10話 ダンテ
姉さんは幼いころから体が弱く、いつもベットの上で過ごしていた。
剣の稽古に耐えられなかった俺はいつも姉さんの部屋に逃げて行き、姉さんの隣で泣いていた。
そんな俺に姉さんはいつも優しく接してくれた。
「ダンテ、辛くなったらいつでもここに来ていいのよ。私があなたを守ってあげるから。」
体が弱くベットから出ることが出来ない姉さんはこの家での発言力はないが、やさしい性格にのため周りからとても慕われている。
俺は剣を振ることよりも外で遊ぶことや動物と遊ぶことの方が好きだった。
何より人を傷つける剣術を学びたくはなかった。
そのことをよく思わなかった父親は俺に一日中、剣の稽古をさせた。
剣の稽古が嫌だった俺は毎日姉さんの部屋に通うようになった。
10歳になる年、俺はバロン兄さんから呼び出しを受けた。
一番上のクリス兄さんはやさしい人だが、バロン兄さんはとても性格が悪くいつも俺をいじめてきた。
「どこに行くんだ?ダンテ。」
バロン兄さんの所へ行く道中クリス兄さんに呼び止められた。
「何でもないよ。兄さんこそどこに行くの?」
「今日は街に行って食事に行くんだよ。」
「もしかして噂の彼女さん?」
「父さんには言うなよ。また、おもちゃ買ってきてやるから。」
「ケーキもね。」
そう言って俺はバロン兄さんのもとへと向かった。
「お前、あの女のところに毎日通っているんだって?お前も物好きだよな。あんな腹違いの女のところに行くなんてよ。」
入っていきなり兄さんはまくし立てた。これだからバロン兄さんは嫌いなんだ。
「その言い方は姉さんに対して失礼だと思いますよ。」
「口答えする気か?まああんな奴のところに毎日かよっていたら毒されもするか。あーあくたばるなら周りに迷惑ないでくたばってほしいよな。」
「黙れ。」
「あぁ?」
「姉さんをそんな風に言うな!」
俺は姉さんの症状を知っている兄貴がこんなことを言うことが許せず、殴りかかったが返り討ちにされ地下の牢屋に閉じ込められた。
次の日の夜、地面を揺らすほどの爆発音がした。




