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『零れ落ちる涙を数えて』
一人暗闇
涙を零して何回目?
暗い空も
輝く星を零して眠っている
『疲れたね。』誰かが言った
「疲れたよ。」自分に言い聞かせた
ゆったり泳ぐ鯉のヒレが
ゆるり。水面の月を揺らした
見上げた空に
風はザァッと舞い上がり
私の頬を撫ぜた
ー貴方は何処に居ますか?ー
問うた応えは返って来やしない
生温い風の流れに
くるくる舞い散る桜吹雪
まるで、
同じ映像を繰り返し見るように
貴方を思い出していた
温かな涙を流して
空の腕を抱く
頭を風が撫でたーー。