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神々の泉  作者: tamap
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その後

 コールセルとアルディトラの事件の後、すべての神殿で綱紀粛正が行われ、貴族出身だからと言ってもおいそれとは出世できない仕組みが作られた。

信仰篤き優秀な神官であるにも関わらずろくな修行もしていない貴族王族出身の神官の下でずっと下積みをさせられていた優れた神官が何人も枢機卿に推挙された。

彼らは本当に優秀で、神々の声を聴く者も少なからず居たのだ。


 でたらめで身なりばかりの高位者出身の神官たちは下っ端からやり直す事を求められ多くが辞めて行った。

風通しの良くなった神殿には今まで重要な儀式以外は足を向けなかった庶民が戻って来てかつてそうであったように、子供たちの学びの場にもなったのだ。


 辞めたり、辞めさせられた神官の親族としても文句を言えなかった。

王よりも権威のある神に仕える神殿がそもそも貴族の思うがままにされていたことが間違いだったのだ。

何よりも神の怒りのれっきとした証拠がそこにあっては・・・。


 怪物と化したコールセルとアルディトラは欲望に身を任せ、罪を重ねた者の末路として、人々の戒めになった。

吠える事しかできず、ほとんど身動きも取れぬ二人は檻に入れられ望む者に見せられた。

ギョロギョロと剥き出しのまま瞼も無いその眼はいつも涙を流していたがそれが後悔の涙なのか、悔し涙なのか、知る者は神だけ。

何も食べずとも衰えた様子も無い二匹の怪物は一緒にすると咬み合うので分けられているが、そういう事をするのはまだまだ反省していないのだろう。



 そして、10年が経った。

カナルちゃんは15歳になって神殿学校を卒業。

10日に一度程度の(神々の泉)通いが10日に一度のお休みの日の実家通いに変わった。

15歳まで神殿学校に残る者は一部の魔法使いだけで後は10歳から13歳までには社会に出て行くのが普通だった。

カナルちゃんは巫女見習いとしてより高度な勉強をしていたのだ。

(神々の泉)では、私が様々な泉の特徴と効果を教え、自分の力で解析する事、そして水を処方する事を教えた。


 私は13歳。

そもそもの種族的特性からか、カナルちゃんと並ぶと大人と子供だった。

もちろん、カナルちゃんが大人で、胸の盛り上がりも慎ましい私が子供だ。

お母さんのディラさんに似た美貌とメリハリボディーは羨ましい限りだった。

豪奢な金髪とトパーズ色をした目は美しく、人々からは黄金の巫女姫と呼ばれている。

対する私は漆黒の巫女姫だそうだ。

巫女服は7歳の頃に作ってもらった物が今ちょうどピッタリなので、今の巫女服は当分お蔵入りだ。

何しろ、カナルちゃんには小さすぎて着られず、新しくカナルちゃん用を作ってもらわなくちゃならなかったからだ。

 けれど今も妖精たちに愛されている事から判るように、ちっとも増長したところも高慢になる事も無く、優しく子供が大好きで年長者にはきちんと礼節を持って相対している。

でも、本当は60歳でここに来て、今は70歳になるんだと告白したのに、未だに私を子ども扱いなのは何でだろう。

子供好きのせいか、ふとした事で頭を撫でて来るし。

13歳だとこのくらいのボディーは向こうでの成長の記憶から間違ってはいない。

でも、カナルちゃんが13歳の時には今の私より10センチ以上は背が高かったし、スタイルもかなりの物だった。

成長良すぎでしょう、この国の人たちは!

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