35話 下見
それにしても適当な作戦会議だったが本当にこれでいいのだろうか、各自そう思いながらも言葉には出さず、星の言っていた警備会社に向かうのだった。
「よし、気を取り直して星の言ってた警備会社に行こう!」
「そうですね!行きましょう!」
「ちょっと待ってくれ」
出かけようとする三人を龍輝が止める。
「どうした?」
「警備会社には俺とかなたで行かないか?」
「いいけど、二人はどうするんだ?」
「二人には明日の会場の下見に行ってほしい」
「確かに!どこでどんな会場かもわからなかったら護衛もクソもないもんな!二人はそれでいいか?」
「私はいいけど、かなめは?」
「私もいいですよ!」
二人の了承を得ることができたので、かなた龍輝ペアと、かなめ桜ペアの二手に分かれて出かけることになった。
「それじゃあしゅっぱーつ!」
――
かなめ桜ペアはライブ会場に到着した。
中に入ると前日ということもあり沢山の人が忙しそうにしていた。
するとすぐに声をかけられた。
「すいません、ライブは明日でして、本日一般の方の出入りは禁止しているので速やかに退出お願いします」
「あ、いやあの、私たち星ちゃんの友達で、明日の警備の下見をというか……」
二人が戸惑っていると、舞台袖から星が出てきてくれた。
「二人とも~!来てくれたんだ!この人たち関係者だから気にしなくていいですよ!」
「そうですか、わかりました」
スタッフの方はそのまま仕事に戻っていった。
「よかった~星ちゃんが来てくれなかったら私たち追い出されてたよ」
「前日で忙しいのにわざわざ申し訳ないわ」
「いいのいいの、気にしないで!私の方が突然依頼したんだし」
「それで、二人は何しに来たの?良かったらリハーサル見ていく?」
「え!いいんですか!」
「かなめ、私たち下見に来たんでしょ」
「あ……そうでした」
「会場の下見に来たのか!そういえば警備頼んだのに会場の資料とか何も渡してなかったね……ちょっと待ってて!持ってくるから」
数分後、星は二人に会場の資料を渡しリハーサルに戻った。
「会場の中、気にせず見て行っていいからね!」
『ありがとう』
桜が辺りを見渡す。
「それにしても広い会場わね、資料によるとこの会場、いち、じゅう、ひゃく、せん、まん……十万人!?十万人も観客が入るの!?」
「ええ!?そんなに広いんですか!?さすが世界一のアイドルですね……」
「かなめ、こうなったら時間の許す限り、隅から隅まで下見するわよ!」
「桜ちゃん!すごいやる気!」
――
一方そのころかなた龍輝ペアは警備会社まで来ていた。
「龍輝、二手に分かれさせたってことはなんか理由あるんだろ?」
「もちろんあるさ、会場の下見ももちろん大事だが、こっちはかなり危なそうだからな」
「なるほど」
「さっきマッスルで調べたんだがこの警備会社、ある団体とかかわりがあるみたいでな」
「団体?」
「ああ、名前は「対獣人団体」、こいつらは厄介でな」
「そうなのか?てか獣人ってなんだ?」
「獣人ってのは簡単に言うと人間と動物のハーフだ、この世界には獣人の住む大陸があってな、今度連れて行くよ」
「え!まじ?楽しみにしとくわ!」
「で、獣人を敵対してるのが対獣人団体、獣人も人間と同じで良いやつもいれば悪いやつもいるんだが、この団体の奴らは獣人は全員悪いやつって思ってる、まあ、もしかしたら何か理由があるのかもしれないがな」
「なんか、大変なんだな、それでそいつらと関りがあると何がまずいんだ?」
「それなんだが、団体の奴ら最近は魂持ちにも敵対してるらしくてな、もしかしたら戦いになるかもと思ったんだ」
「確かに戦いになるならかなめと桜は連れていけないな」
「ここまで話してなんだが全部マッスルの情報だから何とも言えないのが現状だ……」
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