閑話 家族会議〜かくも激しきは女の戦い〜
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閑話祭り第3弾です!
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〜 ダンジョン【惑わしの揺籃】 六合邸 地下会議室 〜
《アネモネ視点》
「早速ですが、第124回六合家家族会議を執り行います。司会進行は、私アネモネが務めさせていただきます。それでは、議案書の一項『大帝国軍との戦いに於ける役割分担』から議論を始めます。各々方、先ずは率直な意見を述べてください。」
私達は現在、マスターも知らない【六合邸】の地下室に集まっています。
メンバーは、フリオール殿下、セリーヌ殿下、レティシア様、マナエ、アザミ、シュラ、イチ、ヴァン、グラス、そして私です。
家族という定義から言えば、実際の家族に該当するのは、マスターの半身であるマナエと、マスターが自ら産み出した配下の四人、それとマスターと婚約なさるフリオール殿下のみでしょう。
しかし、レティシア殿はマスターの一番弟子ですし、マスターのことを慕い、同居する権利まで勝ち取った女性です。マスターも憎からず想っていることは明白ですので、未来の家族と言って差し支えないかと思われます。
セリーヌ殿下はお付き合い自体は浅いものの、マスターの前世と同郷の女性ですし、マスターに恋慕にも近い憧れと信頼を向けて居られるのは、一目瞭然です。
実年齢こそ8歳と事案相当ですが、そもそもがマスターこそまだ1歳になりたてですし、お互いに長命な悪魔種です。年齢問題など瑣末事でしょう。
機を見るに敏なセリーヌ殿下のこと、遅からずマスターを射止めることでしょう。
グラスは元々他のダンジョンのマスターでしたが、ダンジョンの支配権を放棄し、マスターに従属しています。
名付けによる主従のパスも確立しておりますし、マスターにも良く懐いて……コホンッ。マスターのことを確と慕っているのは、誰の目にも明らかですね。
そして私は、マスターの補佐兼助言役、更には使用人兼配下です。マスターと何方よりも長く共に居る私が、家族でなくて何なのでしょうか。
そこは、たとえ創造主たるククルシュカー様がお相手でも退くことはありませんので、悪しからず。
ちなみにマスターは、我が創造主たるククルシュカー様に街をご案内するために、お出掛けなさっています。と申しますより、そうするよう私が仕向けました。
マスターもククルシュカー様と積もるお話もお有りのようでしたし、新戦力の創造、大結界の展開の成功と、一段落ついたところでマスターに打診したまでです。
今頃は孤児院で、子供達の遊び相手をしているのではないでしょうか。
「儂は当然、最前線じゃな。主様の一番槍は、誰にも譲りはせぬぞ?」
シュラが、如何にもな意見を発します。
確かにシュラの突破力と耐久力は、前線の乱戦でこそ活きるものでしょうね。対人戦の技術にも磨きが掛かっていますし、マスター以外に負けるところが、正直想像できませんね。
「いやいやシュラよ、吾こそが最初の一撃に相応しいのであるぞ! 何なら真の姿を顕して突貫してやるのである!」
古代真龍のグラスが、それに張り合うように声を上げます。
確かに彼女の巨躯で突撃を受けては、敵も陣形がどうのなど言っていられないでしょうね。豊富な魔力による魔法攻撃や超火力のブレスなども、敵にとっては脅威でしかないでしょう。
「シュラの姉御にグラスのお嬢、あっしを忘れてもらっちゃあ困りやすぜ? あっしが真っ先に敵陣に飛び込んで、敵さんの大将首を挙げてやりやすよ。」
刀剣での戦闘に於いては並ぶ者の居ないイチが、我もと対抗します。
彼の技巧であれば、間合いに入った雑兵など瞬時に肉片と化すでしょうし、突破力に関しても、先に名乗りを上げた二人と比較しても遜色ないでしょう。
それに彼も乱戦向けです。大いに敵陣を乱してくれることでしょう。
「結局のところ突破を主にするのであれば、アザミこそが適任だと思います。アザミであれば空を飛べますし、グラスと違って小回りも効きます。囲まれようとも魔法で蹴散らせば良いのでしょう?」
ここでアザミまで名乗りを上げますか。
確かに彼女の変幻自在なスタイルであれば、刻一刻と変化する戦況にも充分対応可能でしょう。本性の九尾狐の姿であればより実力を発揮できますし、彼女の空中での立体機動の複雑さと美しさは、舌を巻くほどです。
最前線希望が既に四人とは……
というよりもこの四人を投入すれば、それだけで敵軍は壊滅しそうなものですけどね。
いずれも一騎当千の……いえ、一騎当軍とでも言うべき大戦力ですからね。
敵軍の規模によっては、早々に戦闘は終結することでしょう。
となると、懸念はやはり【勇者】ですか。
「我はレティシアと共にマナカの護りに付く。雑兵共にマナカの邪魔は一切させん。」
「はい! マナカ殿には、詳細が不明な【勇者】とやらに集中していただかなければ……!」
フリオール殿下とレティシア様は本陣――マスターの守護ですか。
現時点で【勇者】について判明しているのは、規格外の個人戦力であることと、大隊規模の人員に能力向上を施すことが出来るということ。
最大で一千人の一個大隊が、強化されて迫って来ることになります。
流石にお二人では、荷が勝ち過ぎるのではないでしょうか。
「あたしもお兄ちゃんの傍かなぁ。前線が明らかに戦力過剰だし、加えて戦乙女シリーズも投入するんでしょ?」
マナエが尤もらしいことを言って、守護に名乗りを上げましたね。
いかにマスターの下位互換であろうと、マナエの戦闘能力であれば確かに安心でしょう。
「主攻と助攻が出揃いましたね。ではわたくしはダンジョンに残り、結界の維持と守護を担当しましょう。邪神の大陸への侵入を許しては、全てが破綻します故。他のマスター達にもコアの死守を厳命しましょう。」
マスターの支配下に在る各ダンジョン、そのダンジョンマスター達の統括役であるヴァンは、大陸大結界の守護に名乗り出ました。
大陸大結界の効果は、“悪意強き者の内部への侵入を阻む”もの。悪意の塊である邪神マグラ・フォイゾでは、この結界を通り抜けることはできません。
その結界の要は、大陸中を通っている魔素の経絡【龍脈】が多く交わる箇所、【龍穴】。その【龍穴】に隣接する七箇所のダンジョンです。
それらのダンジョンを用いて【龍穴】を支配し、そこから無尽蔵に湧き出る魔素を魔力に変換。ダンジョンを繋ぐパスを応用して魔術回路を形成し、その魔力を循環させることで魔法を発動する。
マスターは『魔法陣を魔力パスで描くイメージかな』などと簡単に仰っていましたが、【龍穴】から魔素を引き込むのに、呼び水としてマスターの、ほぼ全ての魔力が必要でした。
そんな事が可能なのは、可能な程の魔力を有しているのは、世界広しといえどマスターだけでしょう。
マスターには、もう少しご自身の力の強大さを、ご理解いただきたいものですね。
それらの要となるダンジョンには、マスターに服従を近い、奇しくも成長を望み力を付けてきていたダンジョンマスター達を配置しています。
樹精霊のミザリナ。
女吸血鬼のマリリン。
竜人族のバラン。
古代樹霊のヂド。
ゴブリンロード……キングに進化したググゲルガ。
妖精族のルプラス。
そして、人狼皇のヴァン。
彼等を七箇所のダンジョンの代理マスターとして配置し、ダンジョンコアと、魔法陣の要の魔石を守護させているのです。
そして各ダンジョンから巡り来る魔力の受け皿は、当然この【惑わしの揺籃】です。此処には集まった魔力を制御し術式を維持する術具と、余剰魔力を魔素に還元して【龍脈】に循環させる術具が在ります。
それを護ることになるのは当然、マスターが誇るダンジョンの全階層となります。
冒険者の未だ誰も見たことのない地獄のような階層の数々が、それらに設置された極悪非道な罠が、心を折り精神を蝕む数多の魔物達が、玉座の間に安置されたその術具を守護するのです。
私でしたら絶対に破壊を試みませんね。
とてもオススメはできません。
「私は、どうすれば良いでしょうか……我が新生魔王国は、未だ開発途上です。戦力と呼べるものは亡国と共に全て失っております。私や新生四天王が参陣したとて、大して力になれるとは思いません……」
北の大陸で大帝国に敗北した魔王国オラトリアの王女セリーヌ殿下が、力無い声で、申し訳なさそうに声を上げました。
彼女は悪魔種としての位階こそ伯爵級と高位で、並の魔族よりは余程お強いのですが、如何せん実際は8歳の少女なのです。
マスターも、彼女が戦場に出ることは本心では望んではいません。
しかし……
「参陣するだけでも意味は大きいかと存じます、セリーヌ殿下。私としましては、旗艦【ムサシ】の指揮と操艦を、フューレンス王陛下とセリーヌ殿下にお願いしたいと愚考しております。」
「なっ!?」
私の提案に、セリーヌ殿下が思わず席を立ち声を上げます。
当然と言えば当然でしょうね。
旗艦【ムサシ】は、ドラゴニス大陸側の戦力の要なのですから。
「具体的には、連合総司令としてフューレンス王陛下を。そして副司令官の位置にセリーヌ殿下、貴女様に就いていただきたいのです。」
彼女が建国を進めている新生魔王国は、後々は魔族の国として周辺諸国に認知されねばなりません。
此度の列国が集うこの戦さは、国の名を売り、知らしめる絶好の機会なのです。
彼女の亡き祖国は、敗れたとはいえ一度かの大帝国と矛を交わした国。その亡姫が再び剣を取り立ち上がったという事実と、大帝国の情報を知る者という優位性。
それらを存分に活かし、名と顔を売り、国の地盤をこの機会に固めたらどうかというマスターのお考えを、お伝えします。
「私達魔族のために……そこまで……」
未だ少女である彼女を戦場に連れ出すことを、マスターはこの日ギリギリまでずっと悩んでおられました。
しかし彼女のことを認めているからこそ、この提案をする決意をしたと、私に相談してくださったのです。
まあ、今日此処で私から伝えられるとは、夢にも思っておられないでしょうが。
マスターが望む最善を。
それが、メイドである私の矜恃であり、務めですので。
「……承知しました。その任、引き受けさせていただきます。つきましては、事が済むまで我が国の民達を、継続して此方で保護していてもらえませんか? 戦場には、私と四天王とで参ります。」
「勿論でございます。手厚く保護させていただきます。」
フューレンス王陛下との多少の調整は必要かとは思いますが、これで概ねの布陣は整ったと観るべきでしょうか。
「だいたいこんな感じだよね。前衛四人は止められないし。そういえばアネモネは? どう動くつもりなの?」
大体の意見が出尽くした辺りで、マナエからそんな質問が寄越されました。
「私は、【揺籃の姉妹達】達と共に遊撃に当たる予定です。前線の構築や防衛線の維持、撹乱等、臨機応変に動くつもりです。」
こればかりは、他のメンバーでは不得手でしょうからね。
我が家の優秀なメイド達と共に、戦場を存分に駆け巡る所存ですよ。
「それでは、これらの意見はマスターに提案させていただきます。続いて議題の二つ目です。」
私が議題を先へ進めた途端、場にかつてないほどの緊張感が満たされました。
男性であるイチとヴァンは、若干引き気味ですね。
フリオール殿下も、そう萎縮せずとも大丈夫ですよ?
「議案書二項目。『マスターの今後の女性関係について』です。皆様ご存知の通り、マスターは先日、遂にフリオール殿下に婚姻の申し出を成されました。
お立場や国際関係、そして時と場合を鑑みれば、フリオール殿下が第1夫人……つまり正妻となることに、皆様異論は無いかと存じます。
問題は、今後皆様が……多くの女性達が狙わんとする第2夫人以降の席次です。では、忌憚のない意見をどうぞ。」
そう。実はこれこそが、本日の家族会議の本題なのです。
「ふふふっ……! 遂に来ましたね、この時が……!!」
「アザミ殿にもシュラ殿にも、勿論グラス殿にもセリーヌ殿下にも負けませんよ!」
「ほう……言うではないか、レティシアよ。じゃが、そう易々とは譲らんのじゃ……!」
「なんの……! 新参とはいえ、吾こそが主殿の次なる番いに相応しいのであるッ!」
「わ、私だって負けません……!」
早速牽制が始まりましたね。
彼女達の間に、飛び交う火花が見えるようです。
〘そっちはだいぶ盛り上がってるねー♪ もうお嫁さん問題になってるんだね?〙
〘……ククルシュカー様。ご覧になっていたのですか?〙
唐突に念話で、ククルシュカー様が訊ねてこられました。
マスターとお出掛けになられながらも、此処の様子を観察されていたようです。
〘だってそっちも気になるじゃーん。それでそれで? アネモネちゃんから見て、第2夫人は誰が有力なのかなー?〙
ふむ……
序列的にも、マスターと共に過ごした期間的にも、次点はアザミが有力ではないでしょうか。
しかし、王族であるフリオール殿下を優先したという前例ができてしまっていますからね。つまりセリーヌ殿下も有力と言えるのでは。
ですが未だ建国には至っておらず、しかもお歳がお歳ですから……
「ここは年齢順でどうであるか!? 年長者は敬うものであるぞッ!」
グラスが胸を張って宣言しました。
年齢順ですか。しかしそうすると……
〘それだと私が一番になっちゃうけどー、いいのかなー?〙
そうですよね。
神であるククルシュカー様を超える年齢の者は、此処には居りません。
グラスも二千ウン年を生きてはいますが、万を超えるお歳の神には、流石に敵いませんよ。
〘というより、ククルシュカー様もマスターの奥方の座を狙っておいでだったのですか? それでしたら、ご参加くだされば――――〙
〘いや!? いやいやいや!!?? い、今のは言葉の綾だよー!? わ、私は別にそんなつもりは……!!〙
「卑怯ですよグラス! そのような圧倒的に自身に有利な順番など、認める筈がないでしょう!?」
おや、アザミが声を荒らげて立ち上がりましたね。
まあそれも当然でしょう。私などのマスターの配下達は、皆1歳になったばかりなのですから。
つまり年齢順にした場合、ククルシュカー様が一番、次いでグラス、そしてレティシア殿で、続いてセリーヌ殿下となります。
私達配下は、その後です。
〘わ、私はいいからーっ!!??〙
……恥ずかしがらずとも結構でございますよ、ククルシュカー様。
「ここはやはり、腕が立つ順でどうじゃ!? 主殿の隣りに立つ以上、腕っ節が無ければ務まらぬのじゃ!!」
次はシュラの……なんともらしい主張ですね。
実力順ですか。確かに、何かとトラブルに巻き込まれ易いマスターのことですから、実力が有るに越したことはないですが……
〘これも……私が一番じゃないかなー?〙
〘…………ククルシュカー様。やはり狙っておいでなのでは?〙
〘ち、違うよぉー!? な、なんとなくだからーっ!? そう思っただけだからぁーッ!!??〙
本当でしょうか……?
やけにソワソワとした思念を感じるのですが。
「人間族が不利過ぎますよぉっ!? ダメです! マナカ殿のお嫁さんになりたい女性には、一般の方だって居るんですからね!?」
レティシア殿が反論します。
その通りですよ、シュラ。マスターをお慕いしている女性が皆、戦闘が得意な訳ではないのですから。
具体例を挙げますと、アグネス子爵令嬢、シスター・マリーアンナ、ルージュ商会長、ギルドのフィーア嬢辺りでしょうか。
幼い子を含めますと、モーラ、エリザ、クロエ、それからエヴァも、マスターのことを慕っていますね。
流石に実力順では、不公平が過ぎますね。
「お、お料理が上手い順ではどうでしょうか!? や、やっぱりお嫁さんになるんですから、お料理が上手な方が、マナカさんも喜ぶと思います……!」
セリーヌ殿下も、頑張って対抗しておられますね。
そういえば、彼女は前世では女子大生でしたか。一人暮らしをしていたとすれば自炊もしたでしょうし、腕に覚えがあるのかもしれませんね。
「「「「ダメ((です))(じゃ)(なのである)ッッ!!」」」」
……見事に声が揃いましたね。いったいどういった理由で……
いえ、あの……? どうして皆様、私のことを睨んでいるのでしょうか……?
〘うんうんー。料理なんて無謀な勝負は、やめた方が無難だよねー。〙
ククルシュカー様、それはいったい、どういった意味でしょうか……?
「……ッ!! そ、そうですね。料理はいけません! 忘れてくださいっ!」
セリーヌ殿下? どうして今私を見て、意見を翻したのでしょうか?
何やら腑に落ちませんが、皆様気にせずに、再び意見を飛ばし合っています。
「胸の大きさでしたらアザミは負けませんよっ!!」
「「「〘ぐはぁーッ……!?〙」」」
数名が精神的ダメージを受けたり。
「と、伽の知識なら私はちゃんと持っています!!」
「「「〘な、なにぃーッッ!!??〙」」」
8歳児から爆弾発言が飛び出したり。
「そんなことを言ったら、私はマナカ殿には、恥ずかしいところを見られてますーっ!!」
「「「〘ああ、おもら――――〙」」」
「言わないでくださいーっ!?」
何故か汚点をさらけ出したり。
段々と、収拾が着かなくなってきましたね。
おや、フリオール殿下?
そんなに身体を縮こまらせて、どうしたのですか?
そんなにお気になさらず。
いくら皆を差し置いて婚約を決めたからといって、皆も納得しておりますし、気にしておりませんよ。
「ところで、マナエは大人しいですね? 参加しなくても良いのですか?」
一人喧騒を眺めているマナエに歩み寄り、声を掛けます。
「んー? だってあたしはダンジョンコアだからね。お兄ちゃんが死ぬまでずっと一緒だもん。っていうかさぁ……」
可笑しそうに言い合いを見詰めながら、淡々と語るマナエ。
そして次の瞬間。
「二番目だろうが三番目だろうが、選ぶのはお兄ちゃんだよね? ココで決めるのって、意味あるの?」
ピシリ、と音が聴こた気がします。
マナエの放った言葉で、一瞬にして空気が固まりましたね。
この家族会議で語り合う議題は、家族達の声を元にしています。
そうして、元来通りに議案を作った結果このような騒ぎになっているのですが……まあ、マナエの言う通りですよね。
どれだけ好いていようと、それを受け入れるのはマスターなのですから。
それにマスターのことですから、恐らくは皆様全員、責任を持って愛して下さると思いますが。順番など、些細な事ではないでしょうか。
「あともう一つ気になってたんだけどさー。アザミとシュラって、お兄ちゃんが産み出したんじゃん? それってさ、お兄ちゃんの娘ってことじゃないのかな?」
「「「「なっ……!?」」」」
あ、あなたはなんという爆弾を投下するのですか!?
アザミとシュラが顔を真っ青にして、震えながら私を見詰めてきます……!
いえ、私も流石にそこまでは……!?
〘ど、どうなのでしょうか、ククルシュカー様!?〙
〘そこで私に振るのぉーっ!!??〙
で、ですが、マスターの固有スキルに関する記録は、この世界のライブラリには存在していませんし……!
これはまさか、き、近親婚というものに該当してしまうのでしょうか……!?
〘うぅーん………………わ、私ぃ、わっかんなーいっ♪ テヘペロ☆〙
第124回家族会議議事録より、一部抜粋。
『議題項目の②。
・順序については家長の判断に従うこととする。
・近親婚については、両者の間に血統は無いため、気にしない。』
女の戦い(笑)でした!
読者の皆様は、誰だと思いますか?
よければ予想してみてください♪
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m(*_ _)m