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新王国物語  作者: さくら
1/2

Episode 1  夜明けの水平線

 幾年そこ有ったのだろうか、石造りの巨大な門は生徒達を飲み込んでいく。傍の小屋の前で、剣を帯びた男が気だるげにあくびをしている。

 ようやくあくびを噛み殺し、男は人だかりになっている学舎の方にふと目をやる。

 (ふむ、今日は卒業試験の掲示日だったか。)

 朝に剃り忘れた髭をひと撫でし、伸びをした。



~卒業試験の受験者と各試験内容の公示~

◎特別試験

任意

(断った場合剣術試験及び筆記試験とする。論文への変更も可とする)

◯ハルト・アレックス

自然保護区の調査

◯エドワード・ブルー

自然保護区の調査

◯アイリーン・キャンベル

商業区での店舗運営

◯リオ・グランド

自然保護区の調査

◯テスラ・アトムス

調査試験の荷車もしくは馬車の作成



※特例1 この試験にてこれまでの不足単位を認め、卒業とする

◯ロイド

自然保護区の調査

※特例2 本人の意思を尊重し、2年早い卒業試験の受験を認める。

◯ラカム・キャンベル

自然保護区の調査



以下

剣術試験

筆記試験

(論文への変更も可とする)

       

~~~~~~~~~~~



「今年は、すごいことになってるな」

学舎の入り口にある掲示板に、張り出された内容に、登校して来た学生が、ほとんど足を止める。

「まあ、最高学年のラインナップがなぁ」

「おいみろよ、ロイドってあのロイドだよな」

「だれだ?ロイドって」

「おまえ一昨年の試験みてないのかよ」


 このアカデミーと呼ばれる学校では、卒業を半年後に控えた学生に、それぞれに対応した試験が提示される。

10歳~15歳までの五年間を初級党とし、15歳~18歳までの3年間を上級党としている。

初級党では、語学、計算、哲学、運動、剣術、職業体験

上級党では、選択した専門分野、運動、剣術

アカデミーでの生活はこのようになっている。


がやがやと初級、上級と入り乱れた人混みが割れていく。

「今日も髭生えていたな、ランさん」

「そーゆーあんたもこの前剃りわすれて来たじゃない。」

「この人混みはなに?」リオが細い目を擦っている。

「相変わらず朝弱いね」

「リオあなた、忘れたの?今日は卒業試験の掲示日じゃない!」

リオが興味なさそうに

「あぁ、、」と呟く

群衆の視線が三人に集まる。

ハルトが息を吸い込む。


キーンコーンカンコーン


「!もう、そんな時間かよ!」

「やば、いかなきゃ」

チャイムの音がなり、それぞれが教室へと向かっていく。

「おかしいわね、まだそんな時間じゃないと思うけど」

「そりゃそうだろ?なあテスラ」

ハルトが目をやるとそこには、何かしらの装置をもったテスラがニヤリとしている。おそらくあれでチャイムの音をならしたのだろう。

「静かにみたいだろとおもってさ、」

「それはそうだけど、あんた」

いつもにまして情報量の多い朝に、突っ込み役のアイリーンはため息を吐く。

「それはそうとみてみろよアイリーン。君の試験はわかるけど、僕らの「自然保護区の調査」ってのは一体なんだ、?」

「さあ?リオなんか知ってる?」

「、、、さあ」

「っていうか、ちょっと!!ラカムの名前があるわ!どうゆうこと?」

「保護区の調査についてよくわからない今は、なにも言えないな」


ハルトは、リオの表情の変化に違和感を覚えたが、本物のチャイムがなり教室へと足を進めた。

第一話

設定等々これから少しずつ明かされて行きます。

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