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異世界は猫(?)と共に(仮)  作者: 藤間ココロ
第二章 勇者
14/40

12話 決意と魔王

 2日後。

 王様の前。


「待たせてしまったな。先日の功によりナオトに褒美を渡す。」

 王様の言葉の後に偉そうな人間のオスが褒美の目録を読み上げる。主にお金。


「ありがとうございます。」

「さて、この後はどうするつもりだ?」

「それについて、お話ししたいことがあります。」

 2日間悩みに悩んだニャオトが王様に話す。


「あの後この城の中で色々な人の話をしました。皆さんこの国に大きな誇りをもっていました。600年前に魔王から守ったこの国を守り続けるのだという誇り。以前の僕は何も持っていませんでした。自分の存在そのものを恨んだこともあります。でも今の僕には出来ることがあるのではないかと、そう考えるようになりました。」


 何か言いたげな王様だったけどニャオトを見つめたまま次の言葉を促す。


「この国の人たちと同じ気持ちではないかもしれませんが、少なくとも出会った人たちが大変な時に逃げることは今の僕には出来ません。ここに僕がいる理由。陛下、僕も一緒に戦わせてください。」


「それは、勇者として、でいいのか?」


「・・・はい。」


「わかった。あれをここに。」


 王様の元に小さな箱が届けられる。


「これは、先代の勇者の遺品と言われている。それを勇者ナオト、そなたに与える。前へ。」

 ニャオトが前に進むと、王様は箱の中身を取り出す。


 ネックレス、かにゃ?金の鎖で出来たネックレスの先に金のメダルのようなものが付いている。


 取り出したネックレスをニャオトにかける。

 と、突然ニャオトの体が光り出す。

 周囲が慌てると、

「待て!」王様が周りの動きをとどめる。


 ニャオトの光の一部が伸びて、あたしの体まで包み込んで光り出す。

 にゃんだこれは。


 しばらく光ったあとゆっくりと光が収まっていく。なんか体の中に入ってきてるみたい。ほかほかする。


「これぞ、ナオトが勇者だという証だ!」

「お~~~~~~!!」


 ―鑑定シマスー

 アイテム:勇者のメダル 勇者のメダルは勇者の証。勇者の力を目覚めさせる。


 にゃるほど、本当に勇者の証だ。

 ん?あたしも光ったよね?どういうことかにゃ?


 ―ワカリマセンー


 ん?賢者のわかりません初めてキター!!


「勇者ナオトよ、そなたの力、ありがたく受け取る。今後の動きに関して再度検討の時間を作ることにする。皆もよろしく頼む。」



 自分たちの部屋に戻る。

「これで良かったかな?」

「ニャオトが自分で決めたからそれでいいんじゃない?あたしは特にやりたいこともないし」

「そっかー。ありがと」

「まあ、魔王とか楽勝でしょ。あたしとニャオトがいれば」

「そうだといいんだけどね・・・」


 ―鑑定シマスー

 名前:ナオト 種族:人間 年齢:16歳 性別:男 ジョブ:「剣士」「勇者」

 レベル35

 所持スキル:「幸運」MAX「斬攻撃」レベル20 「物理強化」レベル12 「集中」レベル15 「聖光魔法」レベル10

 所持スペシャルスキル:「剣帝」レベル7

 所持エクストラスキル:「勇者」レベル20


 名前:マロン 種族:猫? 年齢:3歳 性別:女 ジョブ:「獣」「魔法使い」

 レベル35

 所持スキル:「MP自動回復」レベル12「火魔法」レベル21「水魔法」レベル12「土魔法」レベル15「風魔法」レベル16「雷魔法」レベル6「闇魔法」レベル12「回復魔法」レベル10「獣攻撃」レベル1「空間収納」レベル10「浄化」レベル20「付与魔法」レベル20

 所持スペシャルスキル:「賢者」レベル8


「ほら」

「いや、魔王はたぶんもっと強いでしょ。って、エクストラスキル勇者?!聖光魔法ってなんだ?なるほど、勇者の証で覚醒したって感じかな。たぶん魔王戦特化みたいなスキルだよねたぶん。剣帝が上書きされないってことは剣の扱いに関するというよりは魔法系に強くなるのか?それとも・・・ぶつぶつぶつ・・・・」


「は、始まった・・・」

 とりあえず齧っとくか。ガブガブ。


「・・・痛いよ。でもマロンの付与魔法は・・・ぶつぶつぶつ」


 効いてないし・・・。





 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 そこは玉座の間。ただし、王国の玉座とは違い、暗く、よどんだ空気が漂う。

 玉座に座るのは、黒い装束に身を包んだ大きな存在、魔王その人だ。


「ほう・・・」

「どうなされました、魔王様?」

 普段と違う魔王の様子に近習が聞く。


「勇者が、現れた。」

「ではやはりゾラが倒されたのは勇者の力ですか?」

「であろうの。ふん、これで伝承の通りか。」

「は!」


「で、これからどうするのだ?」

「そ、それは魔王様の思うがままに。」


「今すぐ出ていってはつまらんな。まだ小僧だ。もうしばらくお前らに任せる。」

「は!それでは先日の計画通りに。」

「最初に当たるのは、あいつか?さてどのように対処するか、今回の勇者の力を見せてもらおう。」


 魔王、その言葉は楽しんでいるようでもあり。何を見ているのか。



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