表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

滴りの迷都と、忘却の羅針盤

作者:NOVENG MUSiQ
“学び”と“忘却”が渦巻く水の都。目覚めたとき、朝倉深知は教室と似て非なる異界にいた。床一面に張られた水、波紋のように揺れる天井、消えては現れる文字、そして机の上の水晶玉。
 ここは「滴りの都」。現実と非現実の“境界”に漂う学びと問いの街。深知は導き手ソフィアから「何かを忘れることで何かを学ぶ」この都の法則を聞くが、自分が何を捨てに来たのかも思い出せないまま、謎めいた日々が始まる。
 再会した親友・千智や、回収者と呼ばれる謎の存在、「記憶の泉」など、都の“問い”と“答え”の迷宮に足を踏み入れていく中で、深知は自分の中の“渇き”と“怖さ”を直視し、学びと恋、喪失と再生の間を彷徨うことになる。
 問いは羅針盤。泉に触れ、記憶と対峙し、やがて深知は「思い出す痛み」と「問い続けること」の意味を知る。全てを忘れて安らぐか、痛みも涙も引き受けて進むのか――その選択の果てに彼女が見た“愛の答え”とは。


登場人物紹介

朝倉 深知(あさくら みち)
 本作の主人公。現実世界の高校生。
 理知的で好奇心が強く、「教科書の外側にある問い」を探し続けてきた少女。
 水の都に迷い込み、“学び”と“忘却”、そして“恋”と“自分らしさ”の間で揺れる。
 繊細な感性と冷静さを併せ持つが、「自分が何を手放したいのか」「本質とは何か」を見つけられずにいる。

Sophia(ソフィア)
 水の都“滴りの都”の案内人。
 深知の問いかけに静かに寄り添い、導き手として現れる。
 琥珀色の瞳と亜麻色のブラウス、静謐な存在感を持ち、問いの意味・学びの重さ・愛や忘却について独自の哲学で深知に語りかける。
 彼女自身が「問い」の化身であり、都の根幹に関わる存在。

千智・McPherson(ちさと マクファーソン)
 深知の親友であり、現実のクラスメイト。
 現実でも大切な存在だが、水の都では“手放していない何か”や“これから掬い上げるもの”の象徴として登場する。
 寡黙だが優しく、深知の迷いに寄り添いながらも、自らもまた“問い”の一部として深知の前に現れる。

回収者(プルウィウス)
 水の都を巡回する謎の存在。
「答えの匂い」に惹かれ、問いを捨てた者や忘却を拒む者を静かに見つめる。
 人とも影ともつかぬ姿で現れ、都に住むものたちの「支払い」を見届けていく。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ