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3話

 イメージか~。


 私は頭の中で羽のイメージをしてみた。


「あれ? 見えないわ」


(そのうち自然と見えるようになるし、飛べるようになるわ。それより探す人がいるんじゃなかったのかしら)


「あ、そうよ。沁を探さないと!」


 さあ、これからどうやって沁を探せばいいのか?

 

「エクスシア。これからどうやって沁を探せばいいの?」


(それは、心配する事ないわ! あなたは彼の守護天使なのよ。自然と会う事になるわ)


 そういうものなのかと半信半疑になりながらも、沁にもうすぐ会えると思うと心がわくわくしてくるのであった。


 すると、向こうから高級車らしき車が走って来て、私の横を通り過ぎようとした時でした。


 キキーっ!!


 私は何が起こったのか? その瞬間、何故か横たわっていたのです。


 運転手らしき人が降りて来て


「お嬢さん、大丈夫ですか? お怪我は…」


 ん? 私、今この車にぶつかった?

 そんなはずはない。

 横を通り過ぎようとしてただけだったはず。


 すると、後部座席に座っていた男の子が窓を開け


「すぐ病院に連れて行くんだ!」

 

 その男の子の顔を見た瞬間……


「沁…沁なのね? 私よ! 雅よ!」


 会えた…沁……


「どうして僕の事を知っているんだい? 前に会った事があったかな? それより、怪我はないかい?」


 ああ、そうだ。


 沁は生まれ変わったのだから、前世での事を覚えていないんだ。

 悲しくなって涙がポロポロ流れて来た。


 沁は運転手に


「怪我はなさそうだ。僕の家で休ませてあげてくれ!」


 そう言って私に運転手が手を差し伸べ、車に乗せてもらい、彼の家で休ませてもらう事になった。


「泣いてるの? どこか痛むのかい?」


 沁は心配そうにそう言った。


 名前は前世のままなのね‥‥‥


 また会えた喜びと、自分の事を覚えていない沁の事を、複雑な思いで横顔を見ていた。


 そんな事でどうする私。

 しっかりしろ!


 そう考えている間に、あっという間に彼の家の前の門まで来た。


 門を開けると、大きな庭があり薔薇が沢山咲いていた。

まるで薔薇園のよう。大きな噴水まである。


「綺麗‥‥‥」


 私は自然と声に出してしまうほどだった。


 薔薇園の奥に大きな豪邸が……


 車を止め後部座席を開けてもらい、まるでお嬢様扱い。


 そして、彼は…沁は運転手が持ってきた車椅子に移ろうとしていた。


「え?」


 足…沁は歩けない今世を送っていた事に私は気づいたのだった。 

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