男は俺だけ!?
ヒーローというのは皆が考えてるものでもあるが、このヒーローは少し違ったりもする。
まず選ばれた者にしかなれない。
選ばれた者にも拒否権はあるが、基本的にヒーローになれば国から資金も入るので正直ならない選択種は「少しでも命の危険があるのなら...」とか本当に選ばれた者なのか?と思うようなヘタレだけだろう。
ちなみに出動の指令が入るまでは何をしていてもいい。
迷惑がかからない程度ならだが...。
そして敵だが、やる事は結構悪っぽいのだが、何故か土日祝日に定休日を取っている。
「どうせ罠だ」と思っていたのだが、本当に土日祝日に出動の指令が入ったことは無かった。
定休日のある死ぬ可能性のある人類の敵組織ってなんなのだろうか。
そして、俺達ヒーロー。
何故か女子が多い。
最終的に男女比率が1:4になってしまっていた...
俺の名前は赤松龍樹。
名前の通り、ヒーローカラーはレッド。
現在大学四年生。23歳だ。
ヒーローになったのは大学二年生の時からだった。
俺以外にも勿論ヒーローはいる。
現に今俺の向かいの席で頭を悩ませているヒーローがいる。
名前は知らないが、ヒーローカラーはピンク。
年齢不詳で、絶対変身を解こうとしない謎のヒーロー。
問題集を見ているので、高校生か大学生くらいじゃないだろうか。
「そこはこうするんです。」
「あぁ、なるほど...ありがとうございますブラックさん...賢いんですね...」
黒木麻美。
名前の通り、ヒーローカラーはブラック。
高校三年生で、18歳。
最近ヒーローになった。
ピンクとは違い、俺と一緒で変身は解いている。
優等生らしく、賢く、清楚なのだが、戦いっぷりは意外とワイルド。
自覚しているのでたまに弄ってあげる。
弄ると「やめてください...」と言って顔を真っ赤にしているので本当に可愛い。
「...今日は...平和だな...」
ブルー先輩。
俺より一歳年上で、ヒーロー内で一番年長と思われる。
ピンクと一緒で変身は解かないが男だろう。
女が多いので男な先輩がいてくれるのは正直気が楽なのでいい。
「平和な事は、いいことっすよ?」
「...いや、まぁそうなのだがな...その...なんというか...暇だなと。」
「あ〜...なんか息抜きでもしますか?」
「...そういうことしてる内に指令が来るのってよくあるパターンですよね。」
「ありますね。」
ブラックとピンクがやりにくいことを続けて言ってくる。
「...トランプならあるが...」
まぁ、何かを用意してることを伝えれば大人しい二人なら多分何も言わな...
『緊急指令!緊急指令!アクトー団が南の港を襲っているようだ!ヒーロー達は直ちに出動したまえ!』
「...フラグを立てたのは誰だよ...」
「ブラックさんでは...」
あぁ、息抜きが...交流を深めるチャンスだったのに...!
「よく来たなヒーロー達よ!」
「港を襲うのはそこまでだ!」
俺は半分イライラしながらアクトー団をボッコボコにした。
敵がかわいそうと思うくらい。
でも敵だし大丈夫だろ。
「お、覚えてろー!!!」
「...よくよく考えたら私じゃなくて平和だとかいう発言がまずフラグだったのではないでしょうか...」
「うっ...ごめん...」
「いや気にしてないっすよ。大丈夫っす。はい。」
「今日の所は解散で...いいよな?」
「あ、はい...」
「さ、さよなら...」
「お疲れ様っした...」
...別に仲が悪いわけじゃない。
むしろ仲はいいほうだ。
...多分。