他愛のない日 プロローグ
俺の人生はいつもこう。簡単に欲しいものは手に入る。友達はいっぱいいるし、ゲームも買って貰えるし、運動神経も顔もいい。とにかく、楽すぎた。
学校に着く「おはよう」と俺が言うそしたらクラスみんなは
「おはよう」と元気に返してくる。
そしたら隣の席には俺の彼女だっている。
優しい眼差しで、「おはよう♡」と言ってくる。
彼女がかわいい。
一限の準備をする。
そんな平和な暮らしをずっと続けているが俺にはそれがつまらない。当たり前すぎる。父親は日本の大企業の社長でまあ俺もかなり頭がいい。
ある日学校に登校した。クラスに行くと、3人で泣いてる奴がいる。何をしているのだろうか。気になった
だから俺は聞いた「何してるの?」と
その生徒は何も言わず、泣き続けた。
本当になんなんだろう。
たしかに、俺は友達はいた。俺はクラスのトップのような存在だった。泣く原因になるようなものなど無かった。全てが楽すぎたから。それはほんとに有難いことだった。でも俺は知らなかったんだ。友達と泣き合うことや本気で喜び合うことを。
僕はこいつが嫌だ。俺に経験したことが無い事をしているのだ、軽々と、俺にはそんなこと手に入らないのだ。許せなかった。それは自分でもおかしいと思った。でも。俺が、出来ないことをして、嬉しそうにしているのが嫌だった。
俺はそいつを虐める様になった。
「きもい」「しねよ」「ごみが」
そんな俺のいじめが周りに伝染してそいつが悪いのかのように、周りはそいつを虐めていった。
俺はなんで?どうしていじめるんだろう。と。
俺は俺が何をしているのががよく分からなくなった。
怖かったのだ。その生徒が悪く言われるのが。
俺のせいで、その生徒が苦しんでいる。
嫌だ。怖い。恐ろしい。
俺は知らないうちに車に轢かれていた。