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2

洋館の一室で、彼女は人形を作っていた。


部屋いっぱいに置かれた人形達に、微笑みかける。


―が、ふと呼ばれた気がした。


人形を作る手を止め、窓を開け、外の空気をいっぱいに吸い込んだ。


「はあ…。良い風」


心地良さそうに風を感じる彼女の顔。


しかしその顔に、突如ピシっとひびが入る。


「…っ!」


慌てて手で頬に触れると、陶器にひびが入ったような傷ができていた。


しかし血は流れず、ただ割れているだけだった。


「拒絶反応…まだ一年も経っていないのに、早いわね」


彼女は苦笑し、窓を閉めた。



【終わり】


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