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徒労のままに

作者: あまなす

アジサイにとっての

わが世の季節

向日葵の声は

まだ遠い

それは

朝顔にとっても


空がなんとなく

夏のものになってきたようで

そう思うくらいには

顔をあげられているのだなあと

すこし

自分をほめてみる


日が傾き

となりの家から

からからと

お風呂場の

おそらくは

タライの音なのかな

が聞こえてくると

ああ今日も

徒労のままに

終わってしまったなあと

気持ちが沈んでいく


窓の外を見上げると

カラスがこちらを見て

追いうちをかけるように

笑い転げている

カカカカカ

お前ごときに

何ができる

そんなふうに


しょう油のこげた香りが

やけに暴力的で

鼻に深く

喰らいついてくる

深く深く

くいこんで

離れてくれない

しょう油というのは

犬系のなにか

なのだろう

きっと


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