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作者: マーク
掲載日:2026/05/29

あなたに咲いた言葉が、私を枯れさせました。

誰にも気付かれず、余生となったのです。

迷いながら、空を見つめていた日々を、よく覚えております。

ずっと閉じていた扉を、こじ開けられたような気持ちです。

色もつかない日々を、歩いていました。

灰色でも、黒でも、白でもない日々を、嘆いていました。

透明だと思っていたのです。

しかし。違いました。

私はもう、塗れるところがなかった。

それは、既に塗られていたなんてものじゃなくて。

描くことができるものが、なかったのです。

キャンバスがありません。画用紙がありません。原稿用紙がありません。

描くことが、出来ないことだったのです。


ええ、そうでした。

枯れたのではないのです。

枯れていたのでした。

咲くこともなく、枯れた姿で生まれたのでした。

一瞬の、生命の煌めきを、感じました。

私にはできないと、わかりました。


道端で急に叫んでやりたいと、思っていました。

目が悪くて、星が降るところは、見たことがありません。

天体の重なりだけは、私にも見ることができました。

幽霊に恐怖したことがあります。

いないいないと思いながら、そこにいる実感がなくならなかったのです。


目に入る髪を、頭を振ってどかしました。

頭から飛び出したいと、思いました。

そこがずっと、好きだったのですが。

誰かが笑っていました。晴れだったようです。

一直線でした。道をずれることはありませんでした。

勝手に歩いていただけですが。


ベッドが好きではありません。

浮いた気がするからでした。

布団が好きではありません。

嫌な思い出があるからでした。

考えることが好きでした。

忘れられるからでした。

自分以外のことに、集中できたからでした。


憶えておきたいものが、ありませんでした。

ですから、今憶えているものを、そうだと思い込むことにしました。

私の意思だったんだと、思うことにしました。

光景が、浮かびました。

もう、戻れませんでした。


音がしません。

いえ、声が聞こえません。

自然の音しか、聞こえません。

パチパチと鳴っていました。

それはもう、息を飲むほどでした。


多くを、憶えていました。

ええ、そうだったのです。


私もう、手遅れでした。

はにかんでしまいました。

それが、証拠のようなものでした。

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