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13話 刻まれ始めた時刻

ダンテとマナの試合が終わり、壇上の整地に時間がかかっていた。

俺は特に何もすることはなかったためマナのいる医務室に向かった。


「お疲れ。すごい試合だったな。」


「そうだね。最終手段だったインフェルノまでかわされるとは思わなかったよ。でもあいつがお姉さんのことで一歩踏み出せたのはよかったかな。次はソラの試合でしょ。私の分まで頑張って。」


「わかったよ。」


そう言って俺は医務室をあとにした。



闘技場につくと壇上の整地は完了していた。


「じゃあ2回戦を始めるよ。ソラ君、ノロン君、準備はいいかな?よーい、スタート。」



「話すのは初めてかな?僕の名前はノロン。よろしくね。」


「あぁ、よろしく。」


向かい合うとノロンはいきなり挨拶を始めた。


「ではこちらからいきますね。エアバレット!」


―――――速い


ノロンの放ったエアバレットは俺の足をかすって地面をえぐった。


「おぉ。うまくよけるね。じゃあこれはどうかな。」


そういうと両手をこちらに向けてきた。


「エアバレット!エアバレット!」


ノロンは両手から交互にエアバレットを放ってきた。


「くっ、かわせない。黒霧!」


俺は飛んできたエアバレットを黒霧で防いだ。俺は修行の成果で黒霧を自由に動かせるようになった。


「へぇー器用に使うね。全部はじかれるなんて。」


「よく言うよ。防ぐだけで精いっぱいだ。」


「じゃあ僕もウォッチを使おうかな。 ウォッチ。」


そういうとノロンの足元に1時を指した時計が現れた。


「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!」


そう叫ぶとノロンの目が赤くなっていた。


「はぁハハハ!お前が俺の相手か!楽しませてくれよ!」


―――――人格が変わった?


明らかにノロンは好戦的になっていた。


「エアバレット!」


「くっ。」


もう一度黒霧で防ごうとしたがさらに速くなっていて、わきをかすめていった。

わきの痛みに耐えていると突然目の前にノロンが現れた。


「くたばれ!」


「ソラ!」


どこからかマナの声がして、俺の意識はここで消えた。



「やあ!久しぶり。君もボロボロになるのが好きだね。」


目を覚ますと目の前に小さな女の子がいた。


「だれ?」

「あぁ、自己紹介がまだだったね。私の名前はアスカ。あのダンジョンに封印されていて今のところ意識だけを君の所に預けれたみたい。」

「ここはどこだ?」

「大丈夫、大丈夫。ここは君の意識の場所で、今君は気絶しているだけだから。君ってこんな感じだったんだね。あの時は語り掛けることしかできなかったから、どんな人なのか気になっていたんだよね。」


そういいながらアスカは俺の周りをゆっくりとまわっている。2周し終えた時、空にひびが入った。


「そろそろ時間みたいだね。最後にあの時の約束の続きだけど、いつか君の前に現れる男を止めて欲しいんだ。そいつはまた世界を変えようとしている。今の世界が好きなら君も協力してね。」

アスカはにっこりと笑う。


そして、俺の目の前はまた暗くなった。



―――――ラ!


―――――ソラ!


遠くでマナの声が聞こえた。目を開けると俺は壇上で倒れていた。


「へぇ。あの攻撃を受けてまだ立てるのか。おもしれぇ。おもしれぁぞ。じゃあ、もっかい行くぞ!」


―――――もう一発くらうのはやばい。


俺は攻撃を防ぐために瞬時に全身に黒霧をまとった。


「全身をガードしたか。だが、無駄だぁ。」


また突然ノロンが目の前に現れたかと思ったら今度は場外まで吹き飛ばされ、また俺は気を失った。



「ふーん。」


建物の陰から見る人影に俺たちは気が付かなかった。



目を覚ますと目の前には天井が広がっていた。


「ようやく起きたね。」


体を起こすとマナとダンテとノロンがベットの周りにいた。


「ごめんよ。僕、ウォッチを使うと気が大きくなっちゃうんだ。こんなことを聞くのも変だけどケガは大丈夫?立てそう?」


「そういえば決勝戦はどうなったんだ?」


「あぁそれなら僕が負けたよ。僕のウォッチは消費する寿命が多すぎて何回も使えないんだ。だから魔物を倒して寿命を貯めないとまた使えないんだ。それよりも早く戻らないとアリス先生に怒られるよ。」


そう言って手を差し出してきた。


変な気持ちになったが俺はその手を取って俺たちは治療所から出た。



「おっっっ疲れ様。みんなすごかったよ。今回の結果を見て団長がまた今度君たち4人に任務を任せたいって。よかったね。」


アリス先生は小躍りしながら俺たちの周りをまわっていた。


「それじゃあ解散!」


そういうとアリス先生は姿を消した。


「ねぇ。ソラ。今度一緒に買い物に行かない?今回ダンテに負けたストレス発散にいっぱい欲しいものを買ってやる!」


鼻息荒く気合を入れているマナを見て俺は目をすぐに目を覚ましたことを公開した。



「団長!追跡に失敗しました。」


「そうか。アリスお前の方はどうだった?」


「ごめんよ。射程外に逃げられて誰かまでは分からなかったよ。」


「そうか。すまない。各自警戒態勢のまま周囲を捜索しろ!何か異変を察知した場合すぐに知らせろ!」


「はい!」

「はい!」

「はい!」


―――――何をするつもりなんだ?、、、



建物の陰から男は闇に姿を消した。


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