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第13話



 彼女から色んな話を聞いたんだ。


 「黒の一帯」のことも、『星喰い』のことも。


 そして、彼女が幼少期から、「神楽坂家」という古来よりデビルハンターの裏稼業を担ってきた、歴史ある名門家系の子孫であるということを。



 「私は生まれつき免疫を持ってる。あの瘴気を、体内で中和できる“抗体”を」



 それがどういう意味かはすぐにわからなかった。


 わかるはずがなかった。


 彼女から聞いた様々なことは、私には非日常的な事柄であることに変わりはなく、すぐに頭の中で解消できるような問題じゃなかった。


 わかったのは、スズが「SEALDs」のバッジを持っていたことくらいだった。


 それ以外のことは、整理するのに数週間くらいかかって…



 今だって、まだわかっていないことが多い。



 そもそも、私が何で『時空管理局(WCNA)』に在籍することになったかっていうと…



 「今回の討伐対象はAランク。危険度は中の上ぐらいだ。と言っても、コイツがAランクなのは単に戦闘能力が高いからって理由じゃない。プランとしてはだな…」



 教室に上がって、ノートに計画を書き連ねてた。


 昨日は徹夜だった。


 今回の討伐対象、『ユラマキキ』。


 人の魂に入り込み、精神的な主導権を掌握する魔物。


 さっき説明した通り、人が放浪病にかかり、魔物化現象が起こった後は、およそ4つのカテゴリーに分かれる。


 1つ目は、ゾンビ(zombie)。


 人格を失い、知性も失った状態で、街の中を徘徊するようになる。


 とくに人に危害を加えるわけでもなく、攻撃的な一面もない。


 肉体的な生命維持活動が続く限り、魂が抜けたような呆然とした状態が表面化するだけで、これといって危険視されるような対象ではない。


 この段階の症状を「フェーズ1」と断定される。


 ゾンビと言われている理由は、文字通りゾンビのように無心で地上を徘徊する様子から取られたものだ。


 中には、寝たきりになったまま動かなくなる人もいる。


 ※放浪病にかかった人のほとんどは、このフェーズ1で命を落とし、次のフェーズには移行しない。




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