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六等星の憂うつ  作者: そで


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第10話 考察


 西宮は視線を舎六に向けて


「先生はなぜ長田とガイシャの関係が悪いとわかりました?」


「長田さんにお会いした時に、とてもスッキリしたように明るく話されていたのでね」


「なるほど。それで、先生はどう考えられますかな?この事件」


舎六は少し黙考すると


「まず…長田さんは夫婦仲があまり良くないようだ」


「!? なぜです?」


西宮は驚いて聞き返した。


「長田さんの指、ご覧になりましたか?」


「指? 怪我などは無かったように思いますが…」


舎六は頷いて


「ええ。怪我ではなく左手の薬指に指輪の痕がありました」


「そりゃあるでしょう、結婚してるんだから」


「問題は指輪ではなく指輪の痕だというところです。夫婦の仲が良いのなら指輪はしていると思いますよ」


「着けない主義なのでは?」


「それなら痕すらないでしょう。長年していたから痕がある。けれど最近は長田さんの奥さんへの気持ちは冷めてしまっているので外したというところでしょうね」


「むむ、なるほど、しかし…」


唸りながら西宮は腕を組んだ


「そうすると、アリバイは逆に確かということになりますな。仲が悪い相手のことをかばう必要はありませんからな」


「さてね…それはまだ私にもわかりません」


舎六は軽く受け流して答えを避けた。


「それと、凶器はやはり鈍器のようなものですね?」


「そうです。どうしてわかりました?」


「トロフィーを凶器に見せかけるなら、傷痕が似たようにならないとすぐにバレてしまいますからね」


「むむ、なるほど」


西宮は素直に感心したようだった。


「そうなのですよ、凶器は実は灰皿でしてな。リビングのテーブルにあったものです。血痕と指紋が拭き取ってありましたが反応が出たんですよ」


「犯人はなんで凶器をトロフィーに見せかけたんでしょうね?」


 和十が疑問を口にすると西宮は


「まったくです。灰皿が特別なものという訳でもなさそうですし、わからんですな」

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