表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
腐ったお姉ちゃん、【ヤンデレBLゲームの世界】で本気を出すことにした!  作者: 月白ヤトヒコ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

35/159

「前世のバリキャリ銀行員時代とオタク智識諸々ですっ☆」とは言えないものねー?


「できるのか?」

「一応ですが、牧場には既に羊がいるので換毛期には羊毛が収穫できます。更に、綿花栽培に着手すれば、数年以内には綿が作れるようになると思います。農場や牧場の休耕期や放牧の移動サイクルに紅花を加えれば、染料が。そして、あわよくば植物油も採れるようになるでしょう」

「油だとっ!? それは本当かっ?」


 おお、この反応だと、やっぱり油は貴重なのねー。料理で揚げ物があんまり出て来ないから、そうかもなぁ? とはうっすら思ってたけど。


 ま、夜の灯りは蝋燭やランプだし。海の近くだと、灯り取りに魚の油を使うらしいわね。内陸部だと、獣脂から作られる蠟燭が多いと聞いたことがある。動物系油脂の蝋燭やランプは生臭かったり、獣臭いらしい。お城だと見たことないから匂いはわからないけど。


 裕福な家の私室で使用されるような蜜蝋はほんのり甘くていい匂いがするけど、普通にお高い。それより少し劣る植物油も匂いが少ないけど、生産の関係でおそらくこちらも高価なのだろう。蜜蝋を使用するのは、女性が多いイメージかな? 甘い匂いが苦手な人や男性は、塩析して臭みを抜いた蠟燭や植物油を使用することが多い。


 蝋燭が作れるような、ワックスの採れる植物があった筈。ああでも・・・いっそのこと、お米を探した方が早いかしら? 米糠(こめぬか)からワックスが採れるし、米油も採れる。藁は飼料にしても肥料にしても善し。大豆があれば、納豆が作れちゃうわね? あと、普通にごはんとしても食べられる。探して出て来たのが日本人お馴染みのジャポニカ米じゃなくてインディカ米だとしても、糠は採れるし。もちもちごはんじゃなくても、パエリヤ的なごはんで美味しく食べられる。


 いずれは、炭作りも提唱した方がいいかもしれない。燃料の薪も、どっかの領地から買ってそうだし。最初は作るのに、場所と手間と多少のコストは掛かるけど。木炭の方が薪よりも長時間燃えて、高温を維持できる。長期間放置しても、製造過程で燻煙されてるから虫が湧かないし、水の濾過にも使えて衛生的。石炭や、ただの薪を燃やすより断然、自然環境や人体にも優しい。他にも色々使えて、いいこと尽くめだ。


 まずは、炭に適した木が群生している森林か山を探しましょう。登山や森林探検、バードウォッチングなどが好きな人が近くにいたりしないかしら?


「ええ。上手く行けば、となりますけどね? 綿花や紅花栽培、新しく着手する産業については、専門家を招聘(しょうへい)した方が宜しいかと」

「わかった」

「なんでしたら、空いた土地や農場の隙間にハーブを栽培するのもいいかもしれませんね」


 農作物によって相性の良いハーブがあって、一緒に植えると味が良くなったり、虫が付き難くなったりという利点がある、共生栽培というのができた筈。


「ハーブは生で使用しても乾燥させてもいいし。お茶にしたり、精油を作ってもいい。精油を作る過程のハーブウォーターも売れますし。香水や化粧品を作ってもいい。最悪、売り物にならなくても、虫除けに使ったり、家畜の餌にもできますから」


 まぁ、ハーブや花で精油を作って売ろうと思うと、数百キロ単位の量が必要になるけど。でもでも、化粧品で荒稼ぎできそうな予感♡


「おー、さっすがネロ。次々とよく出て来るもんだぜ」

「まあね! どうせ、失敗しても子供のお遊びで済ませられます。ちなみに、失敗したら全部わたしの我儘ということにして、ライカ兄上に傷は付けさせません。なので、どんどん試しちゃいましょう♪」


 なにせお姉ちゃん、前世はバリキャリな銀行ウーマンだもの! 起業や融資の相談説明なんて日常茶飯事。いろんな職種の人の話を聞く機会があったんだから! アイディアを話すだけ話して、起業しない人も結構いたし。お仕事始めたら、やり方次第で上手く行きそうだったのになぁ。勿体無い。


 にゅふふ、智識とお金とコネと人手(マンパワー)があって、時間を掛ければ、大抵のことができちゃうのよっ!! ま、それも、不運や自然災害に見舞われたりしなければ、ではあるけど。


 国家という後ろ盾を手に入れた今、色々好き放題できるチャンスだぜ☆な~んてね?


「……お前は、どこでそんな知識を仕入れて来るんだ?」


 驚いたように、そして若干苦い顔であたしを見下ろすアストレイヤ様。


「図書室です!」


 と、言っておく。さすがに、「前世のバリキャリ銀行員時代とオタク智識諸々ですっ☆」とは言えないものねー? 多分、こういう感じの内容の本は探せば図書室にある筈だし。無いなら無いで、「いろんな本を読んで思い付きました☆」で済ませればいい。


「……ネロは、どれだけ本を読んだの?」


 読んでくださり、ありがとうございました。


 蒼「さっすがねーちゃん、物知りー」(*'ω'ノノ゛


 茜「ふふん! もっと誉めてもいいのよ♪」(`・ω´・+o)✧

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ