6話 魂と契約
2月2日午後10時
辺りは真っ暗、田舎のため街灯がなく、人もまったく歩いていない
たった1つ、ポツンとある街灯にコバエが集まる。
その光に照らされてかなたとかなめは倒れていた。
「ここは……かなた、様……」
「かなめ、起きたのか……無事、良かった……」
「死んじゃ、嫌です……」
「こんなんで死ぬわけないだろ……はぁ、はぁ……あと、様ってなんだよ……」
撃たれた右腕を押さえながら少しだけニコッとすると、かなたはそのまま目を閉じた。
倒れたかなたのに近づき、右手を握るとかなめも目を閉じた。
目が覚めると朝になったいた。
「俺の家……?いや違う、ここどこだ……」
「お!やっと起きたか!」
聞いたことのある声がした。
「あんたは!昨日助けてくれたお兄さん!」
目の前には昨日助けてくれたお兄さんがいた。
「かなめ!かなめは大丈夫なのか!?」
「ははっ!まさかそんなすぐにかなめの心配するなんて、やっぱりいい性格してるよ、かなた!」
かなたは驚いた表情で聞き返す。
「あんた何でおれの名前知ってるんだ!?」
「おっと、自己紹介をしてなかったね!俺の名前はセカイ、かなめの親と昔から仲が良くてね、近所のおじさんって感じかな!」
「かなめと知り合いなのか」
「かなめは隣の部屋でまだ寝てるよ」
「そっか、無事ならいいんだ」
少し沈黙が続くとセカイが話を振った。
「なあ、かなた頼みがあるんだけど良かったら聞いてくれないか?」
「頼み?」
セカイは少し真剣な表情で話し始めた。
「前会った髭のおっさんから少し聞いてるかも知れないんだが」
(校長先生って人のことか)
「俺たちはもともとこの地球の人たちじゃないのは聞いてるだろ?」
「ん?ああ、ちょっと聞いてるよ」
「まあ、いろんな理由があるんだがかなめも狙われてるし……実は俺の狙われているんだ」
そういうとセカイは急にヘラヘラしはじめ、ペラペラといろんなことを話し始めた。
1時間くらいたっただろうか、セカイの話が長すぎてかなたは少し眠くなっていた。
「でだな~、一番大事なのはここなんだけど、良かったらかなたも一緒に戦わないか?」
今まで話していたどうでもいい話やら自慢話のあとにまさかの一言で一瞬空気が凍った。
「……は?」
ポカーンとした表情のまま、かなたは止まった。
「いやーなんというか、お願い!頼む!」
セカイはかなりのアホなのかもしれない、そう思った。
(この人、まだ小学生の俺を戦いに勧誘してるのか、俺が小学生って分かってるのかな……)
かなたは試しに聞いてみた。
「いや、でも俺戦うほどの力ないし、邪魔になるだけでしょ」
セカイはそう言われると分かったいたようにあるものを紹介してきた。
「ふっふっふっ!そのことならダイジョーブ!この水竜の魂と契約すれば全部解決だ!」
セカイは少し大きなキューブを取り出すと、中から水色にキラキラと光る物体を取り出した。
そして、その謎の物体はまさかのしゃべり始めた。
「おい!セカイ!この俺を殺す気か!!出番はまだかとワクワクして待っていたのにいつになっても出さない!やはりお前は嫌いだ!」
もちろんかなたは驚いた。
「うわあああああ!なんか変なのが喋った!?」
「変なのとはなんだ!俺は水竜!こう見えても昔は大星最強だったんだからな!」
「もー、朝からうるさいですよ」
ガチャっと扉が開くと、かなめが起きてきた。
かなめはかなたを見るや否やすぐに駆け寄り抱き着いた。
「かなた様!良かったです無事で!」
「痛い痛い!まだ腕全然治ってないから、あとなんで俺様呼び名の……」
「それにセカイさん、水竜さん!こっち来てたんですね!しかも水竜さんまだ契約してくれる人見つかってなかったんですね!」
「なんだと!今からかなた契約するとこだったんだよ!」
「様呼びについて無視しないでよ…………って契約?何の話?」
「ん?どうした?」
セカイと水竜は疑問そうにこちらを見つめていた。
「……」
「かなた、水竜と契約して一緒に戦ったくれ!ニコッ」
セカイはニチャーと笑った。
「えええぇぇ!!」
「なんだか楽しくなりそうな予感がしますね!」
かなめもニコッと笑った。
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