12話 届いた未来
―――――俺は、俺は、俺は、
―――――生きていて欲しかった。
「俺は!生きて欲しかった!姉さんに!
俺なんかのために犠牲にならずに!姉さんはみんなから愛されていた!いつまでも俺は姉さんのそばにいたかった!なのに、なのに!」
「あんたはあの日から何も変わっていないね。あんたのお姉さんは犠牲になったんじゃない。あんたは体が弱くても自分のことを命を賭けて助けてくれたお姉さんの願いを理解していない。命を賭けるってそんな簡単なことじゃないんだよ!」
―――――理解していない?何をだ?
「ファイアボール!」
―――――あの日姉さんは何を望んでいたんだ?
「ファイアボール!」
―――――俺に何を伝えてくれた?
「ファイアボール!」
マナからのファイアボールを受け、俺は仰向けに倒れた。
―――――私の人生に意味をくれてありがとう。
―――――そうか。俺は、、、
こんなことを考えながら俺は倒れていた。
「いつまで寝転がっているつもり?あんたはこんなものでは倒れないだろ。」
「ああ。倒れるわけにはいかないな。」
「じゃあこれで終わらせるよ!」
そういうとマナは両手を上にあげた。
「はぁぁぁぁぁぁ!
インフェルノ!」
両手をこちらに向けて炎の渦を放った。
「はぁ、はぁ、はぁ。どうだ。」
「すごいな。上級魔法を使えるようになっているとは。」
俺はマナの後ろに移動していた。
「なんで?なんでそんなところにいるの!」
「これが俺のウォッチだ。」
そう言って懐中時計をマナに見せた。
「今度はこっちから行くぞ。雷撃。」
俺は全身に電気をまとい一瞬で移動し、マナを攻撃した。
―――――俺は姉さんの犠牲の上で生きているのではなく、姉さんのおかげで生きているのか。
「ありがとう。マナ。」
―――――そうか。俺は姉さんから未来を受け取ったのか。
姉さんの言っていた人生の意味は俺の未来を守ることだったのか。
―――――これからは姉さんに胸を張れるように生きていくから、姉さん、これからも見守っていてほしい。
俺は初めて姉さんに思いをはせながら、空を見上げてそう誓った。




