落日のかがり火 第十一章 海へ

今回で、「はじまりの物語」が完結します。

トヨが選んだ長い道のりのはじまりです。(完結するのに・・・)

というわけで、どうぞお楽しみください!

第十章 落日のかがり火


夜が明けた頃、スクナは、昨日のうちに確保した戦利品の品々を船に積み込む作業を始めた。

「こんなもの、敵の民を使役すればよかろうに」

領民の使役をタケノヒコが認めなかったために、そう愚痴をこぼした。少ない兵数で荷役作業をやらざるを得ず、時間はかかる。膨大な量を、夕方までには終わらねばならない。


タケノヒコは北の港の頭とともに、宮殿の包囲攻撃を行っていた。兵や重臣だけでなく、女房衆、逃げ込んだ領民たちが協力しあって防戦しているために、どれだけ火矢を射てもすぐに消火されてしまう。いたずらに時をすごし、もう太陽が高々と昇っていた。

引き上げの時刻が迫る。そこで、タケノヒコは力攻めを決意した。宮殿の搦め手は空けておき、正門から押し入る。手向かう兵は倒し、逃げるものは見逃す。そう指示して、タケノヒコは突入を開始した。

ほとんどの者が搦め手より逃げ、わずかに勇敢な兵のみが手向かい、そして討たれた。

わずか半刻ほどの戦闘で、決着がついた。

宮殿の倉にあった食料、鉄器、財宝を運び出すと、タケノヒコは火を放つよう命じた。兵たちが建物に油をかけ、火を放って回った。

勢いよく燃え上がった。

タケノヒコは引き上げを命じ、兵たちは港への道すがら家々に火を放った。

兵のほとんどが港に着き、船に乗り込んだ。来る時に乗ってきた船ではない。イズツ国がカノ国との貿易に使っているという大船を奪っていた。その他大小の船も奪い取っていて、総数五十隻に増えていた。その他の大船は追い討ちされぬよう、ほとんどを破壊した。

タケノヒコはニニキら数名ともに陸上にあって出航の指揮をとった。艫綱をはずし、船を漕ぎだし、美しい藍色の海へ船は次々とすべりだして行った。


大方の船が出航し、陸に残っているのはタケノヒコとニニキだけであった。

「大将、もういいんじゃねえですかい」

ニニキにそう促されタケノヒコは乗船しようと思った。振り返ると都が炎に包まれていて、それは激しく燃え盛っていた。

戦に負けるということは、こういうことだ。

築きあげてきた町が灰となり、財産や食糧が奪われる。それにタケノヒコは民を捕まえ奴隷にすることはなかったが、ふつう、捕まった領民は奴隷にされる。

何としても強くあらねばならぬ。

タケノヒコは改めてそう思った。


 ふと見ると、炎の向こうから見覚えのある若者が馬に乗って恐ろしい勢いで駆け寄ってきた。

 あれはヤチトではないか。

 そう思っていると、その若者が大声で叫んでいた。

「私はイズツ国の王子ヤチトである!タケノヒコ殿聞こえるか!」

 タケノヒコは驚いた。只者ではないと思っていたが、イズツ国の王子であったとは。

「ヤチト殿、聞こえるぞ!」

 炎と波風の音に負けぬよう、タケノヒコも大声で叫んだ。燃え盛る都の炎を背景に、ヤチトも大声で叫ぶ。

「そなたは、何故このような惨いことをした!都に火を放ち、あまつさえ無辜の民を虐殺したと言うではないか!」

 領民の虐殺はタケノヒコの命令ではない。しかし総大将である限り、その責任からは逃れられない。タケノヒコは言い訳しなかった。

 ヤチトは悔しかった。タケノヒコの人柄を信じていたのに、民を虐殺するとは。多くの死体を確かに見た。

 都を包む炎はいよいよ大きくなり、その中を突っ切ってきたヤチトとその軍勢三十騎ほどがタケノヒコとニニキに襲い掛かった。

 意外な展開であったが、戦いとなればオオヤマトきっての武辺者タケノヒコとニニキだ。三十騎相手でも、ものともしない。馬上から矛の突きをかわし、馬の脚を折り、落馬させ、また下馬した者とも切り結び、まるで舞を舞うかのように次々と討ち果たしていった。


 タケノヒコの乗船を大船で待っていたシンは、下船して戦おうとするニニキの部下を押し止め、沖合で待機するように言った。

「しかし、シン。大将が危ねえ」

「タケノヒコ様なら大丈夫。ワイが今からあの小さな帆船で迎えに行く。沖合で落ち合おう」

 そう言ってシンは海に飛び込み、近くに残っていた小型の帆船に乗り移り、巧みに操作してタケノヒコの近くに船を寄せた。


 二十人ほど斃したあたりで、さすがにタケノヒコもニニキも疲れが見え始め、ヤチトの手勢に包囲された。

「皆、手を出すな。私が決着をつける!」

 そう言ってヤチトが進み出た。

 イズツ兵とニニキが遠巻きに見守る中、タケノヒコとヤチトは互いににらみ合い、踏み込むタイミングを見計らった。

 疲れていると言っても、タケノヒコに敵うはずはない。それほどの実力差はあった。しかし、虐殺された無数の民の無念を思うヤチトは、その心の奥深くから溢れる怒りをタケノヒコにぶつけた。

 二合、三合と切り結ぶ二人の剣は、甲高い金属音を発しながら、きらきらと光を放つ。その激しさに周りの者たちは息をのんだ。


 さらに気迫の剣がタケノヒコを襲う。

 ガキン。鈍い金属音を放って二人の剣は交差した。


「何のために、おまえは戦う!」

 間合いをとったところでヤチトはそう叫んだ。

 タケノヒコは戸惑った。答えなんて持っていない。幼き頃より敵は斃すものだとしか思っていなかった。


「か弱き者を守るためではないのか!」

 ヤチトは叫び、気迫のこもった一撃を大上段から振り下ろした。

 タケノヒコはその剣を自らの剣で受け止めた。

 気迫のこもった剣は重かった。

 つばぜり合いの剣の向こうに、ヤチトのすさまじい形相が見えた。


 ヤチトは小さな頃から宮殿に居づらく、市井に生きる人々と交わって育った。野良仕事を共にして汗をかき、酒を囲んで笑いあい、誰かの子供の誕生を喜び合った名もなき人々。心から自分を慕ってくれる人々の笑顔を守りたいと思って、これまで自分にできる政務も軍務も励んできた。その人々の亡骸をここに来る途中であまた目にした。

すさまじい形相の奥で、ヤチトは血の涙を流していた。


 タケノヒコは、ヤチトの形相の向こうに幼き日の苦い経験を思い出した。ヒナのことである。薬草を採りに行っただけなのに矢で射抜かれた。その無念さが自分の原点であった。また、北の港で狼藉者の大男を打倒した時、その白き細い腕をタケノヒコにからませて涙を見せるトヨのことも脳裏をかすめた。あれはきっと、恐怖に怯えたばかりではなく、タケノヒコの無事に安堵して見せたものであろう。

 ヒナにはもっと生きて欲しかった。ずっと笑顔を見せて欲しかった。

 そしてトヨは、心からの笑みを向けてくれる。

 愛しい人を守りたい。

 それが、自分の思う強き国の根本ではないのか?


 タケノヒコは胸に去来する様々な想いを断ち、ヤチトを押し戻して再び間合いをとった。


「戦のための戦いなど、私は認めぬ!」

 ヤチトは一層の闘志を燃やしてタケノヒコに打ちかかった。

 タケノヒコはその剣を受け止め、振り払って踏み込み、打ち付けた。


 燃え盛る都の炎を背景に、双方譲らぬ激しい打ち合いとなった。


 トヨら三人が天の啓示を受けて迷わずその場に到着したのはちょうどその頃であった。

馬を降りると、疲労困憊のあまり馬は崩れ落ちたが、その様子に気を遣う暇もないほどの激しい打ち合いに、トヨの眼はくぎ付けとなった。

 どうすれば二人を止められるのか。

 トヨにも分からず遠くから見ているだけであった。

 しかし。

 側にいたヤスニヒコとユトは、トヨの異変に気が付いた。

 時折見せる赤い光がトヨの体を覆い始めた。

 それは、これまでにない強いものだった。


 タケノヒコは、どこかで隙を見つけて気絶させようと思った。そのために、大きな木の方にヤチトを追い込み、動きを封じようとした。

 そして。

 ついにヤチトは追い込まれ、大きな木を背負う形となった。背後に逃げ場はない。

 それでも、ヤチトは闘志をむき出しに叫んだ。

「罪なき民を故なく殺す輩に、私は断じて負けるわけにはいかぬのだ!」

 その熱い想いのこもった魂の叫びに、タケノヒコの心は震えた。

 やはり。

 ヤチトは、我が本当の友と呼ぶにふさわしい。

 しかし。

 戦いは続いている。

 ヤチトの激しい突きがタケノヒコを襲った。

 タケノヒコの武人としての本能が、その剣を払いあげるように吹き飛ばした。

 ガキン。という激しい音と火花を伴って、ヤチトの剣は宙を舞った。

 それでも体当たりしてくるヤチトに、タケノヒコは本能のまま反撃の刃を振り上げるかたちとなった。


 ヤチトは目を見開いて、その剣の軌跡を見、ふと我に返って冷静に最期の刻を思った。


「やはり私では、この男に勝てなかったか・・・」

 ヤチトは覚悟し、瞑目した。


 まさにその時。


 大地を震わす衝撃波が、赤い光となって皆を襲った。


「やめろぉ!」

 遠くからトヨの絶叫が響いた。


 タケノヒコは、その衝撃波によって剣を止めることができて安堵するとともに、体ごと吹き飛ばされた。

 ヤチトは四つん這いで踏みとどまり、荒い息の中、声の方に振り向くと、おぼろげにトヨとヤスニヒコ、ユトの姿が見えた。


 ヤスニヒコとユトは、二人に駆け寄った。

 イズツの兵たちは、後ろ手に尻もちをついて、トヨの力を恐れ震えていた。

 タケノヒコは、素早く立ち上がり、ヤチトに軽い打撃を加えて気絶させると、思わず尻もちをついた。


「兄上、ご無事で!」

「よかった。おかげでヤチト殿を殺さずに済んだ」

 そう言って笑顔を見せるタケノヒコを引き起こしながら、緊張がゆるんだヤスニヒコは、いつもの笑顔で答えた。

「それは、ようございました。いろいろとありましたから」

「話には聞いていたが、あの光のことか?トヨ殿の本当の力とは」

「とある巫女によると破壊の力とも言うようです。でも、あれほどの大きな力は今までありませんでした。私がトヨ殿の侍女にちょっかいを出そうとした時など、あの不思議な光でどすんと威圧されるくらいでしたから」

 ヤスニヒコの軽口に、タケノヒコは苦笑いした。

「しかし、そなた達は何故ここへ?」

「トヨ殿に神託が下り、急ぎ駆けつけました。間に合って良かった」


 皆が油断したその時であった。


「ここまできて、やめてもらっては困るのだよ!」


 そう叫んで、テイとその配下三十騎が襲い掛かってきた。盛んに矢を放ち、ヤチトの兵たちも射抜かれていった。

 何者?

 タケノヒコは訝しんだ。よく見ると、あの北の港にいた異国人ではないか。

「兄上、あれがイズツを唆したカノ国の者どもです!」

「よし。では皆存分に暴れよ。ユト殿はトヨ殿を守れ!」

 テイの部下と言っても、それはカノ国の銭で雇われた地元の荒くれ者たちであって、カノ国の精鋭ではない。精鋭の者たちは各地の連絡線にいてこの場にはいない。

 タケノヒコ、ヤスニヒコ、ニニキが反撃の矢を放った。

 ヤチトの兵のうち、一人の勇敢な若者が降り注ぐ矢の雨の中、ヤチトを抱え上げ安全な窪地へ運んだ。そして、仲間を射殺したテイの部下たちへ矢を放った。それを見たヤチトの兵たちも、テイの部下に反撃。敵も味方も入り乱れた大乱戦となり、怒号と悲鳴が渦巻く中、タケノヒコが冷静に馬の脚を止め、武者を引きずり下ろすと、ヤスニヒコもニニキもそれを見習った。勇敢な若者は、窪地から敵を見定め、一人ずつ矢で射抜き、矢が尽きると斬り込んだ。戦い慣れしたタケノヒコたちに対し、荒くれ者の集団は、初めの威勢は良かったが、劣勢となると皆が逃げ腰となり、ついに壊滅した。


「チッ」

 テイは舌打ちして馬首を翻し、逃げて行った。


 その様子を見届けると、タケノヒコは安堵した。そして皆の奮戦を労うとともに、アニトの兵たちに言った。

「もう、戦いは終わった。これ以上の殺生は無意味。そなた達も剣を収め、ヤチト殿をどこか安全な場所で介抱せよ」

 生き残りの兵たちは皆傷つき、疲れていて、タケノヒコの言葉を信じた。ヤチトを担いで、炎が及ばない風上の安全な場所へ向かった。


「ようやく。終わったな」

 タケノヒコが言い終わらぬうちに、今度はユトの悲鳴のような声が聞こえた。


「タケノヒコ殿!姉上が、姉上が、どこにもおりませぬ!」


「兄上、あそこ!シンが何か叫んでおります!」

 ヤスニヒコは海の方を指していた。見るとシンが船の上から指す方にもう一艘の小舟があり、北の港で暴れた大男が、トヨを羽交い絞めにして、手下どもが櫓をこいで沖合に向かっていた。

 ヤスニヒコが近くに残っていた小型の帆船を手繰り寄せると、落ちていた弓矢を手にしたタケノヒコが飛び乗った。艫綱を外し、満帆の風を受けその船は全速で走り始めた。

 タケノヒコは北の港で帆船の操船技術を学んだ。その巧みな操船によってたちまちのうちに追いついた。しかし、この日の激しい風浪により、近づいたり離れたり、あと一歩及ばない中、タケノヒコは矢を射かけ、櫓を漕ぐ手下どもを射抜いて、ついに船足を止めることが出来た頃には、シンの船もヤスニヒコ、ユト、ニニキを乗せて近づいてきた。日暮れが近く、海面はもう暗かった。夜ともなれば、見失う可能性が高い。焦る心を抑えつつ、タケノヒコは波風を乗り越え、近づけるよう船を操った。


 北の港の大男は、あの後テイに拾われた。タケノヒコとトヨに異常な執着心を燃やすため、何かに使えると思われたからだ。そして今、武芸者の襲撃で注意を惹く間に、テイの思惑通り、トヨの拉致に成功した。

 トヨは、ババ様の言う破壊の力、赤い衝撃波を放った後、気を失っていた。こっそりしのび寄り、船に乗せることは造作もないことであった。船の上で気づいたときにはもう大男に羽交い絞めにされていて、さらに意識朦朧の中、抵抗らしい抵抗もできずにいた。ほんのその先にタケノヒコの船が見える。

「タケノヒコ様」

「トヨ殿!」

 二人は手を伸ばし呼び合うも激しい風浪の中、寄せては返す波に翻弄されるばかりで近づくこともできないもどかしさを感じていた。

 そして。大男は船上で吼えた。

「許さぬ、許さぬ、許さぬ!」

 タケノヒコは急ぎ矢をつがえて放った。

 矢は大男のほほをかすって行った。

「タケノヒコ!そなただけは許さぬぞ!手始めにこのおなごに復讐だ!いつかはお前もひねり潰してくれん!」

「そなたでは私に勝てぬ!まだわからないのか!」

「やかましい!この荒れた海では手出しできまい!」

 幾度か矢を放つも、虚しくうねりの激しい波間に消えた。沖に出るほど激しい波が立っていた。やがて傷を負った手下たちも気を取り直して全力で逃走を図った。シンの船がその進路をふさぐように進むと、手下たちも方向を変え、懸命に逃走を図る。もう、時間がない。さすがのタケノヒコも焦りを覚えたその時。

 雲の隙間から一筋の夕日がトヨを照らした。

 すると、波を滑り降りるように、三隻の船が一瞬だけ最接近した。その機を見逃さず、ニニキが矢を放ち、大男を射抜いた。ぐおおぉ!と叫び声をあげ大男がトヨを放した瞬間、タケノヒコは跳んだ。トヨの船に乗り移り、苦しみもがく大男を蹴飛ばして海に叩き込み、手下たちも海に突き落とした。

 敵は、倒した。

 タケノヒコは微笑み、トヨに手を差し伸べた。

 トヨは感極まってタケノヒコの胸に顔をうずめた。涙で声も出せずにいた。

 トヨ。そなたは私が守る。

 タケノヒコはトヨを抱きしめ、そうつぶやいた。


 海の上では、大男が首から上を出し、拳をつきあげながら叫んだ。

「おのれタケノヒコ!このままでは済まさぬ!いつかきっとひねり潰してくれようぞ!」


 辺りの海は、もう暗くなってきている。激しい波の、その頭だけがわずかに白く見える。

「兄上、はよう、この場を離れましょう!」

風に乗って聞こえたヤスニヒコの言う通りタケノヒコは櫓を漕いでシンの船に近づき、二隻は並走した。ヤスニヒコもユトも、ニニキもシンも。みんな笑顔を見せている。


 陽が落ち、すっかり暗くなった海の上で、遠くにニニキの兵とお宝を満載した船がありったけのかがり火を焚いていた。



第十一章 海へ


1

 今回の戦を総決算すると、一体どれだけのもうけがあり、誰が一番得をし、損をしたのか。

 戦も終わり、戦勝の宴も終わり、オオヤマトの兵たちは財宝の分け前を受け取って引き揚げて行った。

 終わってしまうと、むなしいものだな。いつものことだが。

 アナトノ国の宿舎で、タケノヒコはぼんやりと、そう思っていた。戦の前のように、ヤスニヒコがいてスクナがそこにいる。ただ違うのは、ヤチトがいないことだ。立場が違えば、親友と呼べたかもしれぬ。心にぽっかりと穴があいたような、深い喪失感に包まれていた。

 特に新しい命令も届いていないから、タケノヒコは、次の目標を見失っていた。

 そして。

 ヤチトの想いのこもった問いかけに対する答えも、探しあぐねていた。

 何のため?

 敵を打ち払うため?

 強き国のため?

 愛しい人とは?

 ヤチトのように素直に語るには、私の手はあまりにも血塗られている。そう思うと、ため息ばかりが増える。


「タケノヒコ様、珍しいお客人をお連れしました」

 ゆうげの食料を調達に行っていたシンが、そう言って戻ってきた。

「おう、タケノヒコ殿お元気か」

 聞き覚えのある大きな声がした。

 外に出てみると、オノホコが満面の笑みを浮かべて立っていた。


 ゆうげをともにしながら、これからは、やはり鉄だぞとオノホコは繰り返し熱く語った。

「敵が残して行った鉄の斧を試しに使ってみたが、石斧とはまるで違う。あっという間に木を切り倒せる。ちまちまと幹の回りを燃やして伐り易くする必要も全くない。あれなら原野を切り開き農地に変えるのも簡単だ」

 そのような物なのかとタケノヒコは思った。オオヤマトには鉄器が少なく、実感はわかないが、オノホコのつばきで濡れそうになるほどの熱弁に、興味が沸いてきた。

「そこで、だ。ワシは西のチクシ大島に行き、鉄について学ぼうと思う。進んでおると聞くからの。そこで相談じゃが、そなた達も行かぬか」

 オノホコには毎回驚かされる。発想がいつも先走っているとタケノヒコは思った。

「チクシ大島のナノ国は、先祖代々オオヤマトと懇意であろう。そなたが行ってくれると助かるのじゃが」

 スクナが口を挟んだ。

「オノホコ様、ナノ国だけではございませぬ。トヨ国も懇意でございます。トヨ国は、オオヤマト初代オオキミの兄上が始められた国で、ヤマト国とも言うと聞いております」

「おうそうか。なお好都合じゃ。一緒に行ってくれるな」

「しかし、オノホコ様。事前に使者をお遣わしなさらぬので?」

「おう、スクナ。そこじゃ。どうもカノ国の動きが思った以上じゃ。使者を往復させれば感づかれてしまう。邪魔をされては面倒だから、いきなり押しかけて、さっさと学んで帰るのが一番じゃ」

「兄上、面白そうじゃないですか。是非いきましょう」

 タケノヒコはやや考えたが、心の痛みを癒すには、ちょうど良い旅のような気がした。それに、現実的に鉄器の技術はいずれ必ず必要になる。それを学ぶ機会は、差し当たって次の命令もない今しかないかも知れない。

「よし。わかった。我らもお供しよう」

「さすがはタケノヒコ殿じゃ」

 その時、思いがけない声が聞こえた。

「私もついて行って良いか」

 見ると、トヨがいた。

「トヨ殿、いつからそこに」

「ずいぶん前からですよ。タケノヒコ様はいつもお気づきになりませんね」

 そう言ってトヨは笑った。

「つい昨日も臥せっておられたが、もう具合はよろしいか?」

「はい。もうすっかりよくなりました。いつまでも臥せっておるわけにもいきませんからね。それよりも、原野を農地に変える鉄に、私は興味があります」

オノホコは笑い声をあげながら言った。

「そうじゃ。トヨ殿。そなたの言う、笑って暮らせる世の中にするために、鉄は必要じゃ。なにしろ作物がたんととれる」

「それに、兄上の言われる強き国にも」

 そう言うヤスニヒコも笑っていた。


 そうか。

 そう言う考え方もできるとタケノヒコは思った。鉄は二人の希望の源になるかも知れない。ならば迷うことはない。チクシ大島へ行くべきだ。


「それにな、そなたのような美しい女子が来てくれるなら、ワシも張り合いがでる。大歓迎じゃ。のう、タケノヒコ殿」

「ああ。私はかまわぬ」

「よし決まりだ。皆でゆこう。ところで、トヨ殿。今一度聞く」

「何を?」

「あれじゃ。ワシの嫁にならぬか」

 トヨは真っ赤な顔をして、プィと横を向いた。そして顔をしかめて大声で言った。

「戦をけしかけたそなたを、私はまだ許しておらぬ!」

 オノホコはバツが悪そうにポリポリと頭をかいた。


2

 ヤチトは、国の再建に忙しかった。

 先の大戦で、戦死者およそ六百名、戦傷者は数知れず。領民の犠牲者二百名、寝返った小国は六つ。鉄の里も、都も、宮殿もみな燃えてしまった。

 国王はすっかり気落ちしてしまい、ヤソは兄上にまかせると言って自分はこんな状態であっても遊興三昧の暮らしを改めず、おかげでヤチト一人が、あちこち駆け回って再建の指揮をとっていた。

 領民の話を聞いているうちに、どうやらタケノヒコは虐殺を止めていたようだということがわかってきた。私の思い違いであったか。そう思うと、ほっとした。立場が違えば親友となれたかも知れぬとヤチトも感じていた。しかし今は敵である。いつの日か、また相まみえることになるであろう。その時までに腕を磨いておこうと思っていた。


3

 入道雲の浮かぶ空に、そろそろ秋の気配も交じり始めたある日。

 床上げの気晴らしに、トヨは稲の生育状況を見回っていた。国のためには食べ物が一番大切と考えていたから、その出来は気懸りだった。

 概ね順調だと確認して一区切りついた頃、トヨはふと思った。一旦はチクシ大島行きに同意したものの、もう一つ大きな気懸りがある。仲が悪いとはいえ、父国王のことだ。


「あのようなお考えでおられると・・・」


 それは、戦勝祝いの宴席でのこと。

 鎮撫隊の長としてトヨが味方に引き入れた際に交わした小国との約束を、父によって反故にされそうになったため、激しい言い合いとなった。

「約束は守らねばならぬものと存じます。そうでなければ我々オオヤマトも考え直さねばならなくなります」

 タケノヒコが助け船を出してくれたから、トヨの出した条件が履行されることになった。

 しかし。

 私がいなくなれば、また戦を始めるのではないか。約束を反故にするのではないか。

 トヨは、父国王には理想の国王であって欲しかった。

 それは、亡き兄の面影であった。


 トヨの兄は、快活で優しい性格であった。下戸の者とも親しく接し、一緒に田植えをやって泥だらけの顔で帰ってきたこともある。慎み深く、領民の事を第一に考え、誰からも慕われた国王の跡取りであった。幼いトヨも心から慕っていた。しかし、その兄は大飢饉の年、皆の食を得るため、無理を重ねての狩りを行い、鹿を仕留めようとして誤って重傷を負い、そのまま亡くなった。もう六年も前のこと。

 トヨの領民思いの振舞いは、その兄を真似ていると言っていい。


 田圃のあぜ道を歩いていると、向こうから歩いてくるタケノヒコが見えた。

「タケノヒコ様、何故ここに?」

 思いがけぬ場所で出会ったため、タケノヒコもつい笑顔となった。

「ああ。灌漑の仕組みについて学ぼうと思い、上流の方まで見に行っていた」

「ほほに、泥がついていますよ」

 照れ笑いして、ほほを拭ったタケノヒコの横顔を見つめながら、ふと思い出した。「私はそなたの味方だ」と言ってくれたこと。あの風浪の中、「そなたは私が守る」と抱きしめてくれたこと。その言葉や行動がどんなに嬉しく、心が温かくなったか。その昔、兄と一緒にいた時も、そんな温かさを感じていた。

 兄は、いつも温かく見守り、笑顔を見せてくれたから、トヨも心から笑うことができた。しかし兄が亡くなると、無理解な者たちだけとなりトヨの心が凍りついていった。


 私は、やはり皆が笑って暮らせる世の中にしたい。トヨは切にそう思った。


「トヨ殿、どうかなされたのか」

 タケノヒコの問いに、トヨは思い出の世界から現実の世界へと引き戻された。

「いえ、なんともありませんよ。ちょっと考え事をしていただけです」

「それなら、良いが」

 タケノヒコは微笑んだ。

 その笑顔に、トヨは、在りし日の兄の面影を重ねて見ていた。


4

 イズツ国王は、呆けたふりをして、キビとアナトへの復讐の機会を窺っていた。テイと密儀を重ねていたが、どうやら好機が訪れたという。半月の後、キビの嫡男が国の重臣数名を連れてアナトへ向かう。恐らく、キビとアナトの者たちがよしみを深めるため、戦勝祝いの宴を開くつもりなのでしょうとテイが言った。

「それだ!」

 国王は膝を叩いて、テイの計画に耳を傾けた。酒に毒を盛り、カノ国の精鋭二十名で、毒物騒ぎの中を襲う。テイは、キビもアナトもオオヤマトのタケノヒコも一気に葬るつもりでいた。

 もちろん、ヤチホには一切知らされていなかった。


 それから十日もたった頃。

 オノホコがキビの国の重臣数名とヨナを伴ってアナトへやって来た。オノホコとヨナはかねてタケノヒコ達との約束通り、そのままチクシ大島へ向かうつもりでいた。


 都の楼門では、アナト国王や重臣達を始め、トヨ、ユト、タケノヒコ一行がその到着を出迎えた。宮殿に向かう道には大勢の大人、下戸などの領民が詰めかけていて、歓迎の意を表すため、盛んに花吹雪を浴びせた。オノホコはもう何度もこの都に来ていたが、このような歓迎ぶりは初めてであり、上機嫌でいた。


 タマノ御子による祈祷が終わり、宮殿の広間に移った。

 そこに皆が着席すると、饗宴の酒肴が次々と運ばれてきた。それらが行き渡る頃、アナト国王が発声した。

「先の大戦では、我が国もキビノ国も大きな犠牲を払ったが、イズツにはそれ以上の被害を与えることが出来た。これはひとえにオノホコ殿のおかげである」

 キビの重臣たちが手をうって喜んだ。

「これで、しばらく大きな戦いはないであろう。束の間の平安かも知れぬが、喜ばしいことである。それに、我々はイズツに頼らなくとも鉄器を手に入れることが出来るようになった!」

 キビの占領が確定した鉄の川では、既に鉄の試作が始まっていることを、多くの者が知っていた。

「今宵は、我々のよしみを深めるための宴じゃ!皆、大いに飲め!食え!無礼講じゃ!」


 一同、歓声をあげて酒を酌み交わし、御馳走にありついた。

 方々で話の花が咲き、隣同士に座るヤスニヒコとユトも上機嫌であった。

「しかしな、ヤスニヒコ。そなたはおしゃべりなだけのバカではなかったのだな」

 ユトが言うと、ヤスニヒコも負けていない。

「そなたこそ、姉上姉上とばかり言う子供ではなかったのだな」

 二人は顔を見合わせて笑った。


 オノホコはトヨのところにやってきて、ワシの嫁になれとくだをまき、冷たくあしらわれていた。タケノヒコも珍しく酔っていてへらへらと笑っていた。重臣たちも国をこえて酒を酌み交わし、和やかな雰囲気の宴であった。


 頃合いよし。

 そう思ったカクは、毒入りの酒を手の者に運ばせた。

 その違和感に気づいたのは、トヨであった。自分の前に進み出て酒をすすめる侍女に見覚えがなかった。

 その酒を見て、トヨは叫んだ。


「毒だ!皆、飲むな!」


 テイは一同に紛れていたが、舌打ちしながら、精鋭の兵たちに突入の合図を送った。

 ざわめく一同の中を、風のように黒装束の者たちが侵入してきて襲い掛かった。末座の者が何名か討たれた。逃げ惑う重臣達。たちまちのうちに広間の奥、国王の側に殺到した。

 しかし。

 タケノヒコが、ヤスニヒコが、スクナとシンとユトも、剣を手に取って立ち上がった。妙な胸騒ぎがすると、事前にトヨから聞かされていた者達は、密かに剣を手元に置いて酔ったふりをしていた。

タケノヒコが先頭に立って黒装束の者たちを討ち果たしていった。心にトゲがあっても、襲ってくる敵に遠慮はいらない。ヤスニヒコは打ち据える程度で、ユトはその得意な突きで倒していった。タケノヒコやスクナは別としても、あの激戦を潜り抜けた少年たちにとって、いかに精鋭の敵とはいえ、もはや相手にならなかった。


 やがて警護の兵たちが駆け付け、事態が収まった頃。広間の隅で「もう、戦はいやじゃ」と、アナト国王が震えていた。

 急に年老いたかのようで、トヨは、その姿がたまらなく愛おしく思えた。


5

 宮殿での騒ぎが収まって数日が過ぎた。

 ヤスニヒコやシンが、楽しそうにチクシ大島へ行く準備を進めていた。トヨは、町娘に扮してその宿舎にやってきては、そんな様子を眺めていた。しかし、トヨはあのような気弱な父の様子が気になって仕方なく、チクシ大島への話を断ろうかと迷っていた。

 思えばトヨが幼かった頃の父は、兄のように快活で優しかった。それから、意見の違いがあったとはいえ、やはり父親なのだ。今の父を見捨てて、チクシ大島に行くなど・・・。

 そんな考えが堂々巡りしていて、結論を出しかねていた。

「トヨ殿、どうかなされたか?」

 ヤスニヒコの問う声にも曖昧に答えていた。


 そんなある日の昼下がり。

 宮殿に来客があった。

 先の大戦でトヨが手懐けた小国からであった。その者はババ様からトヨ軍に従軍するよう命じられた若者で、トヨも覚えていた。

「ババ様はお達者か?」

 トヨは真っ先にその消息を尋ねた。

 若者はかぶりを振った。

「そうか」

 覚悟はしていたが、やはり寿命が尽きたのか。トヨは目頭を押さえた。その時、戦いを共にしたヤスニヒコが来訪を聞いて駆けつけ、広間に通されてきた。

「御子様方。ババ様の最期の言葉を伝えにきました」

 若者の言葉に、ヤスニヒコも察しがついた。

「迷うな。進め、前へ。そうおっしゃいました」

 トヨは溢れる涙をこらえきれなかった。ババ様は亡くなっても、優しく包んで励ましてくれているような気がした。


6

 その日の夕方。

 タケノヒコは、例の灌漑施設を学びに行った帰り、あの田圃のあぜ道でまたトヨに出会った。トヨはそこで、タケノヒコの帰りを待っていたのだ。

 何かあったのかと心配顔のタケノヒコに笑顔を見せると、何か急に照れ臭くなったトヨはかがんで稲穂に手を伸ばし、その頭をなぜるようなしぐさを見せながら言うべきことを考え直していた。父のことがある。それが一番の気がかりなのだが、それは言い訳のような気がしていた。本当は「ワノ国を統べよ」という途方もない運命の前に暗澹たる思いを抱いて立ちすくんでいるだけのような気がした。このまま西のチクシ大島へ行ってしまえば、否応なくその運命に呑み込まれる。自分は本当にそのような大仕事ができるのか。言葉を尽くし、戦をし、時には人々のささやかな幸せや想いを踏みにじる事もあるだろう。いや。本当はタケノヒコと一緒に平凡で穏やかな日々を笑って暮らしたいだけなのではないか。


 黙ったまま、かがんでいるトヨの肩に手をおろし、タケノヒコは言った。

「そなたの重荷を、私にも分けてくれないか」


7

 トヨの迷いは、その出口を見失っていたが、チクシ大島行きの準備は進み、いよいよ出発の朝が来た。

 トヨは、未だ決心がつかず、宮殿を出なかった。

「良いのですか?姉上」

 心配したユトがそう言っても、何も返事をしなかった。

「姉上。事情はヤスニヒコから聞きました。途方もない運命に戸惑っても、それは当たり前のこと」

 トヨはうそぶいた。

「私は父上が心配なのだ」

「それなら、心配ありません。私が、きっとお守りいたします」

 トヨは黙っていた。

「そんなことより姉上。このまま彼らと別れれば、それで全ては終わりです。我が国で平安に暮らして行けるでしょう。姉上がそうしたいのなら、そうすればよろしい」

 二人はしばらく沈黙した。

 トヨの心は大いに乱れ、迷った。

「でもね、姉上。私は姉上がつくる、笑って暮らせる世の中を見てみたい。それにタケノヒコ殿と幸せになって欲しい」

 彼女にとって、そのどちらも、人生を、命を、懸けるにふさわしい事だった。抑えがたい心のさざ波がトヨを襲った。

「ババ様が言ったそうですね。迷ったら、前へって。とにかく。ここにいても始まりません。見送りにしても、行くにしても、とにかく港へ行きましょう」

 ユトは、そう言って半ば強引にトヨを連れ出した。


 南の港では、イズツ国から奪った外航船が回航されて来ていて、辺りの船とは比べようもない威容を海面に映していた。

 タケノヒコら一行は、既に全員が船に乗り込んでいた。

 シンは、船べりから身を乗り出し、今か今かとトヨを待っていた。そして、ようやくトヨを見つけ、大声で叫んだ。

「御子様!御子様じゃあ!」

 その声に、皆が一斉に立ち上がり桟橋のある左舷へ集まった。

「おう、トヨ殿。待ちかねたぞ」

 オノホコが笑っていた。

「ようございました。御子様」

 シンが安堵の笑顔を見せていた。

 トヨは下唇をかみしめて、その様子を見つめた。

「御子様、はよう」

 スクナも笑顔であった。

 それでも、トヨはまだ迷っていた。

 やはり、行かぬ。

 そう言うこともできた。しかし、その言葉は出てこなかった。

 ヤスニヒコが笑顔を見せて大声で叫んだ。

「迷うな!進め!前へ!さぁ!」

 今では仲間とも言える者たちの心からの笑顔がそこにあった。

 ユトが、トヨを船の舷側へ押しやった。


「来い!トヨ!」


 タケノヒコがそう言って、手を差し伸べた時、トヨの迷いは晴れた。

 思い切って跳んでみよう。この者たちと。そしてタケノヒコ様と。

 多くの想いを胸の内に収めて、トヨは自らの運命と向き合う覚悟を決めた。

 自分は、ひとりではないのだから。


 舷側に架けられた梯子のような階段を昇った。

 右手を胸に当て、目をつむってひと呼吸おいた。

 わたってゆく風に、その長い髪がそよいだ。


 トヨは船に飛び乗ると、タケノヒコに抱き止められ、輝くような笑顔を見せた。


 タケノヒコは思った。

 ああ。この笑顔を守るため、私は戦う。今は、それだけでいい。


 その後の歴史を知る我々は三十余国を束ねたという女王の存在を知っている。

しかし、この時のトヨの瞳には、信じる者たちと目の前に広がる水平線しか映っていない。その先に何が待っているのか、それはトヨといえども分からなかった。


 波頭きらめく海原を、若者たちの船が進んで行った。



強き黄金色の国 後編:チクシ大戦物語へ続く。

完読御礼!

次回から

トヨノ御子 -倭国大乱- 強き黄金色の国編 後編 チクシ大戦物語

が始まります。

鉄でもつくろうかな~と思ってチクシ大島へ渡った一行は次から次に戦いへ巻き込まれ、ついうっかりクマソタケルを成敗してしまいます。そのようなお話です。

そして、この物語の主要キャラがほぼ登場します。

“ほぼ”というのは、あと一人、トヨのような破壊の力を持ちながらあっけらかんとした女忍者キヨだけが「麗しのヤマト編」まで出てこないのです。

個性豊かな面々が紡ぐ物語に乞うご期待!

では、またお会いしましょう!


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