迷子の日本
その日、非常事態閣議が招集され、海上自衛隊のP-1哨戒機が燃料の続く限り飛行を続けていた・・
首相官邸・・・・
「・・・・各大臣、各資源が何年続くか報告を」
内閣総理大臣伊部真三が周りを見て言い
「燃料ですが、かなり持ちます。節約の度合いによりますが、向こう数十年くらいなら何とか」
一人の閣僚は言い
「次に自衛隊の装備・弾薬ですが陸・海・空・合わせても6年分と言ったところでしょうか」
報告書を見ながら防衛省官僚は答える。
「現在、日本が今どうなっているのか海上自衛隊のP-1哨戒機が哨戒活動を行っています。」
周りの閣僚が言う中、伊部総理は
「{ホントによかった・・・備えておいて・・・}」
心の中では安堵していた。
その頃・・・・・・・
太平洋上・・・・海上自衛隊P-1哨戒機
「なんにも見えませんね・・・・」
隊員らは言い
「まるで、本当にタイムスリップしたようなものですね」
彼らにとって此処は未知の海域なのだ。本来、あるべき物がない・・・本当に此処はどこなんだ?そういうよな疑問が尽きないのだ。そんな中
「機長、そろそろ燃料が・・・基地に帰れるギリギリの量です。」
副操縦士が報告し
「わかった・・・ン?」
機長は外を見て
「おい、見てみろ陸地があるぞ・・・陸地が見える!!」
機長や副機長そのほかの乗組員らが下を見て慌ただしく
「こちら、シーゴブリンよりHQ陸地を確認!!繰り返す陸地を確認した!!どうぞ!!!」
基地に報告を行う。その報告は基地だけでなく、官邸にも届く。
首相官邸・・・
ドアが慌ただしく開き防衛大臣の元に一人の職員が耳元で何かを言っている。
「首相、哨戒活動に当たっていた。P-1哨戒機が陸地を発見、大陸のようです!!」
防衛大臣は報告し
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
首相は考え
「防衛大臣、自衛隊の派遣はできそうかね?」
聞くと
「首相、それは難しいかと思われます。今現在陸上自衛隊の人員が先の政権が行った防衛予算削減のしわ寄せで解雇された隊員らもいます。そのため、その大陸に調査部隊を派遣するのも容易ではないかと」
大臣は言い
「私の権限で復帰させる事は出来ないかね?、復帰したがっている隊員のみにに限るが。今は国家の非常事態だ」
総理は言い
「分かりました。こちらで除隊していった隊員らを調べて優秀な隊員に話を持って行ってみます。」
大臣は言い
「うむ、頼む!!」
伊部総理も言った。こうして知らぬ間に話は進んでいき、国民も国が転移したと言う信じられないような状況を受け入れなければいけない状態になっていった。この国はどう言う方向に向かおうとしているのか?それは誰にも解らない・・もうここにある日本は元の世界にあった日本ではないのだから。現実を受け入れて前に進むしかないのである・・
次回~一通の手紙~を予定しています。