プロローグ2
初対面の彼女は「あの話は嘘なの、ごめんなさいね」と言い放った。
「え、、、?」
入学して楽しい高校生活を送ろうと思っていた矢先に初めて会った恐らく先輩にいきなり騙された、、、
なにこれ、、、入学早々いじめ、、、?
しかも同級生でなく初めて会った先輩に、、、
もしかして今から怖い人が来てカツアゲなんてされるんじゃ、、、
あ、でも美人の先輩から胸ぐら掴まれてされてしまうんじゃないか、、
土下座をしたら許してもらえないだろうか
土下座して顔をあげたら不意に短いスカートの中身がチラッと見えてしまうんじゃないだろうか
などなどわけのわからない想像が頭の中で一気にオーバーフローする。
途中ハッとなって周りを見渡して見ると出口は先輩が閉じたドア一箇所。
そしてここに来る際に確か階段を上がってきたので窓から逃げても俺は空を飛ぶことはできない、、、
詰んだ、、、入学2日で高校生活詰んだよ、、何このクソゲー、、、
「あ、あのー、ごめん大丈夫かな?まさかそんなに驚かれるとわ思わなかったよ。
しかし君一瞬でいろんな表情してたけど何を考えてたの?」とクスクスと笑った。
その笑顔を見たら恐さなんてあっという間に飛んでいってしまった。
「で、本題なんだけど、荷物のことは嘘なんだ、ゴメンね。
でもお願いがあるのは本当なんだ、聞いてれないかな?」
そんな問いかけにまた俺は「あ、はぁ」と情けない返事をしてしまった。
「部活はまだ決めてなかったよね?私と一緒の文芸部に入部しない?」
どうやらここは文芸部の部室のようだった、、、
「いや、自分のは高校じゃ部活入る予定はないんですけど」
「えッ!?ウチの学校全入部制なんだけど、、、今日の説明会聞いてなかった、、?」
確かに入部する気がなかったから完全にボーッとしてた。テスト終わったから気が抜けていたのか。