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第一章 第一話 School for The Strong

第一章「六波羅学園と五大人格」編です。

ー大統領事務室ー


その夜は変な夢を見た。


「…逃げて…ここがまた…ー学園……なかった…」


あれは私か?よく聞こえないが…学園?必死に逃げているようだが…こんなこと過去にあったか?


「…帝王様…帝王様…」


「…大統領ー大統領!起きてください!」


…夢か。ファルトに起こされた。一体何だったんだ?


「なに寝てるんです?六波羅学園まで飛ばしますよ!」


しまった、今日は学園の視察だった…もう8時だと?私としたことがあ!


「…てか、空間転移で一瞬でつけるんじゃないか?」


「何言ってるんです?そんなことしたら学生が危ないじゃないですか!」


あ、そうだった。

上位概念を扱えない人の前に転移したら衝撃で吹き飛ばしちゃうんだった。

普段、幹部としかつるまないからなあ…


「途中まで転移するのは?」


「周囲は住宅街です。確実に転移できる軍基地はありません。

 去年も行きましたよね?」


「じゃあ安全に転移できる方法をいまから…」


「いいから早く行きますよ!」


「あ、朝ご飯があー」


美味しそうな朝ご飯を横目で見送ることになってしまった…


ー帝国某所ー


「準備は終わったか、クリーブ」


「ええ、ザイター様。万全であります。

 記念すべき帝国暦一万年を盛大に祝ってやりましょう」


「そうだな、あの方がいる限り、奴らはこの呪縛から逃れられない…

 かわいそうなほどに愚かな者たちだ、クックック…

 一万年前のことなど、記録にすら残ってやいまい…」


そう言って彼らは席につき、学園を「観察」するのであった。


ー六波羅学園ー


「…今年も大統領閣下がこの学園を視察に来ております。それではどうぞ」


(あれ、間に合うって聞いてたんだけど…出てこない…)


「学生たちよ、日々の鍛錬に励んでいるようで何よりだ。

 今日はその勇敢な姿を目にするため今年も来た次第である。」


(いやそっちから出てくるのお?)


いやあ危ない危ない、着地点に学生がいなくて助かった…

(結局上位概念使っちゃった人)

まあファルトには適当にごまかしておこう。


その後、無事に挨拶を終えた私は、お腹が空いて仕方がないので、

空き時間に少し離れた商店街にある高級店で絶品朝ご飯を取ることにした。


「こ、これ高すぎません?どう考えても朝ご飯の値段じゃないと思いますが…」


「まあまあ、細かいことはいいの。」


ー教室にてー


「やけに気合入ってるわね、凛士(リンジ)。」


「当たり前だろ、実習で大統領に見てもらえるんだからな。

 ここで活躍したら幹部選抜試験の足しになるかもしれん。」


「さて、どうでしょうね。

 あなたほど強い人に出番が回ってくるかわからないけどね。」


「そんな事言うなよ、夜桜(ヨザクラ)。やる気失せちゃうじゃないか。」


彼女は夜桜 怜悧(ヨザクラ レイリ)

この学園で上から3番目の区分、(スケ)である。


そして俺は橘 凛士(タチバナ リンジ)

この学園で一番上の大将である。


…大将ってなんだよ。

みんなかっこいい区分なのに、俺だけガキ大将みたいで恥ずかしいじゃん。

もっといい名前あっただろ。まあいいや。


この学園では上から

大将、(カミ)(スケ)(ジョウ)(サカン)

という区分があり、それぞれ1名、3名、6名、50名、200名いる。


そのうち大将、督、佐が幹部候補生として、

卒業時に幹部選抜試験を受けることができる。


といっても、ここ50年位は幹部が入れ替わってないらしい。

きっと幹部は異次元に強いのだろう。

そんな幹部をまとめてる大統領って…ああこわ。


俺は100年来の逸材とか言われてるらしいけど、正直自分ではその強さを理解できていない。

まあ事実、実習で俺の番回ってきても一瞬で終わっちゃうしなあ…

でも、今日は一味違う。

大統領が来るからと、俺のレベルに合った(?)特別な実習を用意してるらしい。

だから気合満タンなのだ。…一瞬で終わったらどうしよう。


そうして、待ちに待った実習が始まった。


ー一方その頃、大統領一行ー


ああ、朝ご飯美味しかったあー

また行ってみたいなあ。お腹いっぱいになったら眠くなってきちゃった。

そうして浅い眠りについた私は、また朝と同じ夢を見た。


「…逃げて…ージ…帝国があ…」


「…大統領ー大統領!寝てる場合ですか!実習始まっちゃいましたよ!」


…はい?


「…ここは?」


「観客席です!起きないから無理やり連れてきました!全く、だらしないですよ!」


…またやってしまった。今日はやけに眠いなあ。ちゃんと寝たはずなのだが…


「それにしても、思っていたよりスパルタなんですねえ」


いやいや、学生の実習なんだし、そんな…

しかし、実習の様子を覗いてみると、とんでもない光景が目に入ってきた。

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