決断
一ノ瀬二尉より報告が入った本部では・・・
「うーーーむ・・・・・・・・」
指揮テント内部では幕僚らが一ノ瀬二尉からの報告により頭を悩ませていた。
「どちらか片方に加担すれば、今後も巻き込まれるのは必須・・」
一人の幕僚は言い
「保護を求めている者を見殺しにしろと言うのか!!」
もう一人は言い
「しかし、一方の国の領土に入り込み虐殺行為を行っているムダルスカとかいう国の軍隊に見つかったらどうする?それにラファーティアとか言う国の軍隊に見つかったら大事だぞ」
もう一人の幕僚は言うも
「皆さん、何か勘違いしていませんか?」
外務省全権委任大使の塚原氏は
「我々の最優先事項は日本という国がこの先も存続していける事です、そのためなら両国にも消えて貰う事も躊躇わないつもりですよ」
その一言にテント内は沈黙に包まれるが
「では大使難民を保護しても宜しいということですかな」
高崎二佐は言うと
「不安なら書面にして残しましょうか?」
塚原氏は言いさらに
「高崎二佐、武器の使用を認めます。難民の保護を最優先にそのための武器使用を全面的に認めます。」
付け加えて言った。こうして現場の全自衛官らに武器の使用が認められその旨が無線にて通達される。
その頃
「ハイ・・・・ハイ・・・・・えっ」
無線を受け取っていた高倉の顔色がみるみる悪くなってくる。そして
「総員・・・武器の安全装置解除・・・・」
消え入りそうな声で言い、周りが困惑する中俺はマガジンを確認しボルトハンドルを引き初弾総チャンバーに装填。そんな中
「命令を高倉三尉」
俺は言うと高倉は俺を含め命令を待つ隊員らを見て
「お・・俺はベースで本当にこの命令が出たのか・・確認に行くお前とお前付いてこい!!」
あろう事か高倉は指揮を自ら放棄し
「一ノ瀬二尉、貴官が指揮を取れッ」
そう言うとさっさと行ってしまう。
「マジかよ、此処まできて指揮放棄かよ」
俺は言い
「一ノ瀬二尉、命令を」
周りに言われ、まず無線機を取り、先ほどの命令を確認し
「武器の使用の許可が出た。難民を護衛するためだそうだ、全員弾倉確認」
命令を出し皆が確認する。そして後ろの不安そうにしている難民の方々に
「此処を真っ直ぐに行って下さい、我々の仲間が皆さんを保護します」
そう言うと、不安な表情が明るくなる。そんな中
「無茶です、立った数十人で50以上以上はいる騎馬隊を倒すなんて」
エルナンさんは言ったが
「心配には及びません、さぁあなたも皆さんと後ろへ」
俺は言いエルナンさんは心配そうに見ているが
「よし、此処は幸い場所が開けてる上に我々が隠れるには都合が言い」
俺は言い
「火力を集中して一気に敵を殲滅しよう」
俺は言い各隊員に敵を囲む事ができる位置に着く用に指示をだすなか
「一ノ瀬二尉は?」
一人の隊員に言われ
「俺か?・・俺は敵さんのツラを拝むのさ」
一言言いニヤリと笑った。
次回~交戦~を予定しています。
すみません、高倉の指揮権を剥奪する予定が放棄になってしまいました。m(_)m