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01話 終わり、始まる日

この世のものはすべて終わりが来るようにできている。

例外はない...




01話 終わり、始まる日



「もう夕方だよ!早く起きて!」


ハルの声で目を覚ます。

両親が亡くなってから5年、俺は妹と2人で暮らしている。

両親はこの国を守る王国騎士だったそうだが、そのころのことはあまり覚えていない。


「今日は買い物に行く約束でしょ。急がないと。」

「分かってるよ。」


市場は今日もにぎやかで王国中の品が集まっている。


「お兄ちゃん、あれが欲しい。」

ハルがペンダントを指さして言う。


「仕方ないな。今日は特別だぞ。」

「やったー!ありがとう。」



「よぉ、ソラ。兄妹そろって買い物かい? いい品が入ったよ。見ていくかい?」

「いやいいよ、それよりもそのペンダントが欲しい。」

「これかい? 100日だよ。」

「わかった。ウォッチ!」


俺の後ろにいつもどおり時計が現れる。

これの名前はウォッチ。

人によって形は違うが、これはその人の寿命を表している。

この針が0になったとき、その人間は死んでしまう。

みんな寿命を稼ぐために働き、寿命を使い生活している。


「まいど。ほら商品だ。」

「ありがとう。」

「最近、このあたりで魔物どもが暴れまわってる。お前さんたちは子供2人で暮らしてるんだから気をつけてな。」

「この国には王国騎士がいるから大丈夫だよ。」

「それもそうだな。」


そう、この国には父さんたちがいた、国民の誇り王国騎士がいる。

寿命をエネルギーに変換し、戦う魔剣士たちが。

俺にもその才能はあるのだろうけど、今の俺にはその能力はない。

早く能力を使えるようになってハルを守っていきたい。


「ほら、ハル。ペンダントだよ。」

「やったー!ありがとうお兄ちゃん。似合う?」

「似合ってるよ。」

「やったー!今度はあっち行こう!」

「あんまりはしゃぎすぎるなよ。」


ハルを追いかけようと走り出したその時、地面を揺らすほどの爆発音がした。


「魔族が出たぞ。」


―――こんな街の中に魔族?


街は一瞬で混乱状態に陥り、人が一目散に街の外目指して走っていく。


―――ハルは?


混乱のせいでそこに気が付くのに随分と遅れてしまった。


「ハル!」


叫んでも返事はない。

俺は人の流れに逆らい、ハルを探すために進んだ。


「ハル! ハル!」


何度叫んでも返事はなかった。

街が燃え、爆発が続くこの場所でハルに危険が及ぶ前にハルを見つけたかった。

街を走り回り、ハルを見つけられないことに焦りを感じて始めていた時、近くで爆発が起きた。

爆風に飛ばされ、朦朧とする意識の中、爆発の音の方に目を向けると、そこには見慣れた人影が横たわっていた。


―――ハル?


近寄り、抱きかかえると手にペンダントを握りしめたまま、胸の中心を貫かれていた。


「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」


少し冷たくなったハルを抱きかかえたまま、俺は叫ぶことしかできなかった。


「君、無事か!」


傷だらけの王国騎士が俺に近づき、言った。


「君はその子の家族か?」


俺は返事が出来ず、こくりとうなずいた。


「そうか…ついてきなさい。君たちを安全な場所まで連れて行こう。」




「今回魔族の出現を予期できず、街に多大な迷惑をかけてしまった。そして君たちにも…

全て私の力不足によるものだ。本当に済まない。」

「あなたのせいじゃないですよ。すべては魔族のせいなんですから。」

「そうか… 君はこれからどうするつもりだ?」

「そうですね…」


俺は唯一の家族である妹まで失ってしまった。

俺はこれからどうすればいいのだろう・・・


「王国騎士になれば、妹の仇を取れますか?」

「・・・もし君が望むなら・・・私たちが君に戦い方を教えよう。そして…」

「魔族を倒します。」


こうして俺はハルの仇を取るため、王国騎士をめざすことになった。


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