第5話
語彙力と文才の無さに泣ける。
体育館へ戻るとスポーツタイマーが置いてある机の下で海南高校のマネージャーがグッタリと倒れていた。
「悪ぃ、なんか落ちるみたいになった時に気持ち悪くなって……マジ最悪だわ〰️」
サラサラヘアーの髪、小さい顔、大きくて二重の目、ほんのり染まっ頬、華奢な体。
しかし外見とは裏腹に男の子のような口調をしている
(めっちゃ可愛い!!そしてギャップ萌え!)
「いや、俺らこそ気づかなくて悪かった。今水持ってくるから待ってろ」
「大丈夫っすか? 月野先輩 」
瀬尾キャプテンが給水器から麦茶を注ぎながら、そばにいた1年の柏木桜太に、他に残っている部員が居ないかの確認を指示する。
他の学校もキャプテンを中心に集まり、部員と体調の確認をしていた。
顔が青い人、現実を受け入れられず不安そうな顔をする人、そして謎のハイテンションの人、動じずにいつも通りの人と様々だ。
15分ほどして海南の瀬尾キャプテンが各校のキャプテンに集まって欲しいと呼びにきた。
「これから俺たちどうなっちゃうんだろうね」
風間が言うと3年で副キャプテンの平松晃牙が、うーんと言いながら
「とりあえず情報を得る事じゃないか? ココがどこで、外部に連絡がとれるか、出来なければ衣食住を考えなきゃいけないしこの辺の探索もしたいしな」
「そろそろお昼の時間だけどご飯どうするのかなぁ……」
浅見はお腹に手を当てながら。はぁ〜っとため息をつく。
「腹減ったなぁ……」