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屍から始まる物語

作者: 灰色の猫


 今日、玄関の前に鴉の死骸があった。


 一目見ただけで魂のない物だと分かるほどの存在感。




 死因は?病気か怪我なのか?子供か親なのか?なぜここで息絶えたのか?



 そういえば昨日の早朝から鴉達は騒がしかった。まだ微かに日光の恩恵がある夜と夕方の境でもざわついていた。


 昨日、外出した際に頭を2度ほど狙われた。敵意を向ければさらに抵抗されるだけ。心の中で両手を上げ害のない事を伝えた。



 こんな前兆はあった。



 田植えが始まったからかもしれない。多くの家で畑に農作物を植え始めたからかもしれない。



 今朝の死体の鴉はもしかしたら昨日、俺に攻撃をしてきたのと同個体かもしれない。



 もしかしたら、あの鴉は食料を狙ってきたのではなく何を俺に伝えようとしたのかもしれない。



 妄想ばかりが先行しているが、否定できる材料も、まだ無い。



 でもこれだけは確かだ。


 鴉の死骸は異常に軽かった。

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― 新着の感想 ―
[良い点] ・独特の雰囲気 [一言] こんにちは、上野文です。 御作を読みました。 鳩の死から漂う気配を陰影も濃く描かれていて、心惹かれました。 面白かったです。
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