プロローグ3
メモ3
「全入部制だよ?」その言葉に本日何度目かの思考停止に陥っていると
「文芸部は週1回、月曜のみの活動。しかも強制参加ではないから帰宅部と似たようなのだけど。どうかな?」
彼女は「ちなみに、、、」と言葉を付け加えて
「現在の部員は3年生が3人。みんなほぼ幽霊部員。2年生は私1人。
今年誰か入ってくれないと来年存続が怪しいんだよね」
と、説明をしてくれた。
それにより一層断りにくい雰囲気になってしまった。
「まぁ、そういうことなら分かりました。よろしくお願いします」
そう答えて先輩に頭を下げた。
「よかったーー!!こちらこそよろしくね後輩くん!」
先輩の満開の笑顔に少しドキッとしてしまった。
その後入部届けを彼女に渡して正式に文芸部員となった。
「改めまして、後輩くん。私、2年の及川 円です。よろしく!」
「こちらこそ、高橋 一と言います。これからよろしくおねがいします」
「それじゃあ今、携帯持ってる?部活の連絡のために連絡先交換しよ?」
及川先輩に自分のアドレスと電話番号を伝えるとすぐにケータイが震えて先輩の連絡先が届いてきた。
「これで、おはようからおやすみまでお話ができるね」
いたずらっぽい顔をして及川先輩は笑っていた。