表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
六等星の憂うつ  作者: そで


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

12/22

第12話 道すがら

 警察を出たときにはもう21時を過ぎていたので、舎六と和十は捜査を翌日にすることにして一度帰途についた。


 次の日、若い刑事に「翻訳」してもらったメモを見ながら、ふたりはまず佐賀野の恋人の自宅へと向かった。


「和十くんはこの事件どう思う?」


「え」


舎六に突然聞かれて和十は驚きながら


「そう…ですねえ。強盗の仕業ということはないんでしょうか? 先生は最初からその線では捜査してなかったみたいですけども」


「ああ、なるほど」


舎六はうなずくと


「強盗というのはないと思うよ。まず、部屋が荒らされていなかった。物取りなら部屋を物色するだろうからね」


「あ、そうか」


「もうひとつ気になったのが、和十くんが見たという靴の存在だ。靴を脱いで上がる強盗もいなかろう」


「確かにそうですね。ていうか先生、僕の言うこと信じてくれてたんですね」


瞳をキラキラさせながら和十は舎六を見た。


「和十くんは嘘をつくような人じゃないからね」


「先生…」


和十は感動しながら目を潤ませた。


(おじさん、凄いね!)


瞳を輝かせながら舎六を見る少年の姿が和十に重なった。


 そう。きみは、違えない…。


「何か言いました?」


「いいや、何も」


にこりと笑って舎六は答えたのだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ