ファーストコンタクト
パトロール小隊と行動を共にする優希だがここでこの世界での第一村人と邂逅する事になる。
高倉side
私はそれとなく、一ノ瀬二尉を見ているがあの人はなんだろう・・・隙がないというか・・なんというか
本当に出戻りの隊員なのだろうかと疑わしい所もある。
高倉sideアウト
あれから俺はずっと煙の方を見て警戒はしているが一向に鎮火する気配がない
「{嫌な予感がする・・・}」
内心思い出して来たが、俺にはどうすることもできない。指揮権が俺にはないからだ。そこが員数外の幹部の辛い所でもある。しかしあの高倉とかいう無能な三尉に任せていたら有事の際に死ぬのは俺だそうすれば葵を悲しませる事になる。不安をにじませつつも観測を行った。
そんな中
「小隊長、司令部より現状よりも前進し状況の確認に務められたしです」
無線手は高倉三尉に言い
「了解、小隊はこれよりさらに前進する」
高倉三尉は言うが周りは不満そうだ
「{仕方がない・・}」
そう思い
「小隊長、意見具申よろしいでしょうか?」
俺は言うと、周りの視線が俺に集まる。高倉三尉は
「・・・・・わかった許可する。」
渋々と言った感じだったが許可を出してくれた。
「小隊長、前進命令は出ましたが此処は闇雲に前に進むべきではないと思います。」
俺は言い
「その根拠は?」
高倉三尉は言い
「お忘れですか?、此処は我々の常識が通じる場所ではないんですよ、再度司令部に再考を求めるべきです。」
そう言い、
「しかし・・・」
まだ判断を渋る高倉三尉に
「おい、お前は考える頭を持ってないのか?それで自分の部下に責任が持てるのか?」
俺は敬語なしの上から目線で物を言う。階級もコイツより一つ上、経験も一度除隊してるとはいえ、実際の戦闘を経験している。元特殊作戦群は伊達ではないつもりだ。
「うっ・・・・・」
俺に言われ高倉三尉は
「無線を寄越せ・・・」
そう言い、司令部相手に話し始める。とそこに
「すみません、」
二、三人の小隊の隊員が来る。
「うちの小隊長が頼りないばっかりに・・・」
一人が言い
「すみません、自分は佐藤健二一等陸曹です。二尉」
挨拶を受け
「橋本健陸士長です」
「緒方憲一三等陸曹です」
敬礼をするが
「あ~、いちいち敬礼はいらんよ、俺は員数外の幹部だそれに指揮権は持ち合わせてはいない・・今の所はな・・・」
高倉三尉を見て言う。
「一ノ瀬二尉は自分の小隊をお持ちではないんですね・・・」
佐藤一曹は俺に言い
「ああ、俺はいわいる出戻りだからな配属する小隊が決まらなかったんだ」
言ったが実の所は特殊作戦群に再三復帰して欲しいとの話を断り続けた結果、配置が決まらず員数外の幹部になってしまったのだ。なんでも特殊作戦群内部に調査と偵察の両方を兼ね揃えた部隊の指揮官として配置したがっていたみたいだが・・一応嘘は言っていない。
「小隊集合」
高倉三尉の号令で集まると
「とりあえず、前進命令は取り消された、我々はここで現状を維持する。」
それを聞き
「{どうやら、司令部は考え直してくれたようだな・・・よかった・・・}」
そう思った矢先
ガサガサっ
背後の草むらから傷だらけの村人と見える人達が出てきた。
「!!」
「!!」
俺達は咄嗟に89式小銃の銃口を向けるも村人達は倒れ
「衛生兵ッ!!」
俺が叫ぶとすぐに隊内の衛生兵が二人すっ飛んでくる。そんな中一人の女性に
「助けて下さい!!」
言われ、後ろで他の村人達が手当を受ける中
「訳を話してくれ、あと私の一存では決められない・・」
そう言うと彼女、エルナンは話し出す。簡単に言えば、この世界はラーディア教とか言う胡散臭い宗教が半分を仕切っており、エルナンの村を襲撃したのはラーディア教の信仰心が強いムダルスカ王国という国らしい。そいつらの考えは極端で無心論者即ち=異教徒と見なされ極論虐殺されても文句は言えないのだ。エルナンの住む村はそのラーディア教?を信仰しないいわいる信仰の自由が集う国ラファーティア王国との事だった
「小隊長!!」
小隊長の高倉三尉を呼び、事情を話し保護を求めるが
「だが、二尉それでは内政に干渉する事になるぞ」
言われるが
「じゃぁ、彼らをここにほっとくんですか?俺と同じ幹部教育をうけた人間ならわかるはずだ・・この時どうすべきか」
俺は言うと、無線機を受け取り
「一ノ瀬二尉です、高崎二佐をハイ、お願いします。」
そう言い本部へと報告を入れた。
次回、決断を予定しています。
もしかしたら、次かその次あたりで高倉の指揮権を優希がボッシュウトしちゃうかもwwww{あくまで予定だが}どうぞよろしくお願いします。