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ダンジョンだからって戦わなきゃいけない決まりはないと思う  作者: テケリ・リ
四章 新都市【ウィール・クレイドル】
71/225

第十四話 未だ見ぬ君達へ。

今話のエピローグにて、四章はおしまいです。


評価や感想がいただけますと、とても嬉しいです。


ご意見等有りましたら、いつでもお待ちしております。


ブクマもしてくれたら嬉しいです。



それでは、四章最終話を、短いですがお楽しみ下さい。


m(*_ _)m



〜 ダンジョン【惑わしの揺籃】 六合邸 〜



「マナカきゅん、来ちゃった♡」


その破滅の足音は。

崩壊の鐘の音は、唐突に現れた。


「な、な、なんで(うち)に来てるのおおおおおおおおおおおおっっっ!!!???」


その死神の鎌は、気付かぬ内に、俺の喉元まで迫っていたんだ。


「ほお!貴殿がかの名高い【破壊神】こと、元Sランク冒険者のコルソン殿か!!アザミ殿、よくぞ招いてくれたな!」


「激情のままに、目に映るモノ総てを破壊せしめた、【生ける伝説】コルソン殿とお会い出来るとは!光栄です!!アザミ殿、感謝します!!」


アザミ、お前かあああああっ!!??


「あの話し合いの後で、是非家族共々ご挨拶に伺いたいと頼み込まれたので……何か、アザミは余計な事をしてしまったのでしょうか……?」


うぐっ……!


ず、ずるいぞ!?

そんな上目遣いで泣きそうな顔をするなんて!?


「やぁだもう!フリオール殿下ったらお世辞がお上手なんだからぁ♪それはもう、昔の話なのよぅ!それに騎士のお嬢さんもとっても可愛らしいわぁ♡」


「わわ、わたしまでお招き頂きまちて、あ、ありがとうございましゅ!?」


漢女(おとめ)は置いとくとして、フィーアさん、また噛み噛みになっちゃってるじゃん?!


あー!

もうっ!!


「ゴホンッ!!みんな、突然の来客に(主に俺が)驚いただろうけど、紹介するよ。冒険者ギルドブリンクス支部の支部長のコルソンこと……コ……コリーちゃんと!俺達の受付担当になってくれたフィーアさんだ。みんな仲良くしてくれよ?」


「はぁい♪アタシはコルソンよ♡親しみを込めて、コリーちゃんって呼んでね♡」


「フ、フィーアと申します!不束者ですが、よ、よろしくお願いしましゅ!」


うん、最早俺はもう何も言わん。


「アネモネと申します。当家使用人兼、マスターの補佐を務めております」


「あたしはマナエだよ♪お兄ちゃんの妹だよ!よろしくね、コリーちゃん!フィーアお姉ちゃん!」


「あっしはイチと申しやす。お見知り置きを」


「フリオールだ。ダンジョン都市ウィール・クレイドルの統括代官を拝命した。よしなに頼むぞ」


「レティシア=リッテンバウワーです!都市警備隊隊長兼、マナカ殿の一番弟子です!よろしくお願いします!!」


なんともまあ、賑やかな自己紹介だこと。

ワイワイ、キャッキャと、会話に花が咲いている。


そして、俺の前には。


俺自身も初対面となる、コルソンのお嫁さんと娘さんがいらっしゃいます。


「主人が大変お世話になっております。コルソンの妻、クローディアと申します。突然押し掛けてしまって、本当に申し訳ごさいません……」


「い、いえいえ!俺もコルソンさんには、良くしてもらいましたから、どうぞお気遣い無く。この迷宮の主をしています、マナカ=リクゴウといいます。どうかお寛ぎくださいね」


ヤバイぞ……!

コルソンの奥さんのクローディアさん、メッチャ美人!!


ウチの家族に全然引けを取ってません!?


スタイルも抜群だし……っていやいや!

俺は何を考えてるんだ!?


そして娘さんは……お母さんのスカートの裾に隠れて、モジモジしてますな。


「はじめまして、お嬢さん?お名前を、教えてくれるかな?」


怖がらせないように、しゃがんで声を掛ける。


「あぅ…………ク、クロエ……です……7歳です……」


か、かわええ……


「そっかぁ。クロエちゃん、ちゃんと自己紹介できて偉いねぇ。それにお母さんに似てとっても美人さんだね!お兄ちゃんは、マナカっていうんだ。よろしくね!」


「あ、あうぅ……よ、よろしく……?」


やっばい何この子!?

ウチのマナエに迫る可愛さだよ!?


「まあ、珍しい!クロエったら人見知りが激しくて、初対面の方にはまともに挨拶できたことがありませんのに!」


そうなんだ?

それでも頑張ってお話してくれたんだから、偉いね!


「頑張ってくれたんだね、クロエちゃん。お礼に、いい物をプレゼントしよう!」


そうして無限収納(インベントリ)から、小さな女の子が喜びそうな物を取り出す。


「これなんかどうかな?これは【ムーンストーンの首飾り】って言ってね、怖いものからクロエちゃんを護ってくれるお守りだよ」


うん、いつか迎える孤児達のために、色々作っておいて良かったな。


怖がらせないようにそっと近付いて、首に着けてあげる。


因みにこの首飾りは、魔力を込めると、石を中心に半径1メートルの俺謹製の結界を張ってくれる優れ物だ。

しかもこの結界、中心に合わせて動くからね。

魔力の続く限り、移動しながら結界を張り続けることが可能だ。


うん。

こんなに可愛いと、いつ倒錯したオッサンに襲われるか分からないからね!


「あらぁん?クロエちゃん、早速マナカきゅんと仲良くなったのぉ?凄いわねぇ〜♪」


「お、お父さん、これ……マ、マナカお兄ちゃんがくれたの」


「あらまあ!白くてキレイな石の首飾りねぇ!クロエちゃんに、良く似合ってるわよぉ?どこのお姫様かと思ったわぁ♪」


「え、えへへ……!」


うんうん。

やっぱり子供は笑顔が一番だね。


「(ね、ねぇマナカきゅん。あれって、相当高価な術具なんじゃないのぉ?)」


「(あん?良いだろ別に。俺が創ったんだからタダみたいなもんだし、気にするなよ。因みに効果は、魔力を込めると結界を張るってもんだ。また追々、使い方を教えてやりなよ)」


魔力を込めるだけなら、子供でも出来るからね。

大事な娘さんなんだから、しっかり教えてやれよ?


「突然押し掛けた上に、このような物までいただいてしまって……本当に申し訳ございません……」


「どうかお気になさらず、クローディアさん。それよりも、クロエちゃんを元気に育ててあげてくださいね。俺からのコルソンさんへのお礼だと思って、受け取ってください」


恐縮しきりなクローディアさんをなんとか宥めて、とりあえずみんなリビングへと入ってもらう。


いつまでもお客さんを玄関先に立たせてる訳には参りません。


アネモネとマナエにはお茶の支度を頼み、それぞれ思い思いの席に腰を下ろした。


「それで、コ、コリーちゃん達は、もう街は観てきたのか?」


くっ、未だにコリーちゃん呼びに拒絶反応が起きるぜ。


でもこう呼ばないと、何をされるか分かんないから怖いんだ。


ごめんね、【火竜の逆鱗】の、僧侶のコリーさん!


「ええ!アザミちゃんに案内してもらって、すっかり堪能して来たわぁ♪本当に素敵な街を創ったのね、マナカきゅん♡」


ぐふっ……!

俺の心のHPがどんどん削られていくよ……!


褒められても、それで相殺しちゃってるから!?


「建物も整然としていて、それでいて温かみもあって……緑も豊かで、気候も穏やか。理想の街っていう感じでした!」


フィーアさんもようやく緊張が解けたみたいだね。


「ありがとう。街を褒めてもらえて、素直に嬉しいよ。あとは住人が増えてくれれば一番だけど、それがなかなか上手くいってなくてね……」


「うむ。現在王国では、第2弾の移民団を募っている。マナカも独自に動いてくれてはいるが、冒険者ギルドの誘致が決定した以上、住人の確保が喫緊の課題だな」


俺の言葉をフリオールが受け取って、補足してくれる。


「ならそれも、今回マナカきゅんが無事Cランク冒険者になったことで、解決の糸口は掴めそうねぇ♪」


「ええ。微力ながら、わたしもお力添え致しますよ」


うん。

2人とも、本当にありがとうね。


「因みに、頭達の偽名は結局どうなったんでさぁ?」


うぐっ!

イチめ。

折角今まで逸らし続けてた話題を蒸し返しやがって。


「わたしから説明しますね。マナカさんが、【クレイ】です。これは都市の名前から取らせていただきました。そしてアザミさんが【タマモ】。こちらは、マナカさんの故郷の伝説から拝借したらしいですね。そしてシュラさんは【ウズメ】です。こちらも伝説からの引用だそうです」


なんでだろう。

人に説明される方が恥ずかしい気がするっ!?


「それからパーティー名は、アタシが考えたわぁ♪ズバリ【揺籃の守り人】よん♡子供達や街の人達を一所懸命に護っていくマナカきゅん達に、ピッタリじゃない?」


もうやめてええええええっ!?


は、恥ずかしいよおおおおっ!!


俺、撃沈です。


くっそぉ……

こんなことになるなら、最初から偽名まで考えておくんだったよ。


後の祭りってのは、このことだな。


そしてその後も、コルソン一家とフィーアさんを交えた、半ば宴会と化した親睦会は続いた。


マナエが持ち前の明るさで、クロエちゃんと仲良くなってたのには、とても癒されました。


うん。

こういう子供達が楽しく遊ぶ光景が、街中に広がれば良いよな。


冒険者の資格は手に入れた。


ようやく、身寄りの無い子供達を救けるために動き出せるよ。


街にもまだ見ぬ君達を待っている人が沢山居るんだ。


すぐに、迎えに行くからね。


「決めたわ!アタシ、マナカきゅんの街のギルドに転属願いを出すわ!!フィーアちゃんも一緒に来るわよね!?」


「はい!わたしもこの街で暮らしたいです!」


………………なんですって?


人が展望を抱いて耽ってるというのに、なんだか、特大の爆弾が投下されたような気がするよ?


気のせいだよね?


ねえ?


そうだと言ってよおおおおおっっ!!!!




次話からはまた間章となり、登場人物紹介や閑話を書く予定です。


登場人物紹介は明日0時に投稿し、朝8時には閑話を投稿したいと思います。


設定集もあった方が良いんですかね?


偶に自分でも忘れることがあるので、一度作っておいた方が良さそうかな……?


読者の皆様は、どう思いますか?



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― 新着の感想 ―
[一言] まあガチのおねえであることを除けばいい人なのでよかったのでは? というか多分、その内見慣れてくるでしょう。
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